『SEVENTH HEAVEN』 ESCL-2509 \3,059(tax in)
1. Key of SEVENTH HEAVEN 2. Albireo-アルビレオ- 3. Zips 4. destined for... 5. ARTERIAL FEAR 6. ウルワシキセカイ 7. 群情-GUNJOH- 8. 恋ニモマケズ 9. Engraved On The Moon 10. Tears Macerate Reason 11. Wheel of fortune
「Albireo-アルビレオ-」 ESCL-2506 \1,020(tax in)
1. Albireo-アルビレオ- 2. Goin'
|
T.M.R. LIVE REVOLUTION'04 -SEVENTH HEAVEN-
4/11 | 神奈川 伊勢原市民文化会館 | 4/16 | 大阪 大阪国際会議場メインホール | 4/17 | 大阪 大阪国際会議場メインホール | 4/23 | 埼玉 大宮ソニックシティ | 4/25 | 静岡 静岡市民文化会館 | 4/28 | 東京 NHKホール | 4/29 | 東京 NHKホール | 5/1 | 大阪 大阪国際会議場メインホール | 5/2 | 大阪 大阪国際会議場メインホール | 5/4 | 石川 石川厚生年金会館 | 5/5 | 新潟 新潟県民会館 | 5/9 | 北海道 札幌市民会館 | 追加公演 5/15 | 埼玉 大宮ソニックシティ | 5/16 | 愛知 名古屋センチュリーホール | 追加公演 5/22 | 埼玉 大宮ソニックシティ | 追加公演 6/6 | 大阪 大阪厚生年金会館 | 6/11 | 東京 国際フォーラム・ホールA | 6/12 | 東京 国際フォーラム・ホールA | 追加公演 6/13 | 東京 国際フォーラム・ホールA | 6/19 | 埼玉 パストラルかぞ | 6/26 | 神奈川 神奈川県立県民ホール | 6/27 | 神奈川 神奈川県立県民ホール | 追加公演 7/3
| 千葉 市川市文化会館
| 7/4 | 千葉 市川市文化会館 | 7/10 | 広島 広島郵便貯金ホール | 7/11 | 岡山 倉敷市民会館 | 7/18 | 福岡 福岡サンパレス | 追加公演 8/7
| 愛知 名古屋センチュリーホール | 8/8 | 愛知 名古屋センチュリーホール | 8/14 | 宮城 仙台サンプラザホール | 追加公演 8/15
| 宮城 仙台サンプラザホール |
【総合問い合わせ】 T.M.R.コンサート事務局 0180-993-996 (24時間テープ案内、一部携帯・PHS不可)
■オフィシャル・サイト■ http://www.tm-revolution.com
|
PRESENT
| ■サイン入りポラ ■2名様 ■応募締め切り →2004年4月30日
>> 応募する |
|
| ■<OTAKON 2003>出演 | あの空気感は、まさに夢心地だった
――昨年USボルチモアでの<OTAKON2003>というイベントに行って、オーディエンスが6,000人もいて、その映像もなかなかリアルなものがあったんですけど。その6,000人ものオーディエンスに歓待されて、それまで西川さんが描いていた海外ライヴとか海外への意識っていうのと変わった点はありましたか?
西川:まず、海外でライヴを行なうっていうこと自体が初めてでした。で、日本人はすごく外国人に対するコンプレックスが強いじゃないですか? とくにアメリカ人に対するコンプレックスは強いと思います。そんな中で、海外に進出する、海外での活動展開を希望する人も多いじゃないですか、夢として掲げる人もいるし。最終目標とかね。あんまり僕はそんなふうに考えてなかったんですよね。行けたらいいなぁぐらいには思ってましたけど、でもそんな需要はないだろうとも思ってました。実際具体的になったのは去年の春ぐらいなんです。そのイベントが始まって、ちょうど10周年にあたる年になるので、せっかくなんで記念になるようなゲストを呼びたいと。で、それがたまたま僕だった、っていう感じなんですけど。まったく日本国内でのインフォメーションをせずに行ったんですよね。行くことを国内でプロモーションに使う人があまりにも多すぎて…そうすると本来のアメリカでの裸からの挑戦ではないから。自分もそういうふうになるのは嫌だなぁって思いまして。むしろ、まったく言いたくなかったっていうところなんです。でもいざ行ってみて、あの空気感に触れて…そうっすねぇ…まさに夢心地でしたからねぇ。だから、変わったところっていうよりは、一回引っぺがされた感じですね。
【注】 <OTAKON 2003>…2003年で開催10年目を迎えた、アメリカ人によるジャパン・カルチャーの祭典。 |
■リリック | 西川的、プロデューサー的采配を優先させて、 T.M.に歌わせてみたかった
――『SEVENTH HEAVEN』では西川さんが作詞を3曲手掛けていますが、ご自身で書こうと思ったポイント、理由は何でしょう?
