【座談会】地域密着型ロックフェス<ATSUGI Hi!Thunder Rock Festival>出演者と実行委員が語る「音楽の遺伝子を継いでくれるのは、やはりバンド」

2026.07.25 21:00

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■厚木はなぜかフロイドローズがよく売れる
■レジェンドがベストマッチングなんです

──とんとん拍子ですね。

渡辺:きっかけはそういうところからなんですけど、文化会館と一緒にロックイベントをやって、ゲストの方に来ていただいて、障害者の方も出ていただいて、なおかつ学生も出ると。学生からすると、皆さんみたいなスターの方と同じステージでできること自体が奇跡的なわけで、なんとかして盛り上げようと。去年は舞台の端から端まで、僕の持ってるマーシャルを全部並べちゃいまして。

五十嵐:ありがとうございます(笑)。

渡辺:今はそんなことほとんどできないので、’70〜’80年代のマーシャルをずらっと並べてみたら、わりかし壮観で、高校生にも非常にウケたんですね。

大村:今の高校生は知らないかもしれないですよね。三段積みのフルスタックということ自体を。

五十嵐:それをステージに幾つも並べてアンプの壁を作るとかね。

渡辺:大人の方からも「こんなの久しぶりに見たよ」みたいな感じで好評だったので、今年も僕の持ってるキャビネットを全部持ってっちゃおうと。

渡辺理之(ThunderSnake Atsugi代表)
佐藤貴義(厚木市文化振興財団 事業担当次長)

佐藤:学生の方からすると、大ホールの舞台で、ちゃんと音響も照明も入って、プロのアーティストの方と一緒に出られるなんて、あり得ないことだと思うんです。去年も“ここまでやるか!? ”ってぐらい照明も仕込んで、Co2(ジェットスモーク)も使って。そういう“夢を叶えさせてあげたい”っていう気持ちもひとつあるし。ピアノ発表会や吹奏楽の大会なども文化会館でやってますけど、バンドって子供たちが自主的にやってるものなんですよね、やらされてるんじゃなくて。今はロックバンドも大事だし、我々が若い頃はできなかったので、そういう発表の場を作ってあげたいというのも、僕たちの中にあるので。

KoREDS★:お話をいただいた時、本当に素敵な企画だなと思いました。

──渡辺さん、改めて今年の出演者を紹介してもらえますか?

渡辺:まず大村くんは、去年このイベントを最初にやった時、真っ先に「でっかいところでやるからさ、いつもより多めに弾いちゃってくんない?」みたいに声をかけて。そうしたら当日は、高校生も圧倒されちゃって、非常に盛り上がったので、「今年もよろしくお願いします」ということです。

大村:実は、前回が初回だとは知らなかったんですね。ずっと続いてるイベントだという感覚で、“完成されてるな”と思いながら出演しました。

大村孝佳(G / 大村孝佳バンド)

渡辺:そしてAURAは、“もうそろそろレジェンドの出番じゃないか?”と思ってお声掛けさせていただきました。お客さんの世代がベストマッチングなんですよ。

KoREDS★:そうなんですかね。

渡辺:厚木はニューファミリー層(マイホームを持ち、ファッションや趣味などに敏感で、親子の隔てがない家庭)というんですか、そういう方たちがたくさん住んでいて、結構ミュージシャンも多いんです。そしてなぜかフロイドローズ(ロック式トレモロユニット)搭載ギターが未だによく売れるという。

五十嵐:アームがね。

渡辺:これは昔からなんですけど、なぜかフロイドローズとハムバッカー搭載のギターがよく売れる。神奈川って不思議なとこで、海沿いに行くとアコースティックばっかりなんです。でも圏央地区は昔からフロイドローズとハムバッカーのエリアで、“そんな厚木にミュージシャンが多い理由はなんだろう?”って考えてみたら、自宅から都内に通える範囲として、ちょうどよかったのではないかと。遠くから出て来て、都内に一人住まいとか、大変じゃないですか。その負担が減るから住みやすいのかなと分析していて。だからずっと厚木在住の方が多いんです。そういう方がハードロック世代だったりするわけですよ。

KoREDS★ (Dr / AURA)

──なるほど。

渡辺:うちのライブハウスにもよく出てもらうんですけど、50〜60代のハードロックのコピーバンドが30組ぐらいいて、毎月土曜日の2回を5バンドとかでやっているんです。ヴァン・ヘイレン、ホワイトスネイク、ドッケン、キッス、あとはザ・デッド・デイジーズってこれは新しすぎますね…今すべりましたね(笑)。あとはボン・ジョヴィとかをやられている方が非常に多くて、毎回大賑わいになっているので、皆さんのようなレジェンドや、スーパーな方がベストマッチングなわけです。

KoREDS★:僕らはハードロックじゃなくてアイドルですけど、大丈夫ですか?

渡辺:大丈夫です!

