【インタビュー】緑仙、1stフルアルバムに未来へつなげるための言葉「これが今現在の『僕の一部始終』です」

2026.04.15 18:00

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■音楽を通して出会った人たちも多いし
■今後は仲間と楽しいことをやっていけたら

——「コンパスは透明」はTVアニメ『最強の職業は勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ?』のオープニングテーマ。歌詞は女性アイドルの楽曲を数多く手がけている作詞家の児玉雨子さんとの共作です。

緑仙:“共作あるある”なんですけど、文通のようなやり取りをさせてもらって。「このフレーズが素晴らしいので、ふくらませていくべき!」みたいに励ましていただきつつ、二人で積み重ねていきました。アルバムにはアニメのタイアップ曲が2曲入っていて、もう一方の「確証論」(オリジナルTVアニメ『ネクロノミ子のコズミックホラーショウ』オープニング主題歌)のときは、アニメの主人公(黒廼ミコ)が“これは僕か?”というくらい似てたんですよ。性別わかんなくて、配信者で、勝気で、言葉遣いが良くなくて(笑)。見た目も僕っぽい感じだったし、“自分が普段思っていること書いたら、そのまま主人公の気持ちになる”というタイアップだったんです。「コンパスは透明」はそうじゃなくて、『最強の職業は勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ?』の主人公(真名部響生)は僕とは全然違うタイプ。すごく純粋だし、たくさんの仲間がいるんですよ。オタク的な立場で“この主人公はこう思っていて、きっとこうしたんだろうな”ということはいくらでも言えたので、それを自分らしい歌詞にまとめるのが課題だったのかな。児玉さんのおかげで素敵な曲になりました。

——アニメ作品に寄り添うことで、緑仙さん自身の表現が広がる。それもタイアップの良さですよね。

緑仙:そうですね。さっきも言いましたけど“人は結局、独り”みたいな歌詞が多いので、「コンパスは透明」を出したときは、「緑仙が友だちの歌を歌ってる!」って一部の人が感動してくれました(笑)。


——「sleep sheep syndrome (feat.ヒトリエ)」もこのアルバムのポイントだと思います。ヒトリエのゆーまお(Dr)さんは緑仙さんのバンドメンバーだし、以前から交流があって。

緑仙:そうなんです。「sleep sheep syndrome (feat.ヒトリエ)」はシノダ(ヒトリエ / Vo, G)さんに書いていただいたんですが、まさにシノダ節だし、めちゃくちゃカッコいい曲だなって。恥ずかしくてご本人には言ってないんですけど、ボカロPの頃からシノダさんの曲が好きで。

——ヒトリエに加入する前のシノダさんの楽曲も聴いていたと。

緑仙:はい。とにかくシノダさんが出す音が好きだし、ゆーまおさん、イガラシさん(ヒトリエ / Baとも関りがあって。ゆーまおさん、イガラシさんとはプライベートでも一緒に喫茶店に行ったりしてるので、「(シノダが)頑張って作ってるみたいだよ」という話を聞かせてもらったり(笑)。まるでメンバーの一員みたいな感覚で制作させてもらえたのもうれしかったですね。

<緑仙ソロライブツアー2024「緑一色」>11月16日 仙台PIT公演

——演奏がヒトリエで、ボーカルが緑仙さんですからね。この曲、歌ってみてどうでした?

緑仙:最初は“歌えるわけないよ!”という感じでした(笑)。特に冒頭のパートなんですけど、シノダさんの独特のリズムがあって、それを掴むのが難しくて。歌の収録のときもめちゃくちゃ頑張って歌ったんですけど、ライブで初めて歌ったときは、ちゃんと間違えました(笑)。楽器レコーディングのときにゆーまおさんも「これは叩けないよ」って文句言ったみたいですけど(笑)、そこも含めて“シノダ節”なのかなって。ヒトリエファンの方に「こういうシノダの曲が聴きたかった。ありがとう」と言ってもらったのもうれしかったです。

——“眠れない”をテーマにした歌詞については?

