1 入口 2 東京のジプシー 3 小休止NO.1 4 ス・ト・リ・ッ・パ・ー 5 小休止NO.2 6 大丈夫だよ ボッサノーバ 7 Love ultimately is much more important than what's in your bank account.... 8 東京のジプシー(メトロポリタンスパゲティーニ) 9 出口 10 東京のジプシー(カラオケ)
| G.Rinaの最新ビデオ・クリップ「東京のジプシー」が到着! 都会に生きることの寂しさをユーモラスに表現したこの作品は必見! また、フィルムを使って撮影された映像の独特の温もりと質感にも注目したい。 ⇒画像をクリックしてチェック!
| |
|
| ──2ndアルバム『漂流上手』から「東京(みやこ)のジプシー」をシングルカットされましたが、これは初めから予定していたんですか?
G.RINA:はい。今回のような形態にしたのは、CDシングルっていう存在がピンとこなかったのと、アルバムリリースからちょっと時期が空いていたので、現在の自分の気分を入れたかったというのもありますね。
──具体的には?
G.RINA:自分が感じる“東京のジプシー”としての生活感ですかね。インタールードやインストの曲にも生活音や練習している時の会話を入れたりしています。なんていうか、毎日の生活のイメージとか、この曲を録音していた時に住んでいたこの界隈(渋谷)を歩いている時のイメージとか、その空気感を閉じ込めたいな、っていうのがあったんで。
──では、この「東京のジプシー」という曲のテーマを教えてください。
G.RINA:東京にいる人って、それぞれに故郷のある人が多いじゃないですか。東京には仕事なり、夢なり、何か理由とか目的があって住んでいる人が多いと思うんです。そういう何がしかの事情によって、自分の生まれた場所から離れている状況とか、新しく自分の生活の場を開拓していく、模索している個人、そこにある希望とか悲哀とかままならないこととか、そういうものをあらわしたかったんです。
──この歌詞からは“東京”に住む人たちの空虚感みたいなものも感じられます。
G.RINA:東京は人の密度もすごいけれど、それぞれの関係においての希薄さもすごくありますよね。わたしはここで育ったので、そこらへんがマヒしているかもしれないんですが、だけど、このカオスの中にいて、その空しさや寂しさを感じ取らない人っていないと思うんです。たとえ、それが漠然とした感じ方であったとしても。出会いや仕事のチャンスが多いということは、それぞれの選択肢の意味とか、価値が相対的に低くなってしまうっていう皮肉があると思うんです。物事の価値って、本当はそういうことじゃないんだけど……。感覚的には否めなくても結果として流されるように生きていくこと、ぐっと腰を入れて何かに挑むこと、どちら選択するのも人の心持ち次第だし。そういう現代で生きていくって、ややこしい事態だなって思います(笑)。
──歌詞は寂しいけど、サウンドは陽気っていうのも東京っぽいですよね。
G.RINA:わたしが個人的にジプシー音楽に魅力を感じているのは、理屈じゃなくて“辛い状況でも音楽はパワフル”っていうコントラストなんです。だから、この曲のアレンジも“本当に辛いことをしんみりやってもねぇ……”っていう感じで、切実な歌詞と陽気なまでのブラス、っていうギャップを出したかった。ちょっと極端なやり方かも知れないけど、それがポップスとして挑戦になったらいいなと思いました。そういう意味では、わたしがこの曲を書いた時に表現したかった雰囲気は、どちらかというと、むしろ「メトロポリタン・スパゲティーニ」に近かったような気がします。
──「メトロポリタン・スパゲティーニ」はバンド・セッションから生まれたアレンジなんですか?
G.RINA:いえ、実際は生録音したのはギターだけです。あとは人力エディット、ひとりバンド状態(笑)。曲によってミュージシャンの方に入ってもらう場合でも、予めわたしがデモで弾いていって、“こうやって再現してほしい”って演ってもらうんです。もちろん、レコーディングの最中に思いつくこともあるんで、そういう時は口で表現して(笑)。それをいろんなパターンで、何種類も録って最終的に持ち帰って編集するんです。かなりわがままですよ。
──なるほど。でも、こういうシンプルなアレンジになると、元々楽曲の持っている良さが際立ちますね。G.RINAさんの場合、作曲ってどんな感じでするんですか?
G.RINA:う~ん、これに関してはもうスポーツに近いんですよね(笑)。
■インタヴュー後半へ |
|