イラナ、ロングインタビュー

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──日本に来てからどれくらいですか? 日本語は大丈夫かな?

イラナ:2004年の9月に来ました。日本語は難しくて、まだ上手く話すことができません。

──2001年、2003年にも公演で来日してるんですよね。

イラナ:その時はまだ学生だったので、夏休みと冬休みを利用して来日したんです。学校は去年の7月に卒業しました。

──日本の印象はどうですか?

イラナ:初めて来日した時は、小さい部屋がいっぱいあるのに驚きました。モンゴルや中国では、こんな小さい部屋はありません。それと人が多くて街がキレイ。あと、おいしいものがいっぱい。でも高い。

──日本は楽しいですか?

イラナ:楽しいです。上野の動物園や浅草に行くのが好きです。私はまだあまり日本語がわからないけど、もっと勉強して日本のいろいろなことが知りたいです。それと海を見たのには感動しました。泣いちゃいました。

──モンゴルには海がないんですよね。

イラナ:そうそう。初めて見たときはすごく嬉しかったです。だから、もっと海に行きたい。

──さて、6歳から馬頭琴を演奏しているということですが、どんなキッカケで始めたんですか?

イラナ:父が馬頭琴の演奏者なんです。私は小さい頃から音楽が好きで、自分の民族のこの楽器を演奏したかったんですが、これはモンゴルでは男性の楽器で女性は弾かないものなんです。でも、それがカッコイイと思って勉強をし始めました。だから父にずっと教えてもらっていたんです。

──女の子が馬頭琴を弾くなんておかしいと言われませんでしたか?

イラナ:はい、言われました。弾く時に、こうやるんで(と、馬頭琴を膝と膝の間に挟む)、男性ならいいのですが、女性は足を広げるということで綺麗じゃないんです。あと、男性に比べて力が弱いので弾くのは大変です。

──この馬頭琴という楽器は、モンゴルではどこにでもあるものなのですか?

イラナ:そうです。沖縄の三線とかと同じで、家庭には必ずあるものです。お酒を飲んだときに弾いたり。そういう身近な楽器です。

──中国の二胡は2本の弦の間に弓が挟まれていますが、馬頭琴は弦と弓が離れているんですね。

イラナ:そうです。バイオリンに近いですね。でも弦の押さえ方が全然違うんです。バイオリンでは弦を上から押さえますが、馬頭琴では指の背を弦に当てて音を変えるんです。指板と弦の間がすごく離れているでしょう。ここに指を入れる感じですね。最初は難しかったけど、今はもう慣れました。

──馬頭琴を弾く上で一番難しいことは?

イラナ:最初の頃、勉強を始めた頃はすごく難しかった。それと、まだ小さかったので、長時間の練習の時は、ずっと足で挟んでいるので足がガクガク震えてくるんです。それと疲れてきて、弓を右手でしっかり持てなくなってきたりしました。

──一番楽しいことは?

イラナ:初めて習う曲を完全に演奏できた時が一番嬉しいです。


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