湘南乃風がライブツアー＜湘南乃風TOUR 2025『風乃進撃』＞セミファイナル公演を5月10日（土）に神奈川・ぴあアリーナMMにて開催した。オフィシャルからのライブレポートを以下にお届けする。

◆ 湘南乃風 画像

3月からスタートした11都市12公演の全国ツアー＜湘南乃風TOUR 2025 風乃進撃＞。セミファイナル公演が湘南乃風の地元神奈川県横浜にあるぴあアリーナMMで行われた。

まずは、お馴染みのオフィシャルDJ／バックセレクターを務めるThe BK SoundによるDJタイムだ。約12000人のオーディエンスはタオルを振りながら楽しみ、早速熱気が充満した。幕が開き、RED RICE、若旦那、SHOCK EYE、HAN-KUNが登場。約22年間の活動の中で発表してきた新旧の楽曲を次々と披露する中、歌詞に何度も〈横浜〉というワードを入れてアレンジし、この日だけの特別感を宿していった。

ステージから炎が猛々しく上がり、若旦那が「今日はセミファイナル！　ここに集まった全員が湘南乃風だ！　拳を挙げろ!!」と叫ぶと、タオルを持った12000人の拳が突き上がって「黄金魂」へ。若旦那は歌詞を〈横浜に集まるみんなに〉に変えて歌い、大喝采を浴びた。

HAN-KUNがメロディに乗せて「ここにいるみんなと思い出作りたいから～」と歌い、「何かあったら照らして！」と言うと、大量のペンライトやスマホライトが左右に揺れ始めた。光に包まれたぴあアリーナに「純恋歌」のシンガロングが響き渡った。HAN-KUNが〈目を閉じれば　億千の星　一番光るみんながいる〉と歌詞を変えて歌った後、「今日は来てくれてありがとう」と伝えると、SHOCK EYEも〈湘南のチケット持ってぴあアリーナに行こう〉と歌詞をアレンジ。若旦那が「大切な人がいるヤツは一緒に大合唱できるか！」と叫び、RED RICEの人間臭い歌と12000人のシンガロングが重なった。「睡蓮花」ではもちろんオーディエンスのシンガロングと共に大量のタオルが舞った。若旦那が「良識ある程度ぐちゃぐちゃになっていいからね！」と伝えると、客席はお祭り騒ぎの様相を呈した。

HAN-KUNが配信されたばかりのダウンタウンの浜田雅功とコラボした新曲「人生爆笑」の一節である〈涙の数だけ　合わせた汗だけ　隣にいるお前だけでも　笑ってくれればえんや　人生爆笑〉というラインをアカペラで歌った後、「俺たちの人生はまだまだ始まったばかりだよ。そんな人生の冒険者たちへ」と言って、オーディエンスがステージに向けた掌を前後に振る中で披露されたのが1月にリリースされた「冒険者」だ。4人のハーモニーによって〈唸りを上げて　空回りして　間違いだらけ　思い上がった人生　強がり続け　弱さを知って　埃を払って　立ち上がる冒険者〉と歌われるサビ。ビートに呼応するように12000人のオーディエンスの腕が揺れた。結成から22年間の山あり谷ありの道程があったからこその説得力に満ちた冒険の歌だった。

右肩上がりの盛り上がりを見せたライブを終え、ステージから去る際にHAN-KUNは「この先も俺たちは突っ走っていくし、みんなの背中を押したい。これからもよろしくお願いします！」と言った後、「次は甲子園で会いましょう！」と口にした。湘南乃風の過去最大級の野外ワンマンライブである＜熱唱甲子園＞は11月15日に阪神甲子園球場で開催される。

取材・文◎小松香里
撮影◎AOI nakashima、ERi