羊たちの激白:メリーのツアー日記 霜月篇(2)東京

2007.11.22 15:36

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というわけで、昨日から唐突に始まったこの企画。前回も記したとおり、メンバーたちからどれだけ頻繁にクオリティの高いメールと写真が届くかによって連載自体の寿命も変わってくるわけである。ただし、ツアー中のミュージシャンにあれこれと強要することが酷なのもわかっているので、僕が彼らに念を押したのは「とにかく少なくともライヴがあった日には、最低でも1人はメールをよこせ」ということ。すると、11月21日午後3時10分、こんなメールが手元に届いた。

11月21日(水)
昨日ツアー初日を終えて今日はSHIBUYA-BOXXでテツさんの誕生日ライヴです。
昨日は若干のかたさはあったかもしれないですが、お客さんの助けもあり、
なかなかいいスタートになったかと思います。
ツアー初日は毎回変に緊張してしまうのですが、今回はその緊張もなく、
自然な自分のまま(アルコール無し)ステージにあがれた気がします。
今回は得に充実したツアーになる予感がしてます!
最後まで見守っていて下さい(笑)。

おっ、意外なくらいマトモに“日記”な原稿である。だが、どういうわけか記名がない。しかし「アルコール無し」の記述が、以前楽屋で酒を呑んでいた健一の姿を僕に思い起こさせた。すると案の定、こちらからの問合せに対し、すぐさまこんな返答が届いた。

すいません。名乗り忘れてました。健一です(笑)。

ともかく健一が名誉ある(かどうかはわからないが)“一番乗り”だったことは、ここに事実として書き残しておきたい。そして実際、彼の言葉にもあるように、11月20日、SHIBUYA-AXでのライヴは、充実度とテンションが高い次元で合致したものだったし、今後のツアーの流れに期待を抱かせるに充分なものだった。で、昨夜はその20日のステージ上で告知されたSHIBUYA-BOXXでの番外編公演。僕自身は残念ながら現地に駆けつけることができなかったが、終演後、こんなメールが手元に届いた。11月21日、午後9時25分のことである。

【てつバースデー・ライヴ】
アルバム曲順通りにやりました。
いろんな曲に、いろんな可能性を感じた夜でした。
これからツアーは地方へと突入します。
俺に、メリーに……もっともっと火を点けて下さい!
俺とキミ達の間には、信頼しかない。そこに邪魔するものは何もないから!
またどこか、ツアー先で逢いましょう!

ガラ

おお、さすがは言いだしっぺ。見事に責任をまっとうしてきた。しかし、いかにも彼らしい文面が、実はこの後に続いていた。

【追伸:増田さんへ】
※この文章をカッコよくして下さい!(笑)

実はこの男、インタヴューのときに僕が何かを言うと、「今の、いいですね。僕が言ったことにしましょう」というのが口癖だったりもする。しかしもちろん、現実はそこまで甘くない。ここでは仮に誤字・脱字があろうとも、特定のメンバーの国語力の低さが露見するようなことがあろうとも、メンバーからのメールは極力原文のままの状態で掲載するつもりでいる(のでお楽しみに)。


▲SHIBUYA-AX楽屋での、結生自身の撮影による「鏡のなかの結生」。左端のテツが左利きなのも「鏡のなか」だからだ。

しかし今回、困ったことがひとつ。誰も写真素材を送ってくれない。こうなりゃこれからSHIBUYA-BOXXまで行って会場の写真でも撮ってくるか……と考えていた矢先のことだった。11月21日午後10時4分、こんなメールが写真つきで届いたのである。

鍋ツアー開始!
やっぱAXは“気持ちいい~!”でした!
※こんな感じでいいんですかね?f^_^;

赤い彗星のユウ

ふむ。BOXXでのライヴがすでに終わっているのだが、写真はAXの楽屋での結生。この微妙な時間のズレもまた、この企画の面白いところである……ということにしておこう。とりあえず結生には、「各地で食べた美味い“鍋”」について報告することを責務として課しておく!(笑)

増田勇一

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