【ライブレポート】KAZ(数原龍友)、自身初のソロツアー完走「最高の1年にしていきたい」

2026.05.15 20:29

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GENERATIONSの数原龍友によるソロプロジェクト「KAZ」が、全6都市6会場で行われた初のツアー<KAZ LIVE TOUR 2026 “LIFE GOES ON”>の最終公演を5月13日に神奈川・KT Zepp Yokohamaで行った。

4月にリリースされた2ndアルバム『LIFE GOES ON』を引っ提げ、同作に収録の新曲を中心に楽曲を披露。浜田雅功と槇原敬之の「チキンライス」やEXILEの「Choo Choo TRAIN」などのカバーさらに、Skoop On SomebodyのTAKEをゲストに迎えて感極まる場面も。KAZの温かくて飾らない人柄が表れた、彼の現在地を示すステージとなった。

2ndアルバムの1曲目を飾る「Better Believe It」で幕を開けたライブ。これはメジャーリーグに挑戦した友人である山本由伸選手から刺激を受け、KAZ自身が作詞・作曲を手がけた楽曲だ。事前の会見では「直前にも連絡をしていて、シーズン中で来られなかったことを残念がっていた」など山本とのエピソードを明かしたKAZ。ステージ全体を覆う紗幕にシルエットで登場した同曲の演出は、メジャーリーガーにも負けない、スーパースターのようなカッコ良さだった。ファンクサウンドに乗せて滑らかかつ軽快に英語で歌声を響かせたKAZ。ビートに合わせてシャウトしながら次々とポーズを決め、会場は大歓声で沸いた。

ステージセットはアメリカのガレージをイメージ。ライブ中に使用するスツールを始め、壁に飾られたスケートボードやサーフボードはKAZの私物。自分の好きなものが詰め込まれ、サンディエゴ留学中のKAZのライフスタイルを彷彿とさせた。

KAZが好きな海をイメージさせる楽曲も多く、波音をBGMに披露した「Beautiful Sunrise」では、アコースティックギターの演奏も披露。カントリーテイストのサウンドに合わせて、観客はグッズのミニフラッグを揺らす。1stアルバム『STYLE』に収録の「Go Your Way」では、〈歳重ねるほどワクワクしたいから/ずっとずっと終わらない旅を〉と、KAZの人生のテーマでもある一節をダウナーなラップとともに繰り出す。会場は早くもKAZの音楽の世界に染まり、アメリカ西海岸の情景が目の前に広がるようだ。

「ファイナルへようこそ!今日は最高の思い出を作って行きましょう!」

DJがド派手にスクラッチを決めた「Avocado feat.Airi Suzuki」では、KAZのセクシーな歌声とともに、会場は夜のムードへと一変。軽快なギターカッティングをイントロに、男女の物語を描いた連作の楽曲「Hush hush part.2」と「Hush hush」へと続く。そして椅子に座ってムーディーにパフォーマンスした「Pacific Love Memories」ではブルースハープの演奏でも観客を魅了。

カバーコーナーでは再び紗幕を使い、歌詞を映し出しながら「最後の雨」をしっとりと歌い上げたほか、「チキンライス」はミュージックビデオで使用されていた幼少期の映像と地元尼崎での映像とともに歌唱。

MCでは、笑いを交えながらツアーを振り返り、「あっと言う間のツアー。人生の貴重な時間をさいて来てくださった皆さんに感謝しながら、少しでも笑顔に、前向きになってもらえたらと思って取り組んできた」とコメント。

また「ソロ活動を通して分かったことは、自分自身は音楽、歌うことで生かされている人間だということ。これからの人生の課題は、そんな自分を応援し愛し続けてくれた皆さんに、変わらない自分をお届けしていくこと」と思いを語ったKAZ。

「floating 〜空を泳いでいた僕が思うこと〜」は、実に聴き応えがあった。KAZのこれまでの人生と、歌に対する思いが集約された同曲。美しいピアノをメインにしたサウンドバックに、真っ直ぐな歌声を響かせたKAZ。フェイクやアドリブなどのギミックが排除された歌声は、実に赤裸々で、そこに乗せた思いがありありとそこに浮かび上がった。歌い終えると波のように大きな拍手が沸き起こった会場、KAZは「ありがとうございます」と頭を下げた。

