クリスティーナが語る古き良き“Basic”の魅力 【INTERVIEW後半】
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| ――「マザー」は母親へのトリビュートですか? とても個人的な感じを受けました。
クリスティーナ:とても私的な楽曲よ。私自身の過去や虐待に耐えてきたことを語っている。でも“可哀相なわたし”みたいな悲しい曲にはしたくなかったの。だってそういったことを乗り越えるのはポジティヴなことだし、強い女性にならなくちゃならない。母がそうだったように、そういった状況から抜け出して、ずっと避けてゆくってことが大事なのよ。私は母に感謝しているの。これはとても私的な楽曲だけど、とてもポジティヴな歌だと思うし最後には明るいメッセージがあるわ。 ――「サンキュー」では、ファンからのメッセージをサンプルに使っていますが、とくに印象に残ったメッセージは? クリスティーナ:曲の始まりにみんなからのメッセージを入れたのは、期待以上のものになったわ。イラクにいた兵士からのメッセージがあった。彼が言うには、私の歌声がみんなを感動させ、元気づけているらしいの。彼のしゃべり方にはすごくリアリティがあって感動したわ。聴くたびに涙が出そうになる。私はとても感情的なのよ。それはすごく大切なことだと感じるわ。 ――「ナスティ・ノーティ・ボーイ」や「スティル・ダーティ」といった楽曲は、従来のクリスティーナが健在だってことを知らせているのですか? クリスティーナ:「ナスティ・ノーティ・ボーイ」では20年代のバーレスク(寸劇などをまじえたストリップショー)に行ったような雰囲気を出したのよ。そこで水兵みたいな人がステージの女の子といちゃついたりしている感じは簡単に思い浮かべることができるでしょ? ――話は変わりますが、今後の活動として映画出演なども視野に入れていますか? クリスティーナ:新たなプロジェクトに突入するときは、いつも100%打ち込みたいと思っているし、映画は目標の一つでもあるわ。でも、ぴったりの役が来るまで待ちたいの。私みたいなポジションにいる多くの人たちは、結局自分自身か自分に似た感じのキャラクターを演じることになる。でも私が映画をやるときには、芸術表現の一つとして演技したいし、マトモな役をやりたいの。自分を演じるようなものじゃなく、ちゃんとした演技を必要とする役を。 ――周りの人間があなたを型にはめようとしていると、以前よく話していましたね。とても若い頃から音楽業界に身をおくことは、大変なことだったと思います。今は自分が正しい場所にいると感じていますか? クリスティーナ:ええ、そう感じているわ。それにどんどん良くなっていると思う。この業界にいるのはすごくハードよ。男の社会だから、女性にとってはとりわけ大変なの。特に自分の意見を持っている女性にとってはね。もし自分が男だったらもっと簡単に受け入れてもらえるんだから。女で、しかもまだ若いとなるともっと大変ではあるけど、自分をストップさせたくないの。 ――では最後に、今後ツアーを行なう予定は? クリスティーナ:もちろんよ。秋にはワールド・ツアーを始めるつもり。そのときを楽しみにしているわ。
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