<FRF'05>サンボマスター、再び伝説作った会心のライヴ!

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朝から降り続く雨で靴のなかはドロドロ、グシャグシャ。体力的にはかなりきついが、彼らのライヴを観ないとフジロック05に参加した意味は半減してしまう。よし、ここは気合いを入れ直そう! と、アバロン・フィールドでメシを食い(長城菜館の「中華ご飯」とニラ饅頭。めちゃウマ)、地酒をあおり、ホワイトステージの前方へ向かう。ライブがはじまる午後3時50分になると、会場の後ろまで人がビッシリ。'03年はルーキー・ア・ゴーゴー、'04年はレッドマーキー。毎年“伝説”を作ってきたサンボマスターが、ホワイトステージで何を見せてくれるのか。推定1万人の期待が集まったライヴは果たして、凄まじい衝撃をもたらした。

「歌声よおこれ」で始まり、「月に咲く花のようになるの」で終わるライヴのあいだ、山口隆(ヴォーカル/ギター)はずっと言葉を発していた。「白人だろうが黄色だろうが、そんなもんどっちでもいいの! だから俺は今年も言うわけですよ! 外国のロックだけが偉いと思ってるヤツは帰れ、ばかやろう!」「世界の恥さらし、サンボマスター」「あながたのためにギターを弾いてよろしいか!?」「俺らをはじめて見る人もいるでしょう。“なんだ、この人たち。すごく一生懸命だけど、何にもやってないじゃないか”って思う人もいるでしょう。ごめんな。俺、これしかできねえんだ」「うるせえ、死ね!」「最高に下品で最高にロマンチックなロックンロールをやるしかないわけ!」。ロックンロールとパンクとソウルミュージックがひとつになったバンド・サウンドと激烈な言葉の数々によって、1万人のオーディエンスは時間を追うごとにヒートアップしていく。そして、「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」で巻き起こった「愛と平和!」の大合唱がもたらす、猛烈なインパクトいったら……。サンボのみっともない雄姿を見ていて僕は、何度が泣きそうになった(顔を歪めて耐えました)。サンボマスターはこの日、再び伝説を作り上げた。それはまぎれもない事実だと思う。

取材・文●森 朋之
Photo/Masanori Naruse

サンボマスター WHITE STAGE
2005/7/30

1.歌声よおこれ
2.さよならベイビー
3.青春狂騒曲
4.美しき人間の日々
5.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
6.朝
7.そのぬくもりに用がある
8.月に咲く花のようになるの

BARKS夏フェス特集2005
https://www.barks.jp/feature/?id=1000010016
FUJI ROCK FESTIVAL '05特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000001735
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