ジ・オータムズ、その壮大で耽美な世界をどうぞ

レディオヘッド、ミューズ、コールドプレイなどが引き合いに出され「あまりに美しい」と話題を呼ぶジ・オータムズの最新作は、シューゲイザー・サウンドをベースに緻密なロックサウンドが構築されている。
90年代初頭、幼馴染だったフランキーとマシューによってアメリカで結成されたジ・オータムズのルーツは、世に言うマンチェスター・ムーヴメントのジョイ・ディヴィジョン、スミス、ストーン・ローゼスら、そしてシューゲーザーの元祖マイ・ブラッディー・ヴァレンタインのようなUKミュージックだ。
彼らはファーストEP「Suicide at Strell Park」ですでにUKの香りを多分に含んだ繊細で叙情派的なメロディーを鳴らしている。しかしながらアメリカでファースト、セカンドアルバムをリリースするも、彼らの繊細な音はUSメディアによってグランジ崩れのオルタナロック一派に括られてしまった。いまではミューズやシガー・ロスをはじめエスキュー・ディヴァインや同郷のヴェルヴェット・ティーンらのようにファルセットを効かせた神秘的なヴォーカル・スタイルを擁するバンドは広くポピュラリティーを得ており、彼らの表現しようとしていたサウンドは早すぎたとの評もある。
悲運なことに前二作からの集大成でもあり、完璧なサウンド・プロダクションと完璧な曲が揃ったマスターピースと呼ぶに相応しい前作『ジ・オータムズ』がアメリカでは自主リリースという憂き目に遭っていたのだ。だが、コクトー・ツインズのサイモン率いるBell Union によってイギリスでリリースされると状況は一変。フリート・フォクシーズやザ・キスアウェイ・トレイルらとともに看板バンドに上りつめ、ついに本作を完成、リリースを迎えることになる。
◆iTunes Store ジ・オータムズ(※iTunesが開きます)
◆ジ・オータムズ・マイスペース
◆ジ・オータムズ・オフィシャルサイト(海外)
この記事の関連情報
コールドプレイ、「ウィー・プレイ」を先行配信
【俺の楽器・私の愛機】1659「MUSEのMatt Bellamyシグネチャーモデル(フロイドローズ搭載)」
スティーヴン・ウィルソン、「コールドプレイはくそったれ」メッセージの真相を明かす
レディオヘッドのジョニー・グリーンウッド、重度の感染症で緊急入院
コールドプレイ、「feelslikeimfallinginlove」のミュージック・ビデオを公開
コールドプレイ、『Moon Music』輸入国内盤CDも2024年10月4日(金)に発売
マイク・ポートノイ、21世紀リリースされたアルバムの中で1番のお気に入りを明かす
コールドプレイ、2024年10月4日にニューアルバム『Moon Music』を発売
コールドプレイのクリス・マーティン、歩行困難なファンを車で送る