Billy Cobham

パナマ生まれのニューヨーク育ち。幼少から学んだパーカッションの腕前は、すでに8才の時に父親と共に演奏していたことから並外れたものであったことがわかる。

その腕前を見込まれ、1968年にはホレス・シルヴァー5に起用された。このグループでの活動によりその存在は欧米各地で知られることになった。その後はセッション・ミュージシャンとして活躍。

彼が素晴らしい活躍を見せはじめたのは、69-71年にブレッカー・ブラザースとともにジャズ/ロック・グループの”ドリーム”を結成した頃から。いわゆるフュージョン・ミュージックを演奏し始めるようになって、彼の才能が発揮され始めたようだ。 同時期にはマイルス・デイヴィスの問題作/名作「ビッチェズ・ブリュー」や「ジャック・ジョンソン」などに参加しており、重要な役割を果たしている。

そして、73年に発表されたのが、初のリーダー・アルバム(本作品)「スペクトラム」である。
このグループは75年にはメンバーにジョージ・デューク、ジョン・スコフィールドなどを新たに迎え、さらに強力な活動を続けたが、70年代末には活動を停止。