【レポート】ねぐせ。渋谷フリーライブに桁違いの賑わいとアコースティックならではの素顔の音「横浜アリーナで待ってます」

ねぐせ。が2026年4月16日、東京・渋谷ストリーム前 稲荷橋広場にてフリーライブを開催した。同フリーライブは、10日前にオフィシャルSNS上で、“ねぐせ。フリーライブ開催決定 2026.4.16(木)17:00 in 渋谷某所”と突如発表されたもの。
当日15時に明かされた開催地は、大型商業施設・渋谷ストリームにある屋外イベントスペースであり、渋谷駅地下鉄出口から直結している超好立地だ。平日夕方という時間帯ではあったものの、整理券を手に入れ、ねぐせ。タオルを肩にかけたファンのみならず、たまたま情報を知って駆けつけた人々も加わった結果、事前配布の整理券が早々になくなり、観覧エリアには超満員の人が押し寄せ、ライブ配信ではのべ2万人が視聴するなど、バンドの勢いと現在地を物語る大盛況ぶり。バンド史上最大規模のワンマンとなる6月28日の横浜アリーナ公演<愛問愛答>へ向けて力強い一歩を進めるライブとなった。


気取らずピュアな彼ららしいステージは、リラックスして観てほしいという気持ちの表れもあるのだろうか、稲荷橋広場に設置されたのは黒いトラックステージであり、そこに掲げられたバックドロップは白地に“ねぐせ。2026.6.28 横浜アリーナ”と黒の筆文字で書かれたシンプルなもの。定刻の17時を少し過ぎた頃、りょたち(G/Vo)、なおや(G)、しょうと(B)、なおと(Dr)が大歓声を浴びながら登場。
「渋谷フリーライブ、始めます。歌って、踊って、楽しもうぜ!」──りょたち
という第一声に続いて、まずは「グッドな音楽を」を鳴らした。ステージ上にドラムがセットされていなかったことから気づいていたファンも多かっただろうが、この日はなんと、自身初のアコースティック編成。しょうとはエレキベースを手にしていたものの、りょたちとなおやはエレアコを奏で、なおとはカホンを叩くなど、いつもとはひと味異なる温かさ溢れるアンサンブルを響かせた。結果、人懐っこさと絶妙な甘さが絶妙にブレンドされた歌声によりフォーカスされることとなったサウンドに、ぐっと惹き込まれてしまう。




メンバーもファンも、慣れないシチュエーションではあるだろうが、りょたちが「ライブハウスやもんな、ここも」と口にしていたように、始まってしまえばあとはライブを楽しむだけ。曲始まりにはファンも「1, 2!」と大声でカウントを合わせたり、りょたちが「聴かせてくれよ!」と投げかければすぐさまシンガロングも沸き起こる。これはメンバーとファンが積み上げてきたものであり、人通りがとにかく多い駅近の超一等地に響くグッドミュージックと大歓声に、得も言われぬ高揚感がオープンエアーを満たしていく。
続く2曲目は、「一生僕ら恋をしよう」だ。ギターを置いたりょたちのボーカルはニュアンスも繊細、ファルセットも駆使しながら永遠に続く愛を歌う。終盤の“一生僕ら恋をしよう”の部分では両手を大きく広げて呼びかけるように歌い上げるなど、通りすがりの人たちを巻き込むようなポジティヴなパフォーマンスが光った。


名バラード「日常革命」は曲の起伏が素晴らしい。りょたちとなおやが呼吸を合わせてアコギ2本と歌とで紡いだ前半戦では、胸を締め付けられるような辛さや切なさが投影されたアンサンブルが印象的。しょうととなおとが加わり4人のアンサンブルとなった後半戦は、音の厚さもドラマティックに心に沁みる仕上がり。要所要所で光るしょうとのコーラスも絶品だった。
不特定多数が観客となるフリーライブでたくさんの人へ届けるべく、ここまでは定番曲をプレイしていたが、今の自分たちもしっかりアピールするように披露されたのが「青春バイブレーション」。初の自身主催フェス<HOT de GOOD fest. 2026>で告知され、1週間ほど前にリリースされた最新曲だ。新生活も始まる4月という季節にふさわしく、エネルギーに満ちた曲だが、アコースティックアレンジになってもその軽快なノリの良さは変わらず。この日もライブを守り立てる存在感が絶大だ。拳を突き上げるファンの姿がそこかしこに見受けられたほか、曲終わりには大きな拍手に包まれるなど、すでに代表曲のひとつであることを伝えるワンシーンとなった。


