──グレイトなショウでしたよ!本当に期待以上の熱いライヴでした。
ロス・ミラード(G):いやあ、僕たちの方こそ本当に感激したよ。なにせ日本では初めてのショウだったからね。なのに、まさかあんなに熱く反応してくれるなんて思わなかった。
──あなたたちのデビュー・アルバムは日本発売こそ遅かったけど、輸入盤ですでに聴かれてたんだと思いますよ。フランツ・フェルディナンドのアレックスが、あなたたちのCDを持って雑誌の表紙を飾ったりしてたのも効果があって。
ロス:その話は知ってるよ(笑)。光栄だよ。
──あなたたちのあのアルバムみたいなものを本当のマスターピースと言うのだと思います。最初は地道な売り方だったのに……。
ロス:そうなんだ。僕たちはデビューの時にメディアから大きなハイプを付けてもらったりはしなかった。ライブをやって地道なファンベースを作ってそれが徐々に広がって、気がついたらイギリス以外の国でも受けて……。今、こうして日本にもいるわけだしね。
──あなたたちのサウンドはよく“ポスト・パンク・リヴァヴァリスト“なんて言われ方をしますけど、実際はどんな音楽に影響を?
ロス:ポスト・パンクってよく言われるのは、僕たちのキンキンしたギターの音とかを指して言ってるんだと思う。たしかにポスト・パンクの影響もないわけではないと思うけど、それ以上に僕らの場合は、僕ら4人のメンバーの好みの合わさった結果と言えるね。
──それぞれどういう音楽が好みで?
デイヴ・ハイド(Dr):コクトー・ツインズとかプリンスとか。あとビートルズにビーチボーイズね。この二つはフューチャーヘッズのハーモニーに多大な影響を与えてるよ。
ロス:僕は90’sのUSのインディ・ロックだね。Kレコードとかディスコードみたいなね。フガジやアット・ザ・ドライヴ・インなんかが好きだったよ。
──他の2人は?
デイヴ:僕の兄貴(バリー・ハイド、Vo)はクラシック・ロックだよ。AC/DC、クリーム、レッド・ツェッペリンとかね。
ロス:それに対して、ジャフ(B)はクラシックの現代音楽が好きだったりするよ。スティーヴ・ライヒとかテリー・ライリーとか。
──ずい分と違う4人が集まったんですね(笑)。で、バンドを組んだ時のコンセプトは?
ロス:とにかく短い曲で、楽器を長ったらしく、ひけらかすような感じじゃないモノをやりたかったんだよ。
デイヴ:ヴァン・ヘイレンみたいにね(笑)。
ロス:そうなんだ……って違うよ(笑)。あんな長いギター・ソロがあるとかじゃなくて、短く燃え尽きるような感じのヤツね。それでいて、曲はポップでかつインテリジェントでないとダメだ。それはたとえて言うなら、80’sのインディ・パンクみたいな感じだね。スティーヴ・アルビニとかミッション・オブ・バーマとか。ギタリストとしての立場で言うなら、彼らにはかなり影響されたよ。
──本当にそう。それこそがパンクですよね! あなたたちは今、アメリカのCMJでも1位を取ったりしてますけど、あなたたちみたいなパンクが、今のアメリカのキッズ向けのポップ・パンクに取って代わるのを期待しますよ。
ロス:僕らもそんな風になったら面白いと思ってるよ。大体、今のアメリカで何であんなものがウケてるのかすらわからないよ。
──パンクの持つ意味がいつしか変わっちゃってるところはありますよね。昔はもっと知的なイメージあったと思うんですよ。
ロス:本当にそうだよね。パンクと言うより、ロック自体がそうだと思う。こと、イギリスのロックはね。ザ・フーとかみたいな、モッズの頃に遡ってみてもそうだけど、みんなインテリジェントでファッショナブルだったろ。
デイヴ:ビートルズもね。
ロス:まさにそうだね。僕らが今、ステージで全員で黒いシャツを着てブレイするのは、そうしたインテリジェントなイメージを作りたいからでもあるんだ。
──期待してますよ!ところで新曲の方はもう書いてたりしますか?
ロス:うん。ツアーの合間にちょこちょこと。今年の後半にかけてレコーディングを始めて、来年の春先には出す予定で考えてるよ。少なくともイギリスではそうだね。日本も多分それくらいには出るんじゃないかな。
取材・文●沢田太陽
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