西川:うーん、あんまり強い理由はなかったんですね。とりあえず全曲構成していくなかで、バーッと聴いてて、フックになったりとか全体の流れの中で異質な感じのものばかりをチョイスしていった感じだったりもしてたんですけど。でも、自分の中でのアイデアもあったし、ずっと書くつもりで途中まで書いたものもあったんですけど。作りながら、(曲のイメージが)これは僕が書かないほうがいいかもなぁなんて感じで(人に)投げたりとか。そういうのもあったり。そこらへんは、僕個人…T.M.Revolutionっていうとこよりは、西川的、プロデューサー的采配を優先させたっていうか。T.M.が歌うんであれば、このアプローチよりも他のアプローチのほうがいいんじゃないかなぁっていう感じだったから。うん、たとえば「群青」とかは、T.M.に歌わせてみたかった曲かな。
――T.M.のアノ人に。
西川:そうそう。たとえば、僕が抱えて出すと、すごくいろんなものがひっついてるから、捕らえようによってはすごく生々しい曲になりそうなところを、アノ人のマジックでサラッと。「あるよね、そんなコト」みたいな(笑)。そんなふうに出せるんじゃないかなぁって思えたから、敢えてぶつけてみたっていう感じはあるかな。
|
■“これぞT.M.Revolution”というT.M.Revolution像 | ダジャレが芸術になる感じ
――今回のアルバムを、「これぞT.M.Revolutionっていうアルバムになりますよ」と断言していましたが、“これぞT.M.Revolution”という言葉の内訳を説明するとどういったものになりますか?
西川:えーっと、ばかばかしさ(笑)。だって、ばかばかしいでしょ?
――(笑)ばかばかしさを通り越して、鬼気迫るものがありますけどね。
西川:そう。だからそこに行けるかどうかですよ。ちょっと、見てて気恥ずかしい感じだとT.M.じゃないんですね。そこから抜けないと。ダジャレが芸術になる感じっていうか。だいたいT.M.Revolutionっていう存在自体が、一番最初のとっかかりもね、バンドとか女性アーティストが多いシーンの中で、ポコッと、ソロでもグループでも、当時ユニットなんて言い方もありましたけど、そういうのでもまったくない、何なんだコレは?っていう。あれもダジャレじゃないですか。「どうもこんばんは、T.M.Revolutionです」って(笑)。
―― 一人だろ!って(笑)。
西川:そう。そういうなんか、どうしようもなくくだらない感じがT.M.Revolutionの全て。だから最初から芸術をやろうなんていうところからスタートではないし、くだらないことを思い切り全力でやることが全て。なんでこんなつまんない、しょーもないことに、いい大人が目一杯、鼻水垂らしてこんなやってんの?っていうところがいいんですよ、きっと(笑)。
――そのばかばかしさが瞬間、アートっぽくなるかもしれないっていうところにT.M.の面白いところがありますからね。期待しています(笑)。
|
■西川貴教 vs T.M.Revolutionの“アノ人” | サービス精神が結晶化したもの、 …僕、普段すごく暗いですし。
――現在の西川貴教さんと、T.M.Revolutionの“アノ”ヴォーカリストとの一番の違いはどういうところにあると思いますか?さっきも、「Arbireo-アルビレオ-」のジャケットを見て、西川さん本人が「これイヤでしょ?」って言ったわけじゃないですか? そうすると、T.M.R.のヴォーカリストと、西川さんとではちょっと距離があるじゃないですか。
西川:ある。だってさぁ……2月25日、この「Arbireo-アルビレオ-」が出る頃には、5人目の甥っ子が産まれる、そんな滋賀県出身、33歳、3人兄妹の長男が歌います「Arbireo-アルビレオ-」ではないわけです(笑)。結局、僕の中での特異性っていうか、きっとみんなあるはずだけど、人に好かれたかったり、喜んでもらいたいっていう、サービス精神みたいな部分ていうんですかねぇ。そこが結晶化したものっていうか。僕、普段すごく暗いですし。えぇ、小さい頃からどっちかっていうと目立つの嫌いでしたから。それが、反動でこうなってるんです。だからある部分で、蓄積された、鍾乳石みたいに、ちょびっちょびって溜まったものがガーンって出た感じ(笑)。だからあの、舞台に乗っかってるときのアノ人は、もうミラクルが起きるんですよ。すごい。あとで映像とか見てビックリしますしね。起こしたりしてるんですよ、軽く。ツアー中とかいくつも。あれはすごいと思いますよ。常識的にはあんまり発想的にないことが起き得る人。そういう意味では、面白い、希有な存在だと思ってますね。あと、僕自身は、もう本当に、何度もリハーサルしたりとか、構築していって、1分の隙もない、ライヴだったら演出、照明もこの色は何段目から並べていくとか、そういうことまで突っ込みたい人なのに、アノ人がステージに出て行って、乗っかった瞬間にどうでもよくなるんですね。なぎ倒していくっていうか、そんな舞台のいろんな緻密な構成を強引に変えてしまう人っていうか(笑)。良く言えば、そういうね、力技なんですけど、悪く言えば、段取りをまったく無視してるっていうかそういう人ですね、アノ人は(笑)。
