MELL、「Virgin's high!」インタビュー1

ポスト

MELL インタビュー

I've Sound:北海道が誇る音楽集団I've 1ヶ月連続特集

■インタヴュー

──ではまず、6月1日にテキサス州ダラスで行なわれたイベント<A-CON R 18>でのライヴについての話を訊かせてください。今年に入ってアメリカでも「Black Lagoon」の放送が始まって以来、凄い人気を博しているそうですね?

MELL:もう、凄い人気らしいんですよ。だから“主題歌の「Red fraction」を歌っているMELLってどういう人?”って、アメリカのアニメ・ファンの間で話題になっているらしいことは、私も事前に聞いていたんですね。ライヴの感想としては、とにかく凄い盛り上がりでしたね。それぞれが自由に盛り上がってくれている印象がありました。女の子達は胸元に手でハートマークでウットリとした目で私を見つめていてくれていて、目が合うと“キャーーッ!”って喜んでくれたり(笑)初めて歌う「proof」で、すぐに皆さんのほうから振り付けしてくれて私がそれに合わせて同じ動きで歌ったんです。あの一体感はちょっと泣きそうになってヤバかったです。初めてのソロライブがアメリカという不安を取り除いてくれた素晴らしいオーディエンスのお陰で最高のひとときになりました。

──今回の渡米で、一番強く感じたことは何ですか?

MELL:ライヴの翌日、大勢のお客さん達とパネル・ディスカッションをやったんですが、その会場に集まったみんなが、本当に心から日本を愛してくれているのが伝わってきたことですね。彼らが“私達は日本人に憧れてコスプレとかしているのですが、日本人から見てヘンではないですか?”なんて質問してきて(笑)”いいえ、ぜんぜん変じゃないですよ。ただ超~セクシーな方が超~多くて・・・”と目をぼよよ~んと飛び出させると大爆笑(笑)終始和やかでした。世代的に私はアメリカの音楽文化に影響されて来た方なので、ジャパ二メーションを通してこれだけ深く日本の文化を求めて下さる彼らにとても親近感が沸き、言語の壁を越え、楽しみを肌で感れ取れたのが嬉しかったですね。

──次は新曲のお話です。アニメ『スカイガールズ』の主題歌、「virgin high!」が9月26日にリリースされます。ハードなサウンドと空を駆け抜けるような疾走感を持った曲調に仕上がっていますが、この楽曲を受け取ったときの、率直な感想を聞かせてください。

MELL:今回は、昔から私たちI'veと付き合いのある井内舞子さんに楽曲を作っていただいたのですが、もう“井内節”バリバリで、最高に興奮しました。彼女の楽曲って、全部が計算されていて、聴き手のツボも押さえつつ作為的にならず、超キュートでしかも大胆なんですよ。凄い褒めちゃってるけど、もう私にとっては完璧(笑)I'veのクリエイターは男性中心ですから彼らの作風とは違って女性的。もともと持っている音楽の振り幅が凄く広い人だから信頼していました。で、しかも『スカイガールズ』の3人と、今回の井内節全開の曲との相性が本当に良くて。

──MELLさんが手掛けた歌詞も、タイトルを含めて登場人物たちを鼓舞するような、印象的な表現が多く見受けられます。

MELL:そうですね。まさに、大空で戦う彼女達の応援歌のイメージなんです。彼女達って、健気で可愛いくて、どこにでもいるような普通の女の子たちなのに、とてもハードで過酷な世界で生きていかなきゃいけないという生い立ちを持っているから、井内さんの楽曲と一緒に応援してあげたくなったんですよ。その気持ちを象徴する言葉として“Virgin’s high!”というフレーズを思いついたんです。あんなに華奢な体で、ミサイル飛び交う中で激しい戦闘をしなくてはならない。その姿を、この歌で夢に背中押してあげたい!て思ったんですよ。空に青春を捧げることを選んだ乙女たちの勇気に、お姉さんたちに一肌脱がさせて!女の又の力と書いて努力でOKっしょ~!という感じで(笑)。

──抑揚豊かで表情が目まぐるしく移り変わる歌い方も非常に印象深いですね。

MELL:いつも、その場の空気感で歌ってしまうタイプの歌い手なんですかね、私は。プロデューサーの高瀬一矢さんからNGが出ない限り、譜面などはあまり意識せず、感情の一歩前を目指す気持ちで歌う様に心がけています。この曲も思いっきり自由に歌わせていただいたのですが、勢いを有効的に出せる歌い方を意識しました。前のめりなテンションが、歌詞の“Go for it”などの強い姿勢も、全体的に爽快感を心に呼び込むような印象に仕上げたいと。難しかったです(笑)。

──様々な音楽的な要素が含まれた「virgin high!」ですが、MELLさん的にはどのような音楽性だと定義してらっしゃいますか?

MELL:これはズバリ一言でロック!かな~うーん、私、メタルとかロックも大好きで、札幌では昔からわりとそっち系のイベントばかり行っているくらい好きなんです(笑)今回の「Virgin’s high!」は、私なりのロックが出来ちゃった!ライヴではきっと、髪を振り乱して歌うと思います(笑)。


⇒INTERVIEW NEXT

この記事をポスト

この記事の関連情報