【対談_前編】deadman × gibkiy gibkiy gibkiy、’90年代名古屋シーン秘話「歴史は夜作られるから」

■初期Merry Go Roundのライヴは
■眞呼さんと同じ空間で観てたかも──aie
──そもそも眞呼さんがMerry Go Roundのローディになったキッカケは?
眞呼:もともと僕はファンとして前期Merry Go Roundを観てたんです。毎月観に行ってて、それが一度終わってしまって……で、活動再開時のドラムがキョウさん、ベースが准那さん、ギターがHidenoさんって聞いた時に、“ヤバイな、このバンドは!”って思ったんですよ。その時に僕もバンドをやりたかったので、“ローディをやるんだったらこのバンドじゃなきゃイヤだな”って円盤屋に行ったんです。
──懐かしい名古屋のお店の名前が。当時はCD屋さんと音楽事務所を兼ねてたんですよね。
眞呼:「Merry Go Roundのローディをやらせてもらいたいんですけど」って直談判しに行ったんです。受け付けてくれた人が「聞いてきます」って2階に……2階が事務所だったんですよね?
kazuma:そう。
眞呼:そこで関係者が来てくれて、「この日この時間にこの場所でリハしてるから、そこへ行ってくれ」って言われ。リハーサルスタジオに伺ったんですけど、一体何をどう話したらいいのかわからなくて。
──確かに。
眞呼:多分メンバーさんには話が行ってると思うんですけど、なんか分かってない感じで(笑)。
kazuma:いや、聞いてた聞いてた。
眞呼:そうなんですか? なんかよくわかんない感じだったけど、あの時ってもう決まってたんですか?
kazuma:決まってた。「スタッフやりたいコが行くから」っていうのは聞いてて、土足厳禁のところに靴履いて来た。
眞呼:ははは。
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| ▲kazuma (gibkiy gibkiy gibkiy) |
──kazumaさんは“やりたいって言ってるんだったら、ぜひやってもらおう”っていう気持ちだった?
kazuma:そうですね。ひとりで来たよね?
眞呼:ひとりです。
──ローディを決めるのってそういう感じでしたっけ?
kazuma:例えば事務所が募集するっていう方法もあると思うんですけど、ツテのツテとかで「やりたいって言ってるコがいるんだけど」っていう感じで決まってった。
aie:よくフライヤーの下のほうに書いありましたよね? “要運転免許”とか、そういう時代でしたよね。
──それを見て、自分から飛び込んで行ったわけですね。
aie:車道にもね(一同笑)。
──その当時、aieさんは何してたの?
aie:高校生くらいかな? バンドはやってました。
──当然、Merry Go Roundの存在は知ってた?
aie:もちろん! ライヴも観に行ってますし、怖かったです。それも初期Merry Go Roundだったから、たぶん眞呼さんと一緒に観てたかもしれないですけど。
眞呼:「どこかで一緒に観てるよね」って話をしたことあったね。
──お互い面識はなかったけど、お客さんとして同じ会場にいたことがあったんだ。で、眞呼さんはどのくらいの期間ローディをやってたんですか?
眞呼:確か1年はやってない。
kazuma:自分のバンドをやるまでだよね?
眞呼:はい。kein (眞呼[Vo] / aie[G] / 玲央[G] / ゆきの[B] / 響[Dr])が始まるまで。
kazuma:でも、そういった位置のローディでは一番長かった。
眞呼:そうなんですか? ツアーにも連れてってもらいましたしね。
──オーディエンスとして観ていたkazumaさんと、近くで仕事をして感じたkazumaさんとでは、印象は違いましたか?
眞呼:イメージは変わらないですね。まんまです、どこか怖いし。僕、ギターのHidenoさんの仕事を主にやってたんですけど、“kazumaさんのような人になりたい”って思ってました。“kazumaさんになるのではなく、kazumaさんの位置の人になりたい”って思ってましたね。
──kazumaさんから見て、眞呼さんのローディ時代の働きぶりっていうのはどう映ってましたか?
kazuma:一番デキる。
眞呼:そうですか? ドラムのこと全然わかんないし。
kazuma:いやいや、そういうことじゃなくて、姿勢。
眞呼:そう言われれば、Tokiくん(Dr / deadman)は機材車の前でマサヤくんと2人で仲良く雑談してましたね(笑)。だから、「2人ともーっ、仕事あるんだけどー!」って(一同笑)。
kazuma:眞呼は常に緊張感を持ってたと思う。








