【コラム】『テルマエ・ロマエ』とチャットモンチー 〜BARKS編集部の「おうち時間」Vol.051
この二ヶ月で「お風呂の時間」が格段に増えた。気分にあわせて入浴剤を選び、湯船につかりながら読書をしたり、映画を観たりしている。
まったりと過ぎる時間は最高に幸せだけど、恋しくなるのは大きなお風呂。温泉に行きたい! ついでに岩盤浴も! この気持ちを落ち着かせるために、アニメ『テルマエ・ロマエ』を見ることにした。
ヤマザキマリによる同名マンガが原作の本アニメは、古代ローマと現代日本の“風呂”を巡る冒険を描くタイムスリップ風呂アニメ。2012年1月のアニメ放送に続き、2012年4月に映画『テルマエ・ロマエ』、2014年4月には映画『テルマエ・ロマエII』が公開され大ヒットを記録した。
映画は二作とも鑑賞済みだったが、アニメは今回が初見。浴場設計技師の主人公・ルシウスが、“平たい顔族(日本人)”のお風呂で、アイディアを得ていく様がおもしろくて、クスクスと笑いながらあっという間に見終えてしまった。フルーツ牛乳が飲みたくなった。
主題歌はチャットモンチーの書き下ろし曲「テルマエ・ロマン」。シャワーの音、風呂桶の音などが使用された遊び心たっぷりのお風呂賛歌だ。ミュージックビデオでは、銭湯で敵と鉢合わせた兵士の様子がコミカルに描かれていて、アニメを見終えてから改めて見ると「あれがこうなるから、こういう映像ね!」とスッキリすることができる。
話は変わるが、チャットモンチーのライブで忘れられないのが、2008年7月に東京・JCB HALL(現・TOKYO DOME CITY HALL)で行なわれたシュノーケル、チャットモンチー、Base Ball Bearによるスプリットツアー<若若男女サマーツアー’08>での出来事。
チャットモンチーの演奏中に急に照明が落ち、ほんの少しの時間だったけど場内は真っ暗になった。それでも演奏は中断せず、袖から飛び出してきたスタッフが手持ちの小さなライトでメンバーを照らして続行。そのとっさの判断が本当にかっこよかった。
「橙」「染まるよ」「世界が終わる夜に」などなど……チャットモンチーのバラードが好きで、あの頃、毎日のように聴いていた。『テルマエ・ロマエ』を見たら、そんな日々のことも思い出した。
文◎高橋ひとみ(BARKS)
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