「喋っておこう、せっかくだから」とりょたちが話したことをきっかけに、少し長めのMCタイムへ突入。渋谷にまつわるエピソードとして、メンバー自身がよく行く店も近くにあるというトークを披露しつつ、「ねぐせ。ってバンドやってます、皆さ〜ん!」とりょたちが道行く人へ呼びかける。さらに、「いつもはアコースティックじゃないです。いつもは18個ぐらい叩くものがあるのに、今日は1個!」とドラマーのなおとがアピールするなど、心をほぐすような軽妙なトークもフリーライブを盛り上げる。そして、りょたちの歌い出しで大きな歓声が生まれた「愛してみてよ減るもんじゃないし」のアップテンポで軽快なサウンドが、盛り上がりを加速させた。最後のMCでは、改めて横浜アリーナ公演への意気込みが語られた。
「何度も言いますが、6月28日、横浜アリーナやります!」──りょたち
「ねぐせ。って2年前に日本武道館でワンマンをやらせてもらって、去年は幕張メッセに立たせてもらって、1年に1回、オレらの重大イベントとしてワンマンをやってるんですね。それの今年バージョンが横浜アリーナ。だから、全国に広げて、全国からねぐせ。好きに集まってほしいと思ってる」──なおと




フリーライブを締め括るナンバーは「織姫とBABY」。「よかったら一緒に歌ってください」とりょたちが投げかけて始まった同楽曲は、陽が落ちてきた渋谷の街をロマンティックに染めていく。なおやが弾く切ないアルペジオに、りょたちの透き通る歌声が重なる導入も見事。削ぎ落としたアコースティックアレンジでもしっかりとした漂うグルーヴィーさは、彼らの技量の高さを感じさせるというもの。音に酔い知れることのできる演奏は完成度の高さを物語る。そして「横浜アリーナで待ってます」というりょたちの言葉と共にフリーライブが終了した。
全6曲というフリーライブには、彼らの新たな一面も、奥深き本質も感じ取ることができる充実の内容だった。6月28日、横浜アリーナ。結成5周年という節目であり、“愛の問いに愛で答える”を意味するライブタイトル<愛問愛答>には、受け取った愛をそれ以上の愛で返そうという意気込みが感じられる。また、ストリートライブ形式だからこそ伝わるバンド力と人柄のよさが存分に発揮されたフリーライブは、会場で体感した人にもオンラインで視聴した人にも、横浜アリーナ公演がより楽しみな時間となったに違いない。


取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎堤 瑛史
■<渋谷フリーライブ>2026.4.16@東京・渋谷ストリーム前 稲荷橋広場 セットリスト
1.グッドな音楽を
2.一生僕ら恋をしよう
3.日常革命
4.青春バイブレーション
5.愛してみてよ減るもんじゃないし
6.織姫とBABY
■<ねぐせ。ONEMAN LIVE 「愛問愛答」>
6月28日(日) 神奈川・横浜アリーナ
open17:00 / start18:00
▼チケット
8,888円(税込) ※全席指定
・ローチケ:https://l-tike.com/neguse/
・イープラス:https://eplus.jp/neguse/
・ぴあ:https://w.pia.jp/t/neguse-k/
特設サイト:https://neguse.jp/aimonaitou/
■<ねぐせ。「スペースシャトルで初めての街までツアー 2026 青い春編」>
3月05日(木) 茨城・mito LIGHT HOUSE
3月06日(金) 栃木・HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
3月13日(金) 長野・NAGANO CLUB JUNK BOX
3月14日(土) 山梨・甲府CONVICTION
3月17日(火) 群馬・前橋DYVER
4月08日(水) 愛知・豊橋 club KNOT
4月09日(木) 静岡・静岡UMBER
4月18日(土) 福島・郡山Hip Shot Japan
4月19日(日) 岩手・盛岡CLUB CHANGE WAVE
5月13日(水) 兵庫・太陽と虎
5月14日(木) 京都・KYOTO MUSE