ライブ終盤は、毎年恒例のBillboard LIVEでも人気のアツい展開。「ハリケーン」ではコーラスを観客が歌い、サビの最後の低音パートを決めると歓声が広がった。コール&レスポンスでは、「う〜ん、まだGW明けって感じ。休みモードが抜けてないんじゃない?」と煽り、観客の声はさらに大きくなって会場が一つになった。そしてラストの「Choo Choo TRAIN」では、「皆さんもご一緒に!」と声をかけ、観客も楽しそうに腕をぐるぐる回し、〈ときめき運ぶよヨコハマに!〉と歌詞を変えて歌い大歓声で沸いた。

アンコールではSkoop On SomebodyのTAKEをゲストに迎え、コラボレーションを繰り広げてスペシャルなステージとなった。

Skoop On SomebodyのTAKEとは、『Sound Inn S』(BS-TBS)でSkoop On Somebodyの「僕が地球を救う~Sounds of Spirit~」をカバーしたことをきっかけに交流が始まり、4月にZepp Hanedaで行われた東京公演にもTAKEが足を運んだという。

会見では「物心ついた時から、EXILEと一緒にずっと家に流れていた。小学校4年生の時に人生で初めて行ったライブもSkoop On Somebodyで、EXPG内のオーディションでも『線香花火』をよく歌った。父親が好きだったグループで、父親との思い出もたくさん詰まっている。ずっと踏み切れずにいたけど、今の自分なら歌えるんじゃないか」と、今回のコラボに至った経緯について語っていた。

Skoop On Somebodyの代表曲「sha la la」のイントロに乗せてTAKEが登場、握手を交わした二人。交互に歌い合いながら、時に向かい合ってハーモニーを聴かせ、時にアドリブやフェイクをお互い繰り出す。KAZが感極まって歌えなくなる場面もあり、それをTAKEが「さあKAZ」と優しく声をかけ導く様子は実に感動的。

Skoop On Somebodyとの縁や思いを話すKAZに、うんうんとうなずきながら話を聞き「ありがとう」とTAKE。「世の中には歌の上手い歌手がたくさんいるけど、KAZくんの歌声には特別なものを感じた。歌詞がなくても一言ひとことを大事に歌ってくれてうれしい」とKAZを絶賛するコメントに、「こんな日が来るなんて夢のようです!」とKAZ。そしてもう1曲、「僕が地球を救う~Sounds of Spirit~」をコラボ。『Sound Inn S』とは異なるKAZバージョンのキラキラとしたサウンドをバックに、実に楽しそうにアドリブ合戦を繰り広げた。

ツアーを振り返り、「頑張ったよ、1カ月に5公演も。初めてのツアーだったけど、良いツアーだった、すごく楽しかった」とKAZ。「僕の音楽の旅の途中を切り取ったアルバム『LIFE GOES ON』。このツアーも旅の途中を皆さんに観ていただいた。みんなが応援してくださる姿、時には涙しながら聴いてくださる姿が、本当にうれしかった。全国の会場に足を運んでくださった皆さん、誠にありがとうございました」。

KAZにとって音楽はトラベラーズノートのようなもの。巡った土地のスタンプを押し、その時感じたこと、出会った人、生まれた夢、振り返った思いを日記のように綴って来た。このツアーはそんなトラベラーズノートの最初の1ページだ。まだまだ続く“人生”という長い旅の、ほんの始まりにすぎない。ツアーは終わったが、KAZの音楽と、“これから”に対する楽しみな気持ちは、終わることなくまだまだ続いて行く。

「初めてのソロツアーでしたけど、バンドメンバーはGENERATIONSでもお世話になっている方々なので安心感がありました。変に緊張することなく、お馴染みのメンバーとともにKAZの音楽を届けることを、すごく楽しみながらできたツアーでした。地に足を着けながら、冷静にできたツアーだった」と、ツアーを総括したKAZ。7月からはKAZのYouTubeチャンネル「OFF THE MIC」で“OFF THE MIC GALLARY”を開設することも発表され、「夏も楽しんで、10月からはGENERATIONSのツアーを楽しんでいただき、最高の1年にしていきたい」と今年のビジョンを語った。

◆数原龍友 YouTubeチャンネル「OFF THE MIC」