緑仙:歌詞もお任せしました。僕とシノダさんの共通点ってなんだろう?と思ったときに、“寝れないってことだな”って。“誰が起きてるんだよ?”みたいな夜中にどうでもいいことをポストすることがあるんですけど、そこそこの確率でシノダさんが“いいね”してくれるんです。なのでシノダさんに曲を書いてもらえることになったときも“寝れない”に向き合ってみようと。本当にいい曲になったし、しっかり身体に入れてライブでもカッコ良く歌いたいですね。

——「機械仕掛けのワルツ」は、緑仙さん自身が初めて作曲に参加した楽曲。制作のプロセスはどんな感じだったんですか?

緑仙:「作曲してみない?」と言ってもらったんですけど、正直に言うと、最初はやりたくなかったんです。作詞はやらせてもらってるんですが、自分以外のことを書くことが難しくて、どうしても自分と向き合うことになってしまう。そうやって書いた歌詞を後から見ると、“え、こんなこと考えてるの? ヤバすぎる”と思っちゃうんですよ。これで作曲もやったら、曲も歌詞も自分過ぎて、絶対聴けないだろうなって。

——自分らしさに向き合うって、実はすごく大変ですからね。

緑仙:なので「作曲にチャレンジしてみない?」と言っていただいときも「うーん」ってゴニョゴニョしてて。その気持ちが変わったきっかけは、オーディション番組ですね。

——オーディション番組?

緑仙:最近は恋愛リアリティーショーとオーディション番組しか観てないんです。オーディションって、未経験のことにチャレンジする瞬間が絶対にあるじゃないですか。ダンス未経験の子が頑張ってダンスをやったり、それこそ作詞・作曲に挑戦したり。そういう姿を見てるうちに“自分は何してんだろう?”と思ったんです。普段は“別にアンチなんて怖くない” “誰に何を言われても大丈夫”みたいなスタンスでやってるくせに、自分らしさを出すことに怯えてるのはダサすぎるだろうと。もちろん一人で作曲できるわけではないので、バンドメンバーの岸田勇気(Key)さんに助けてもらって。

——メロディ先行ですか?

緑仙:そうです。どこからどうしていいかわからなかったので、とりあえず大量のハミングを岸田さんに送ったんです。そこから使えそうなものをピックアップしていただいて、「つなげるとしたらこうかな」という感じで作ってもらって、それを鍵盤に起こしてくださって。歌詞のコンセプトとしては、夜の散歩をイメージしてました。気持ちを落ち着けて、冷静に自分を振り返る時間が夜の散歩なんですよ、僕にとって。そういう時間って、言ってみたらムダじゃないですか。ダイエットしたいんだったらジムとか行ったほうがいいし、抱えている問題を解決したいんだったらパソコンに向かったほうがいいし。でも、夜の散歩は僕にとってすごく大事だし、そういう時間に救われることってけっこうあるなって。そういうイメージも岸田さんと共有できたので、意外とすんなり作れました。

<緑仙ソロライブツアー2024「緑一色」>11月16日 仙台PIT公演

——歌詞もメロディも緑仙さんらしさがしっかり出ていて、すごくいい曲だと思います。“作ってよかった”という気持ちになれたのでは?

緑仙:まだわからないです(笑)。今は受け入れらないとしても、10年後は“作ってよかった”と思えるんじゃないかなって。

——正直ですね(笑)。アルバム『僕の一部始終』が完成したことで、次の活動のビジョンが見えてきた感覚はありますか?

