日本で唯一のインターンシップ・プログラム ~ホールオルガニストの仕事~【次世代育成シリーズ2.】

公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団



横浜みなとみらいホールで2002年から続く、ホールオルガニストのインターンとその修了生たち。

 
横浜みなとみらいホールでは、2002年から全国で初めてホールオルガニストのインターンを受け入れ始めました。
開館当初からホールオルガニストを務める三浦はつみさんの指導により、大学等でオルガンの演奏について学んできたオルガニストが一年間を通して学びます。
これまで18名を輩出し、2016年には第15期生となる石川優歌さんを迎え入れました。
修了生の中には、実際に教会の専属オルガニストや、文化ホールのホールオルガニストとして活躍している人もいます。

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▼横浜みなとみらいホールのパイプオルガン

コンサートホールの設計当初からオルガンの響きに配慮され、オーダーメイドされました。構想から楽器設置まで10年超。4,623本ものパイプから響く音が、ホール全体を一つの楽器のように共鳴させます。


▼ホールオルガニストの仕事

パイプオルガンは一度建物に設置されたら、外に持ち出すことができません。
そこで、この楽器を見守り、オルガンの魅力を広く知らせるのが、ホールに専属するオルガニスト“ホールオルガニスト”の仕事です。

○[オルガン演奏およびオルガニストのサポート]
自身がコンサート等で演奏することはもちろんですが、初めてこのオルガンを演奏するオルガニストに特徴の説明をしたり、時には音選びのアドヴァイスをすることもあります。
演奏技術だけでなく、オルガンの構造や曲の歴史的背景といった音楽の知識も持ち併せ、様々な角度からサポートしています。

〇[メンテナンス]
パイプひとつひとつの状態を確認するために「弾きこみ」をします。演奏したり特定のパイプを鳴らしたりしながら、鍵盤の戻り具合や、パイプの鳴り方など些細な不具合をキャッチしていきます。まるで、楽器の状態を常に見守る看護師のような存在です。

〇[魅力を伝える仕事]
ホールが主催するオルガン・イベントの企画に参画したり、時には自らお客様やメディアの前に立ってパイプオルガンや曲について分かりやすく説明したりします。パイプオルガンを熟知する一番の親友として、その魅力を多くの人々に紹介しています。
 
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▼インターンの声 第14期生大山智子さんと第15期生となる石川優歌さん

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2016年5月25日、お昼の気軽なコンサートとして親しまれている「オルガン・1ドルコンサート」が記念すべき200回目を迎えました。この日の演奏者は、第14期生の大山智子さん。1年間のインターンシップ・プログラムの集大成として演奏、晴れてインターンを修了し、15期の石川優歌さんにバトンタッチしました。
15期生の石川さんは、翌月6月7日に行われた盲特別支援学校生のためのオルガンワークショップで、インターンとして初めての仕事を経験。子どもたちの前で演奏し、彼らの演奏体験を熱心にサポートしていました。


【第14期生の大山智子さんのコメント】
「1年間、大阪から横浜まで9時間かけて夜行バスで通いました。パイプオルガン“ルーシー”と多くの時間を過ごすことができて、とても幸せでした。オルガンのメンテナンスや、オルガンを普及させるための様々なイベントの運営などを学べとても貴重な経験でした。横浜では毎年、全市立小学校の生徒が横浜みなとみらいホールにやって来てオーケストラとオルガンの演奏を聴く機会(心の教育ふれあいコンサート)があります。こどもたちは必ずこのオルガンを聴いたことがあるなんて本当に素晴らしいと思います。夏には一般の方がオルガンを弾ける体験イベントもあるし、0歳から聴けるオルガンコンサートもある。横浜はパイプオルガンが身近に感じられるような企画がたくさんあって、その努力を感じました。私もこの経験を生かして、もっと多くの方にオルガンの魅力を届けていきたいです」


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【第15期生の石川優歌さんのコメント】
「オルガンは、ミッションスクールや教会に通っていたりしないと、なかなか触れる機会がない楽器です。私は、祖父が牧師で、父がオルガンを趣味で弾いていたこともあり、高校の頃からオルガンに触るようになりましたが、当時の友人がオルガンのことをよく知らなかったのがとても残念で、もっといろんな人に知ってほしいと、オルガンを伝えていく仕事をしたいとずっと思っていました。横浜みなとみらいホールのオルガンは、中学の頃から大好きで、オルガン・1ドルコンサートにも来たことがあります。優しく明るい音色が大好きです。このインターンシップを通して、いろんな企画を自らも提案できたらと思っています。また、演奏家としても場数を踏み、自分が弾きたい曲を弾くだけではなく、お客様が来たいと思ってくださるよう、いろいろな場を感じながら考え、演奏家として成長していきたいと思います。」

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