■インタヴュー
──次は、来年で活動10周年を迎えるI'veについてです。MELLさんと言えば、やはりI'veに黎明期から参加している歌い手として活躍されてきましたが、改めてI'veとはどのようなアーティスト集団だと考えていますか?
MELL:謎の音楽集団時代から(笑)実は、何一つ変ってないんですよ。活動スタンスや気持ちの部分は。それでも10年間も、みなさんに愛されながら活動ができたのは、I'veが良い曲を作るという姿勢を誰も崩さなかった事だと思います。アニメやゲームのために、自分のために、そしてI'veファンのために。クリエイターもスタッフも歌い手も同じ方向を向いて取り組みながらも各々は暗中模索して来たはず。I'veサウンドを支えてきてくれたファンのみなさんは首のすわらない0歳から、立ったら喜んでくれ、歩いたら拍手してくれ、転びそうな時は心配し、叱ってくれ、将来を不安に想ったり(笑)今、やっと10歳。私もまだ10歳!(笑)そんな感覚で、”気付けば俺も”的な(笑)年齢の重ね方をファンの皆さんと一緒に道を歩いて来た感じなんですね。“こういう曲好き?ちょっと違う?あ、やっぱりみんなはコッチの方が好きかな。じゃあ、今度のコレはどう?”と、私は歌を通して成長の楽しみを見て頂くしかなかったですから、歌を捨てずになんとか来れたのもファンの方々のご声援のお陰ですし、武道館ライヴはその感謝の象徴的なイベントでしたが、基本は地道で地味な音楽集団だと思います。
──MELLさんご自身の、歌い手としてのモチベーションはどこにあると考えていますか?
MELL:I've共通のモチベーションではないのですが、実は私の中では、過酷な歴史を経てきた北海道開拓民に対するレクイエムをお捧げしたいという意識を、わりと早い時期から抱いていました。あまり一般的には知られていませんが、北海道はシャクシャインの時代から開拓民の時代まで、とても悲惨な歴史を、何事もなかったように美しい自然が優しく包み隠しています。そんな北海道の大地へのレクイエムを声を通して風に乗せるような・・・私にとっては決して主軸の部分でぶれてはならない歌心のひとつです。
──それは、どの楽曲を歌うときでもにも共通して持っている意識なのですか?
MELL:そうですね。「Red fraction」にしても「proof」にしても、明るい楽曲なら明るい祈りがある様に、レコーディングの時はマイクの前でまずご挨拶をする様な気持ち・・・まあ、その程度でしかないだろうといわれてしまえばそれまでなんですが、歌うことに対してのモチベーションでもあり、声が出なくなっても貫いて生きて行きたい想いのひとつです。
──それでは最後に、今後の展望を聞かせてください。
MELL:早くフル・アルバムを出してツアーに出たい! という気持ちも強いのですが、焦らずに一歩一歩着実に活動していきたいですね。昔では考えられないほど沢山のみなさんに私たちの音楽を聴いていただけるようになったので、今後も常に向上心は忘れないで、“I'veって、凄いことやっちゃうな”という、新鮮な驚きをみなさんと一緒に楽しんで頂ける様に、地道に頑張っていきたいです。
text by 冨田明宏
【共通質問】 5人の歌姫に同じ質問に答えてもらいます! ──これまで歌ったなかで印象的なアニメの作品は? MELL:BLACK LAGOON ──I'veの好きなところはどこですか? MELL:真剣、でもおもろい、おもろい、でも真剣。 |
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【ユーザー参加企画】 あなたの質問に答えてくれました! ●MELLへの質問 I'veの歌姫の中で最古参であるMELLさんに質問です。 「美しく生きたい」から参加しているMELLさんは、I’veのコンポーザー陣の高瀬さんたちとも最も古くからの付き合いだと思います。そこでデビュー以来、もう10年もたとうとしているMELLさん自身と、高瀬さんたちI’veの中核を担う作曲家達はデビューからこれまででどのように変化していったと思いますか? MELL:こんにちは、ミスターライズさん。ご質問ありがとうございます。地で例えるなら湧き水が川になって人々の耳に流れて行った感じがしています。天で例えるなら「Fair Heaven」のジャケットのように空の上の中心の光が音楽だとして、その上には歌う鳥が舞っており、青空にI'veという白い門が開いていて、雲は皆さんとの心を繋いでくれる線の様な感じでしょうか。大きな流れも小さな流れも源は北海道で、この10年、様々なご縁に触れて鳥は国内、海外に飛び、札幌の巣に戻りながら、MELLも生かされたと思っています。枠を決めずに正直な自分のまま、音楽活動をしてきたのがI'veだと思いますので、これからも、この空を皆さんと一緒に見つめて行きたいと思います。まだまだうまく飛べないMELLですが、どうぞ応援よろしくお願い致します。
●I'veサウンドへの感想 I'veの魅力は1、2秒聞いてしまえば分かるくらいイントロが際立っている、つまりヴォーカル曲を作っていてもインスト部分にかなりこだわっている点だと思います。そして質の高い曲にのるヴォーカル達も総じてレベルが高い。この全体的なレベルの高さはI'veを知ったときとても衝撃的でした。 mr_rise(ミスターライズ)さん |
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