アークティック・モンキーズを直撃! 特集 INTERVIEW

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──ニックは昨年夏に世界でもっとも話題のバンドの一員となったわけですが、当時はどんな気分でしたか。

ニック:まるでクリスマスみたいな、誕生日みたいな気分だったよー。すごく興奮しちゃったね。これって『トゥルーマン・ショー』(ジム・キャリー主演映画。主人公は生活のすべてを隠しカメラで全世界に放映されている)じゃないのか!?って思っちゃった。実はこれが全部作り物で、どっかから撮影されてて、最後に“ハイ、冗談でした!”って、なっちゃうんじゃないかって本気で思ってたんだ。

マット:ほら、あそこにカメラがあるぜ!



ニック:若者なら誰だってこういうことをやってみたいって夢見るようなことだからねぇ。ホントに感謝してるし、実際すっごく楽しんでるんだ。本当に運がいいと思う。ハードワークだけど、ワクワクしててエキサイティング。いい意味でナーバスになってるよ。

──今、アンディの脱退を振り返ってどう思いますか。

マット:今でも彼には会ってるからさ。たぶん、オレたち全員にとって一番よかったんじゃないのかな。彼も幸せになったし、オレたちも今の状況に満足だし。

──マットはバンドへの情熱が危うくなったことってありませんか。

マット:オレ? いやあ、一度もないよ。

ニック:3人が辞めちゃってオレだけ取り残されちゃったりして(笑)。

マット:そしてデブのじいさんになってまた復活するという。長期計画だよ。



ニック:今は老人がヨリを戻すのが流行ってるからね。



マット:オレたちもその波に乗るんだ。何が起こるかなんてわかんないぞ(笑)。

──アークティック・モンキーズはこの一年というものまったく失速感なくどんどん強力になっているように思いますが、パワーダウンを意識した瞬間ってありましたか。

マット:いや、そんなのないな。あー、でも、やっぱりアンディが抜けたときの状況はちょっと辛かったな。あれはガッカリしたし、バンドにとってもダウンな時期だったよ。だけど、それ以外は全然ない。何も悪いことは起こってなくていいことばっかりだよ。

──大成功はあなた自身、あるいはあなたの音楽に何か影響を及ぼしたと思いますか。

マット:悪い方向の影響はないと思う。成功が音楽に入り込んできてるとも思わない──成功について歌ったりしてるわけじゃないしさ。オレたちに起こったのは明らかに祝福すべき素晴らしいことだよ。だって、人生は素晴らしいものだって伝えるのが毎日の仕事なんだからさ。だから……あるとしたらいい影響だね。とってもハッピーな気分になれてるんだから。もし悪い影響があるとしたら……

ニック:健康面!



マット:ツアーに出るとピザとかビールとか、ジャンクなもんばっかり食ってるからさあ。

──健康的な食生活でないと身体がもたないのでは?

マット:わかっちゃいるんだけどねぇ。努力してても飲み出すとダメになっちゃうんだ。って、まさかアル中とかじゃないけどさ。だけど、やっぱそこにいてそういう食べ物があるのを見ちゃうとね。オレだけいただきません、ってわけにはいかないじゃん。

──では最後に、<サマーソニック07>のステージはどんなものになりそうですか。

マット:まだなんにも決めてないからわかんないけど、今回よりもうちょっと長くなるよ。で、ステージから客席後方までワイヤーを張って、そこをオレたちがツーッと渡って来るという。とにかく飽きさせないような面白いものにするつもりだよ。

ニック:ステージにはライオンと虎がいて…

──あとダンサーも?

マット:それもアリだな。オレたちも踊るよ。



ニック:振り付けしたラインダンスをね。

──では、すごく楽しみにしています。

マット:待ちきれないだろ!?(笑)



文●沼崎敦子
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