大村:「大丈夫ですか?」「大丈夫です!」って変な会話ですよね(笑)。

渡辺:ははは! そしてまた、フロイドローズと言えばこの方で。

五十嵐:そんな紹介ですか(笑)。

五十嵐sun-go美貴 (G / SHOW-YA)

渡辺:僕が高校生の時に、友達とタハラ楽器に行ってエフェクターとかを見ていると、「おい、あれ、SHOW-YAのサンゴーじゃね?」とか。

KoREDS★:僕も高校の時、テレビで拝見してました。

渡辺:マイナーペンタトニックで、アームをお使いになられて、マーシャルアンプをお使いになられて、なおかつビブラートが叙情的なギタリストの五十嵐様に出ていただきます。

五十嵐:私の場合は去年、最初にファンの子から「8月11日に厚木市文化会館でサンダースネイクのイベントがありますけど出ないんですか?」って聞かれたんですよ。「そんなのあるの?」って、買い物帰りに寄って確かめたんですけど(笑)。

渡辺:いや、「厚木在住だから出てくれません?」とか、さすがにそういうノリでは頼めないじゃないですか。どうしようと思っていたら、ふらっと寄っていただいて、「いいんですか?」「いいですよ」って言っていただけたので。「よろしくお願いします」と。

五十嵐:最初はそこにスケジュールが入ってたんですけど、たまたま飛んだんです。SHOW-YAだといろいろ大変なんですけど、スケジュールがバッティングしていなければ、私個人の活動は全部自分でマネージメントしてるので。それを伝えに、買い物の帰りにちょっと寄ってみて。

大村:そんなに近所なんですね。

五十嵐:うちで作った新生姜の佃煮とか、時々持って行ったりしてます。

KoREDS★:僕、そんな深い付き合いの方々の中に入って大丈夫ですか(笑)?

渡辺:大丈夫です!

大村:ははは!

Erika Van Halen (G / Whiskey Dust)

渡辺:そしてこの二人の女性がですね、厚木を拠点に活動しているWhisky Dustというバンドでございます。こちらがErika Van Halenで、この間『モヤモヤさまぁ~ず2』に出た時に、さまぁ〜ずの三村さんから「畏れ多くないの? その名前」って言われちゃいましたけど。そうしたら「天の上の人なんで大丈夫です!」って、なんかよくわかんないこと言ってました(笑)。で、こっちがGsbeq Ayaでございます。ゴスベックの意味は…どうぞ。

Gsbeq Aya:あ、はい。私は札幌出身で、高校を卒業して、“ステージネームを決めなきゃ”みたいな時に、女性を応援したい気持ちがあって。ちゃんと説明すると、ゴージャス、ストロンガー、ビューティフル、エレガント、クイーンという言葉をとりあえず出したんです。それぞれの頭文字を取って並べて、ヤマハ楽器のお兄さんに「これどうやって読もうかな?」って聞いたら「ゴスベックがいいんじゃない」って言われて、ゴスベックになりました。

渡辺:以上です(笑)。この二人はいわゆる’80年代ハードロックをオマージュしておりまして。

──Erika Van Halenというお名前からもわかります。

渡辺:ですよね(笑)。オリジナル曲もまるっきり’80年代で、“今の時代に大丈夫なのか?”とも思いますが、“ないものを作るのがいいんじゃないか”というのがありまして。当たらなかったらそれはそれでっていうところです。

Gsbeq Aya & Erika Van Halen:ははは!

Gsbeq Aya (Vo / Whiskey Dust)

渡辺:そして去年の<ATSUGI Hi!Thunder Rock Festival>同様サンゴーさんに入っていただいて、前回は「限界LOVERS」「私は嵐」をやりましたが、今回はもう1曲、「FAIRY」をやっていただきます。

──おお。そこまで言っちゃっていいんですか。

五十嵐:いいです。「 (Gsbeq Ayaが)歌いたい」って言ってくれてた曲だもんね。

渡辺:ただキーボードがいないので、この間一緒に音を出した時、サンゴーさんが「私はこう弾くからErikaちゃんはこう弾いて」っていろいろアレンジしてまして、ギター2本でやります。ということで、サンゴーさんをゲストに迎えて盛り上げさせていただくということです。

──そこに、今日は欠席の、かしわ哲さん率いるサルサガムテープが加わって。

五十嵐:サルサガムテープは障害を持つ方たちのバンドで、打楽器が中心なんですけど、すごく楽しそうで、“不自由だからできない”じゃなくて、周りが“できる”工夫をしてあげてるんですよ。私は初めて生で見て、すっごく感動しました。

渡辺:そして今回は一般の方の2バンドが参加します。ひとつは人間椅子の曲とオリジナルをやるバンドで、もうひとつは山本リンダとSHOW-YAの曲をやるバンドです。そこで僕的にはひとつ仕掛けを考えているんですが、それは当日のお楽しみということで。さらに学生バンドが4つ入ります。

KoREDS★:すごく面白いですね。僕らも楽しみです。