【インタビュー】BREAKERZのAKIHIDE、12thアルバムは一連のストーリー完結編にしてソロワーク集大成「すべての愛おしい人たちへ感謝を」

■お客さんと始まってお客さんと終わる
■まさに一緒に作り上げた作品です
──「One Day」にはAKIHIDEさんらしいメッセージが流れています。
AKIHIDE:この曲は統括するような立ち位置ですね。聴いていただくみなさんにとっての愛おしいものや人、そして僕自身が皆さんに贈った歌でもあります。ライヴ以外だったり、皆さんのそばにいられない時間のほうが多いけれど、そういう時にも何か力になりたいという想いを曲に込めました。特にこの三部作はファンの皆さんの存在がなければ形にはできなかったので、愛おしい人たちへの感謝を伝えたかった曲です。
──『Fortune』に収録されている「風にのせて」に通じるAKIHIDEさんの普遍的な想いが詰まっているのかなと感じました。
AKIHIDE:僕の死生観にも通じるというか、音楽に例えると通奏低音のように自分の中にずっと響いている根本的な想いです。
──ギターも溶け合うような優しい響きですね。
AKIHIDE:この曲もループペダルを使うことを想定して作った曲なんですが、重ねる時には優しさや切なさが感じられるコードや響きを意識しました。最後のギターソロは感情を解き放つようにエモーショナルに弾いています。

──最後のインスト「月光楽団はゆく」はエンドロール的なポジションですか?
AKIHIDE:そうですね。冒頭部分に拍手が入っているんですが、これもライヴの時にお客さんに「アルバムにフェスのシーンを入れたいから録らせてください」ってお願いしたものを使っているんです。1曲目の「Theme of Theater」では歓声が入っているので、お客さんと始まってお客さんと終わる。まさに一緒に作り上げた作品になっています。前二作は次のアルバムを予感させるような曲が収録されていたんですが、今作は「MOON SIDE STORY」の締めくくり。懐かしいメロディラインが個人的に気に入っていて、ワーミーペダルを使ってメロディを作りました。
──この曲も無国籍な雰囲気があるような。
AKIHIDE:アコギ以外にバンジョーを弾いているので、カントリーの雰囲気がありますね。いろいろな人が演奏するイメージがあったので、ジャグバンドみたいにバケツとか金物を叩いている音をサンプリングしてリズムを作っています。この曲に関しては「好きなキャラクターを描いてほしい」と事前にオフィシャルサイトで募集したんですよ。その集まった絵を並べたアート作品がコンセプトストーリーに掲載されています。
──月光楽団が新しい土地に向かっていくイメージですか?
AKIHIDE:そうです。月の裏側を飛び出そうっていう。
──まさにみなさんと制作した作品ですね。初回限定盤Aと初回限定盤Bにはそれぞれ映像特典がパッケージされていますが、AKIHIDEさんから見どころを教えていただけますか?
AKIHIDE:普段から月一回のペースでセルフ配信ライヴを行っているんですが、初回限定盤Aに収録されている「Angya -1」ではカメラマンさんとセッションしているんです。特に「Undersea」と「メモリーフィッシュ」では、かなり動いて撮ってもらったので、ライヴ感たっぷりの映像になっていますし、ほぼほぼワンテイクなので独特の緊張感を楽しんでもらえると思います。初回限定盤Bには僕のオフィシャルサイト“MOON SIDE THEATER”で公開されてきたシアター動画がパッケージされているんですが、100分におよぶ動画が時系列を追って見られるという内容です。それこそ20年前は全て独学でやっていたので、当時を知らない方も一緒に歩んでいく気分になれる臨場感があると思います。
──機材の進化の過程も味わえる、という意味でもレアですね。
AKIHIDE:そうですね(笑)。当時は、今の画素の8分の1のサイズでしたから。表現がペーパーアートに変わっていく過程も楽しめる。これも集大成ですね。
──最後に、ソロスタイルとバンドスタイルの1日2公演のツアー<AKIHIDE LIVE TOUR 2025 –MOON SIDE STORY->について教えてください。
AKIHIDE:お話してきたように、今作はループペダルを想定して生まれた曲が多いので、ソロスタイルはライヴならではの生々しさで、アルバムの楽曲たちを届けられると思います。バンドスタイルは参加ミュージシャンの方々が実力派揃いなので、いつものようにアドリブもありますし、アレンジを変えて演奏することもあると思います。ストーリーありきの演出も見応え十分なものにできると思いますので、より華やかで賑やかで、よりセクシーなステージを見せたいですね。
取材・文◎山本弘子
■12th Album『MOON SIDE STORY』
2025年10月15日(水)発売
【初回限定盤A(CD+Blu-ray)】
ZACL-9146 ¥8,800(税込)
・特典Blu-ray「Angya -1」
【初回限定盤B(CD+Blu-ray)】
ZACL-9147 ¥6,600(税込)
・特典Blu-ray「MOON SIDE THEATER MOVIE COLLECTIONS」
【通常盤(CDのみ)】
ZACL-9148 ¥3,300(税込)
・ボーナストラック「MOON SIDE STORY -LOOP version-」収録
※全形態共通「MOON SIDE STORY」コンセプトストーリー(web版)アクセスコード付属



▼CD収録曲
01 Theme of Theater
02 MOON SIDE STORY
03 流浪の鳥
04 MECHANICAL DANCER
05 蛍ヶ丘にて
06 静かなる月光湖 II
07 チョコレート
08 Wolf Man Rhapsody
09 COLORS
10 One Day
11 月光楽団はゆく
ボーナストラック(通常盤のみ収録)
「MOON SIDE STORY -LOOP version-」
■<AKIHIDE LIVE TOUR 2025 -MOON SIDE STORY->
【Solo Style】
10月26日(日) 宮城・仙台retro Back Page
11月01日(土) 神奈川・横須賀Younger Than Yesterday
11月03日(月祝) 北海道・小樽GOLDSTONE
11月08日(土) 福岡・ROOMS
【Band Style】
11月15日(土) 大阪・Soap opera classics-Umeda-
11月16日(日) 愛知・名古屋SPADE BOX
11月23日(日) 東京・キネマ倶楽部
▼Band Styleサポートミュージシャン
Bass:酒井 太
Perc:豊田 稔
Key:ヤマザキタケル
▼チケット
Solo Style:全席自由 7,500円(税込)
Band Style:全席指定 7,500円(税込)
※Solo Style 全席自由は入場整理番号順のご入場となります。
枚数制限:お一人様2枚まで
入場時ドリンク代別途必要
未就学児入場不可
詳細:https://akihide.com/special/moon-side-story/live_tour/
関連リンク
◆アルバム『MOON SIDE STORY』特設サイト
◆ツアー<MOON SIDE STORY>特設サイト
◆AKIHIDE オフィシャルサイト
◆AKIHIDE オフィシャルTwitter
◆AKIHIDE オフィシャルYouTubeチャンネル
◆BREAKERZ オフィシャルサイト
◆BREAKERZ オフィシャルYouTubeチャンネル