緑仙:メジャーデビューしてから現在にかけて強く感じているのは、“一人じゃ何もできない”ということで。たくさんの方々に支えられてチームとして動くことで活動できているし、この先はリスナーの皆さんも含めて、さらに“みんなで作り上げていく”というところを強めていきたいなと思ってます。これまでは“自分ってどういう人間なんだろう?”だったり、ネガティヴな部分を良い方向に昇華すること、そのための自問自答にすごく時間がかかってしまって。それだけで必死だったんですけど、今後はもっと楽しみたいという気持ちもありますね。音楽を通して出会った人たちも多いし、いろんな仲間と楽しいことをやっていけたらなって。そういう気持ちになれたのも『僕の一部始終』というアルバムを作れたからだし、そこは良かったなと思ってます。

取材・文◎森朋之
©A/N

 

『僕の一部始終』初回限定盤
『僕の一部始終』通常盤

■1stフルアルバム『僕の一部始終』
2026年4月15日(水)発売
CD予約リンク:https://ryushen.lnk.to/1st_alPR
【初回限定盤(CD+Blu-ray)】
TYCT-69381 7,920円(税込)
Blu-ray収録内容:<緑仙ソロライブツアー2024「緑一色>2024年11月16日@仙台PIT公演 フル収録
【通常盤(CD)】
TYCT-60260 2,860円(税込)

▼CD収録内容 ※全形態共通 / 全13曲収録
01.終着駅から
02.バケネコダンス
03.青春の向こうへ
 ※あだち充『H2』× 緑仙 コラボレーション楽曲
04.猫の手を貸すよ
05.天誅 (Solo Ver.)
06.ジガトラ (Solo Ver.)
07.コンパスは透明
 ※TVアニメ『最強の職業は勇者でも賢者でもなく鑑定士(仮)らしいですよ?』オープニングテーマ
08.リコネクト
09.sleep sheep syndrome (feat.ヒトリエ)
 ※緑仙×ヒトリエによるコラボレーション楽曲
10.カルカリナ
11.クランクアップ
12.機械仕掛けのワルツ
13.確証論
 ※オリジナルTVアニメ「ネクロノミ子のコズミックホラーショウ」オープニング主題歌

▼Blu-ray収録内容
<緑仙ソロライブツアー2024「緑一色」>仙台PIT公演(2024年11月16日)
01.終着駅から
02.猫の手を貸すよ
03.MARBLE(カバー)
04.独善食
05.おしゃかしゃま(カバー)
06.なんでですか?
07.Reject it now!
08.天誅
09.エンダー
10.藍ヨリ青ク
11.ジョークス
12.タイト
13.しあわせクッキー
14.友達代表宣言
15.Rain Drops:魅惑の華
16.ジガトラ
17.M(カバー)
18.リコネクト
19.WE ARE YOU
20.Blowin’ Wind is blowin’
21.イツライ

●全形態共通CD封入特典
初回限定盤 / 通常盤(初回プレス分のみ)にスペシャル企画の応募抽選用シリアルナンバー封入
https://www.universal-music.co.jp/ryushen/news/2026-02-06-3/
◯A賞:緑仙 1stフルアルバム『僕の一部始終』オンライン個別トークイベントご招待
 ※全2部 ※1部あたり75名様 計150名様
◯B賞:非売品告知B2ポスタープレゼント 計100名様
 ※うちランダムで5名様に直筆サイン&当選者宛名入り

●店舗別CD購入特典
CDショップまたはインターネット販売サイトにてご購入の方に先着特典
https://www.universal-music.co.jp/ryushen/news/2026-03-13/
◯にじさんじオフィシャルストア
・初回限定盤対象:複製コメント入りスクエアブロマイド(89mm×89mm)
・通常盤対象:複製コメント入りスクエアブロマイド(89mm×89mm)
 ※初回限定盤と通常盤の複製コメント入りスクエアブロマイドの絵柄は異なります。
◯UNIVERSAL MUSIC STORE
・2形態セット購入:アクリルスタンド
 ※初回限定盤と通常盤の2形態をセットで購入いただいた方が対象となります。
・単品購入:ミニ色紙
◯Amazon.co.jp:メガジャケ
 ※ご購入のCDと同じ絵柄のメガジャケを差し上げます。
◯楽天ブックス:缶バッジ(57㎜)
◯タワーレコード(一部店舗を除く):レプリカチケット
◯アニメイト(通販含む):クリアカード(63㎜×89㎜)
◯その他一般店:ポストカード

 

 

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