親子共演が実現! 平原綾香、全国ツアーファイナル大成功
アルバム『4つのL』を引っさげ平原綾香が全国ツアーを実施。そして6/13、日本武道館でツアーファイナルを迎えた。この日のライヴは“4つのL”であるLIVE、LOVE、LUCK、LIFEの4部構成。オープニングは、アルバムにも収録された「Theme of LIVE」でギターソロなどを入れ込んだバンドサウンドのインストだ。このLIVE(ライヴ)を強く意識した音の後、平原綾香はふわふわスカートの黒のワンピースで登場。「Circle Game」で幕を開けた。「みなさんの最高の思い出になるよう一生懸命歌います!」と宣言。ヒット曲「誓い」など熱唱、まさにLIVEに相応しい序盤戦だ。
そして「Theme of LOVE」が流れたあと、平原は会場をつっきってアリーナ中央に設けられたセンターステージに登場。アコースティックをメインに「I will be with you」や「いとしのエリー」(サザンのカヴァー)を柔らかく歌う。それはまるでカップルで来ていた人たちは2人の距離を縮めるかのようなラブリーなナンバー……いや、実際、腕を組んでいたカップルいたし! でも、こんなふうに歌をちゃんと聴かせ、かつムードを作り上げるエンターテナーに平原がいつのまにか成長していたことにビックリ。そして「Come On-A My House」(51年の米ヒット曲)をスピード感たっぷりのジャズで魅せ、観客は耳も目も釘づけ! 最後「Come On-A My 武道館!」と締めくくったニクい演出も。
その後、通常ステージに戻ると、「アリエスの星」をこの作曲者である宮川彬良がピアノを、そして平原綾香の実父、平原まことがソプラノサックスで演奏。そしてなんと24人のストリングスが…! なんとも贅沢!! そこへ平原がすっと登場し歌い出した。もともと宮川彬良と平原まことがユニットを組んでいて、コンサートでいつもこの曲をインストで演奏しているのをいつも彼女が聴いて、気に入ってしまって歌詞をつけたという思い入れの強い曲。さぞかし、本人もこんな形で歌えてうれしかったことだろう。
次に「Theme of LUCK」のSEが慣れた“LUCK”のステージは、「虹の予感」「君といる時間の中で」など彼女の初期のシングル曲などをのびのびと歌ったシーンだった。
そして最後は“LIFE”。彼女のシンガー人生の大きな位置づけとなった「Jupiter」、そして今と今後の彼女の音楽人生を示唆するだろう「Eternally」「Music」などを披露。「Jupiter」に至っては、低音のあのイントロが流れると観客は「もしや…」と薄っすらと緊張し、平原が「Everyday~」と歌えば「来たー!」と鳥肌を立てていた。
4部構成でバーンと“シンガー平原綾香”のステージを見せてくれたが、やっぱりアンコールがほしい観客。それに応えた平原は、7/19にリリースする新曲「Voyagers」を披露。ドラマチックな歌いだしと、平原らしい大きなスケール感が印象的なナンバーだ。そしてこんなに武道館が静まり返ったことがあっただろうか、というくらい長い長い静寂の後、ピアノとともに「明日」を歌いだした。繊細ななかにも力強いこの歌のあと、ラストに「スタート・ライン」で締めくくった。
大ラスに「スタート・ライン」を歌う平原を、私は無条件に応援したい。彼女は、今までに失敗や後悔をいっぱいしてきただろう。実際、ライヴの日に風邪をひき、満足に歌えず涙したシーンもあった。でも、彼女は今回、この全国ツアーでしっかりと歌い続け、ファイナルの日本武道館では最高の状態に持ってきた。ライヴ最後には映画のエンドロールのようにたくさんのステージメンバーやスタッフたちの名前が映し出されたのだが、平原綾香という看板で、これだけの(いや、これ以上の)人たちを動かした。その責任という落とし前を、彼女はきちっとつけたのだ。サッカーW杯では日本代表は大事な大事な初戦という大舞台で負けた。でも、平原や大事な大事な武道館公演というこの大舞台を成功させた。そしてなおかつラストに“スタート・ラインにに立つ”という歌だ。彼女のシンガーとしての覚悟、腹の据え方は頼もしい。これから様々な経験をし、もっともっといいシンガーになっていく、そんな道が見えたライヴだった。