|
■ファッション | 生まれたときからこんな姿だったかも、 みたいな感じ(笑)
| ▲約1万個のスワロフスキー・クリスタルを上半身にあしらった「Albireo-アルビレオ-」ジャケ写。
| ――「Albireo-アルビレオ-」のジャケットはかなり驚いたんですけど。史上最強のT.M.R.のファッション・コンセプトみたいなものが、もしあれば。
西川:えー、そうですねぇ。基本的に、一番大きいのは、着てるっていうよりは、もしかしたら生まれたときからこんな姿だったかも、みたいな感じ(笑)。着せたりくっつけたりっていうよりは、出てるんですよ、そこから。ほら、人間ね、退化した乳首が別のところにあったりするっていう話も聞くじゃないですか。同じように、キラキラした乳首がこんだけたくさんある、みたいな。産まれたときからこういう姿っていうか。いくつになっても甘えん坊、みたいな(笑)雰囲気を醸し出す感じ(笑)。
――すでにそういうものである、というようなファッション。
西川:そうですねぇ。ファッションというか、豹が自分の身体が豹柄で「俺、豹柄が好きなんだよねぇ」って言わないように、これがT.M.Revolutionの姿なんですよ。みんな、「着てる」とか「すごいですね、貼ったんですか?」とか言うんですけど、そうじゃないんです。スワロフスキーは、こっからいくつか採って輸出してるわけ(笑)。
――ここが本体(笑)。
西川:養殖みたいなもんです(笑)。クリスタルを養殖してるんです(笑)。牡蠣みたいな。
|
■『SEVENTH HEAVEN』というタイトル | 今はサラッと話せてますけど、 非常にいろんな想いをしました。
――このタイトルに込めた西川さんなりの意味合いはあるんですよね?
西川:そうですね。オリジナル・アルバムでは『Progress』から約3年以上、空くわけなんですけど。ちょうどその間に『Progress』を含めた2枚のアルバムを出しているんですけど、『Progress』までは、『Triple Joker』とか『FORTH』とか、枚数で分かりやすく、ある部分、ダジャレじゃないですけどダブル・ミーニング的なタイトル、遊びですよね。そういうのを入れてたんですけど。『Progress』以降はそういうことをちょっと控えて。まぁ、ある種、その期間が、僕自身が悩み…T.M.Revolutionなんていうものとですね…自分が作っておきながら、その自分が作った大きな虚像的なものに振り回されてた自分ていうのがあって。そういうのを抱えてた時間もあったんで。そういう意味では本当に、その期間が僕にとって、今こうやって残してるものとして大きかった。で、今こうやって帰ってきて、この段階でこんなことを言えてるから、まぁ笑い話というか、こうやってインタヴューでサラッと話せてますけども。非常に本当にいろんな想いをしました。7枚目であることも加味して『SEVENTHHEAVEN』。第七階層、最上級の天国。一番しっくりくるなぁっていうところでしたね。
|
■ツアー<T.M.Revolution T.M.T. LIVE REVOLUTION'04> | この楽曲をやっとオーディエンスにぶつけられる、 どんなふうに育つんだろう?って期待感がすごく高い
――ステージに上がってしまうとT.M.の“アノ”ヴォーカリストの方はどうなるか分かりませんが、手綱を引き締める西川さんとしては、どういうツアーの構想を持っていますか。
西川:つい先日も楽曲の並びを決めたりとか。ツアー全体、ライヴ全体の流れは、もう去年の年末ぐらいに、レコーディングしながら構築してたんですけど。いよいよ曲順だったりまでも突き詰めてきてはいるんですが…。単純に、本編を考えたときにね、アルバムの曲を全部やるだけで、もうほとんど埋まっちゃうんですよ。そういうツアー、本当に久しぶりなんで。すごい新鮮ていうか。逆に、「あと何曲しか入れられない? これやんなくていいの? あれやんなくていいの?」みたいな。そういう、余計な心配ばかりを僕はしてますね。せっかくお客さんに来てもらって、やっぱり喜んでもらえるものにしたいなぁってところが大前提だから。
――セットリスト的には嬉しい縛りがある、と。
西川:そうですね。でもなんか、窮屈なわけじゃなくて、やっぱり、この楽曲をオーディエンスの前にぶつけられるっていう楽しみが優先してるから。楽しみですよねぇ。どんなふうに響くんだろう?っていうか、どんなふうに育つんだろう?って。客前に出さないと育たないから。出したときにどんなふうに育つのかな?っていう、そういう期待感はすごく高いですね。
|
取材・文●佐伯 明 |
|