静寂、そして興奮。アクアラング、初来日公演レポート
1/13渋谷クラブ・クアトロにて、アクアラングの初となる来日公演が行なわれた。開演時間が近づくにつれ、会場には次々と観客が訪れ始め、気が付けば足の踏み場もないほどの超満員となった。フォトジェニックなマット・ヘイルズ(=アクアラング)だけに観客は女性ファンが多いかとも思っていたが、若い男性の音楽ファンの姿もちらほら目につく。前売りチケットも早々に完売したらしい。まだそれほどメディアの露出があるわけではない彼だが、これは初来日のアーティストとしては異例の注目度の高さであるといっても良いだろう。
そして、まるで讃美歌のようなオープニングSEから待望のアクアラングのショウが始まった。ステージ構成はピアノとギターだけという非常にシンプルなもの。ちなみにギターとコーラスを担当するベン・ヘイルズは、アクアラングことマット・ヘイルズの実の弟。彼らが以前結成していたRUTHや45sから活動しているだけに、そのコンビネーションはまさにあうんの呼吸という感じだ。オープニング・チューンは、1stアルバムに収録されている「halfway to the bottom」。ビーチ・ボーイズからの影響がうかがえるこの曲をオープニングに持ってくるあたりに、ブライアン・ウィルソン・マニアを自称するマットの音楽性が表われている。選曲は1stアルバム『aqualung』と2ndアルバム『STILL LIFE』からほぼ均等に演奏された。もちろん、彼の名前を一躍世に広めた名曲「strange & beautiful」や2ndアルバムの1曲目に収録された「BRIGHTTER THAN SUNSHINE」といった人気曲もプレイ。ピアノとギターというシンプルなバンド構成は、音による過剰な装飾ができないだけに、その曲の持つ魅力を問われる。それは演奏にしてもしかりで、シンプルであればあるほどごまかしが効かなくなるものだ。しかし、このヘイルズ兄弟は、ギター、ピアノ、声という最小限の要素で、曲の持つ世界観を最大限に表現していた。まるで語りかけるように歌うマットの声とピアノは、繊細なのに高揚感に充ちていて、いまにも爆発しそうなほどのテンションが感じられる。そんな彼らのプレイに、会場にいたすべての聴衆は、ただただ聴き入ることしかできなかった。
初の来日公演で、アクアラングというキャラクターを最もシンプルながら効果的なスタイルでプレゼンテーションしたマット・へイルズ。彼の作品を聴いていると、ビーチ・ボーイズのようにポップな中にも実験性を感じることができる。現に、昨年末ロンドンで行なわれたスペシャル・ショウでは、元レッド・スナッパーのメンバーを擁するバンドとの共演もあったらしい。今後はもっと幅広い世界を感じてみたいと思わせる、無限の可能性を秘めたライヴであった。
そして、まるで讃美歌のようなオープニングSEから待望のアクアラングのショウが始まった。ステージ構成はピアノとギターだけという非常にシンプルなもの。ちなみにギターとコーラスを担当するベン・ヘイルズは、アクアラングことマット・ヘイルズの実の弟。彼らが以前結成していたRUTHや45sから活動しているだけに、そのコンビネーションはまさにあうんの呼吸という感じだ。オープニング・チューンは、1stアルバムに収録されている「halfway to the bottom」。ビーチ・ボーイズからの影響がうかがえるこの曲をオープニングに持ってくるあたりに、ブライアン・ウィルソン・マニアを自称するマットの音楽性が表われている。選曲は1stアルバム『aqualung』と2ndアルバム『STILL LIFE』からほぼ均等に演奏された。もちろん、彼の名前を一躍世に広めた名曲「strange & beautiful」や2ndアルバムの1曲目に収録された「BRIGHTTER THAN SUNSHINE」といった人気曲もプレイ。ピアノとギターというシンプルなバンド構成は、音による過剰な装飾ができないだけに、その曲の持つ魅力を問われる。それは演奏にしてもしかりで、シンプルであればあるほどごまかしが効かなくなるものだ。しかし、このヘイルズ兄弟は、ギター、ピアノ、声という最小限の要素で、曲の持つ世界観を最大限に表現していた。まるで語りかけるように歌うマットの声とピアノは、繊細なのに高揚感に充ちていて、いまにも爆発しそうなほどのテンションが感じられる。そんな彼らのプレイに、会場にいたすべての聴衆は、ただただ聴き入ることしかできなかった。
初の来日公演で、アクアラングというキャラクターを最もシンプルながら効果的なスタイルでプレゼンテーションしたマット・へイルズ。彼の作品を聴いていると、ビーチ・ボーイズのようにポップな中にも実験性を感じることができる。現に、昨年末ロンドンで行なわれたスペシャル・ショウでは、元レッド・スナッパーのメンバーを擁するバンドとの共演もあったらしい。今後はもっと幅広い世界を感じてみたいと思わせる、無限の可能性を秘めたライヴであった。
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