アークティック・モンキーズ、新作間近のスペシャル・ギグをレポート!
4月18日に2ndアルバム 『Favorite Worst Nightmare』を発売するアークティック・モンキーズ。史上最年少&最速で<サマーソニック 07>のヘッドライナーに大抜擢された彼らが、3/29(木)ZEPP TOKYOにて一夜限りのスペシャル・ギグを行なった。その模様をお伝えする。[大きなライヴ写真はこちら]
アークティック・モンキーズの2ndアルバム『Favorite Worst Nightmare』は、昨今のUKロック新世代隆盛を象徴するだけの作品ではない。これは“2000年代”という時代そのものを具現化した、この先向こう10年のロックを規定さえしかねないスケールの大きな作品だ。ストロークス以降のロック感覚が地ならしされた後に“今を生きる若者の声”を万人が納得の普遍的なメロディと安定したパフォーマンスに乗せて伝え、一躍キッズたちのヒーローとなったアークティック。
この勢いは2ndアルバムにおいて、待ち焦がれたリスナーの期待を遥かに上回る速さで急展開を遂げている。そしてその一端は、世界に先駆けて披露された、この貴重な一日限りの日本公演でも明らかにされている。
スタートから「This House Is A Circus」「Teddy Picker」と2曲の新曲を披露。その様相は1stアルバムの時とは明白に違う。メンバー各自のプレイはかなり攻撃的で破壊的。ドラムの乱打っぷりなど、一聴すると別バンドだ。だが、その“激しさ”はラウド・ロックのように重低音を潰すものとも明確に違う。それぞれの音は気持ち良いくらいにしっかりと分離し、洗練さえされている。そして、その上をアレックス・ターナーはいつも通りに、叫ぶどころか、醒めた眼差しを聴衆に向けぶっきらぼうにつぶやくように歌いかける。斬新なミキシングの絶妙な効果もあるとは言え、ここまで“情熱”と“冷徹”のバランスが取れたロックンロールはちょっと聴いたことがない。
そして、その進化した状態で代表曲の「I Bet You Look Good On The Dancefloor」「When The Sun Goes Down」そして最新シングルの「Brianstorm」まで、全くの違和感ないままにガッチリとした統率力で聴かせるチームプレイも相変わらず見事。この日のZepp Tokyoが開始から最後までサッカ-・スタジアムのようなアンセミックな合唱状態に覆われたのも充分納得だ。
ただ、これはまだ、アークティック第2章の予告編に過ぎない。本人たちにしてみれば、「まだ新曲を試している段階」なところもあるかもしれないし。“本編”とも言える8月のサマーソニックでは、本物のスタジアムで、クールなインディ・ロック・ファンから暴れたい盛りのやんちゃなキッズ、耳の肥えた大人までをも巻き込んで、“ロックの次なる形“を堂々と世に示してほしいものだ。
文●沢田太陽
※BARKSではアークティック・モンキーズの2ndアルバム・インタヴューを近日公開予定!!
[大きなライヴ写真はこちら]
2007/03/29 Zepp Tokyo Set List
This House is a Circus
Teddy Picker
I Bet You Look Good on the Dancefloor
Still Take You Home
Do is for Dangerous
When the Sun Goes Down
From the Ritz to the Rubble
Fluorescent Adolescent
Do Me a Favour
You Probably Couldn't See for the Lights But You Were Looking Straight At Me
Leave Before the Lights Come On
What If You Were Right the First Time
Brianstorm
View from the Afternoon
Dancing Shoes
Mardy Bum
Fake Tales of San Francisco
Certain Romancev
■関連記事
1stアルバムリリース時のインタヴュー
2006年4月スタジオコーストライヴレポ
初来日ライヴレポ
アークティック・モンキーズの2ndアルバム『Favorite Worst Nightmare』は、昨今のUKロック新世代隆盛を象徴するだけの作品ではない。これは“2000年代”という時代そのものを具現化した、この先向こう10年のロックを規定さえしかねないスケールの大きな作品だ。ストロークス以降のロック感覚が地ならしされた後に“今を生きる若者の声”を万人が納得の普遍的なメロディと安定したパフォーマンスに乗せて伝え、一躍キッズたちのヒーローとなったアークティック。
この勢いは2ndアルバムにおいて、待ち焦がれたリスナーの期待を遥かに上回る速さで急展開を遂げている。そしてその一端は、世界に先駆けて披露された、この貴重な一日限りの日本公演でも明らかにされている。
スタートから「This House Is A Circus」「Teddy Picker」と2曲の新曲を披露。その様相は1stアルバムの時とは明白に違う。メンバー各自のプレイはかなり攻撃的で破壊的。ドラムの乱打っぷりなど、一聴すると別バンドだ。だが、その“激しさ”はラウド・ロックのように重低音を潰すものとも明確に違う。それぞれの音は気持ち良いくらいにしっかりと分離し、洗練さえされている。そして、その上をアレックス・ターナーはいつも通りに、叫ぶどころか、醒めた眼差しを聴衆に向けぶっきらぼうにつぶやくように歌いかける。斬新なミキシングの絶妙な効果もあるとは言え、ここまで“情熱”と“冷徹”のバランスが取れたロックンロールはちょっと聴いたことがない。
そして、その進化した状態で代表曲の「I Bet You Look Good On The Dancefloor」「When The Sun Goes Down」そして最新シングルの「Brianstorm」まで、全くの違和感ないままにガッチリとした統率力で聴かせるチームプレイも相変わらず見事。この日のZepp Tokyoが開始から最後までサッカ-・スタジアムのようなアンセミックな合唱状態に覆われたのも充分納得だ。
ただ、これはまだ、アークティック第2章の予告編に過ぎない。本人たちにしてみれば、「まだ新曲を試している段階」なところもあるかもしれないし。“本編”とも言える8月のサマーソニックでは、本物のスタジアムで、クールなインディ・ロック・ファンから暴れたい盛りのやんちゃなキッズ、耳の肥えた大人までをも巻き込んで、“ロックの次なる形“を堂々と世に示してほしいものだ。
文●沢田太陽
※BARKSではアークティック・モンキーズの2ndアルバム・インタヴューを近日公開予定!!
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