文●星野まり子
そして「Theme of LOVE」が流れたあと、平原は会場をつっきってアリーナ中央に設けられたセンターステージに登場。アコースティックをメインに「I will be with you」や「いとしのエリー」(サザンのカヴァー)を柔らかく歌う。それはまるでカップルで来ていた人たちは2人の距離を縮めるかのようなラブリーなナンバー……いや、実際、腕を組んでいたカップルいたし! でも、こんなふうに歌をちゃんと聴かせ、かつムードを作り上げるエンターテナーに平原がいつのまにか成長していたことにビックリ。そして「Come On-A My House」(51年の米ヒット曲)をスピード感たっぷりのジャズで魅せ、観客は耳も目も釘づけ! 最後「Come On-A My 武道館!」と締めくくったニクい演出も。
その後、通常ステージに戻ると、「アリエスの星」をこの作曲者である宮川彬良がピアノを、そして平原綾香の実父、平原まことがソプラノサックスで演奏。そしてなんと24人のストリングスが…! なんとも贅沢!! そこへ平原がすっと登場し歌い出した。もともと宮川彬良と平原まことがユニットを組んでいて、コンサートでいつもこの曲をインストで演奏しているのをいつも彼女が聴いて、気に入ってしまって歌詞をつけたという思い入れの強い曲。さぞかし、本人もこんな形で歌えてうれしかったことだろう。
次に「Theme of LUCK」のSEが慣れた“LUCK”のステージは、「虹の予感」「君といる時間の中で」など彼女の初期のシングル曲などをのびのびと歌ったシーンだった。
そして最後は“LIFE”。彼女のシンガー人生の大きな位置づけとなった「Jupiter」、そして今と今後の彼女の音楽人生を示唆するだろう「Eternally」「Music」などを披露。「Jupiter」に至っては、低音のあのイントロが流れると観客は「もしや…」と薄っすらと緊張し、平原が「Everyday~」と歌えば「来たー!」と鳥肌を立てていた。
4部構成でバーンと“シンガー平原綾香”のステージを見せてくれたが、やっぱりアンコールがほしい観客。それに応えた平原は、7/19にリリースする新曲「Voyagers」を披露。ドラマチックな歌いだしと、平原らしい大きなスケール感が印象的なナンバーだ。そしてこんなに武道館が静まり返ったことがあっただろうか、というくらい長い長い静寂の後、ピアノとともに「明日」を歌いだした。繊細ななかにも力強いこの歌のあと、ラストに「スタート・ライン」で締めくくった。
大ラスに「スタート・ライン」を歌う平原を、私は無条件に応援したい。彼女は、今までに失敗や後悔をいっぱいしてきただろう。実際、ライヴの日に風邪をひき、満足に歌えず涙したシーンもあった。でも、彼女は今回、この全国ツアーでしっかりと歌い続け、ファイナルの日本武道館では最高の状態に持ってきた。ライヴ最後には映画のエンドロールのようにたくさんのステージメンバーやスタッフたちの名前が映し出されたのだが、平原綾香という看板で、これだけの(いや、これ以上の)人たちを動かした。その責任という落とし前を、彼女はきちっとつけたのだ。サッカーW杯では日本代表は大事な大事な初戦という大舞台で負けた。でも、平原や大事な大事な武道館公演というこの大舞台を成功させた。そしてなおかつラストに“スタート・ラインにに立つ”という歌だ。彼女のシンガーとしての覚悟、腹の据え方は頼もしい。これから様々な経験をし、もっともっといいシンガーになっていく、そんな道が見えたライヴだった。
文●星野まり子
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