<FRF'03>やっぱり雨が降ってしまった~泣、一日目。心の太陽を感じて…UAのステージ

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梅雨がなかなか明けず、だらだらと雨が降り続いている中、始まってしまった<FUJI ROCK FESTIVAL '03>。予想どおり、1日目は雨が降り続いた。容赦なく泥は流れ、寒さは厳しかったが、自然の中で行なわれるフェスティバルが定着する中で、その自然の厳しさも受け入れながらオーディエンスは楽しんでいた。

そんな中、とりあえず雨といったらこの人を観なくては~と、奥のほうに設置されたステージ、Field of Heavenへ。このステージはオーガニックな料理屋やお店などに囲まれて、雨でもすごく温かでピースな雰囲気に包まれていた。そしてお目当てのアーティストは、UA。彼女は昨年主演した映画『水の女』でも題材になったように、雨女として有名。やっぱり雨が降ってしまった……と思ったのはきっと本人に違いない。しかし、UAのステージが始まるにつれて少しずつ、小降りになる。なにげなく音が鳴り出し、UAが登場すると一気に観客はヒートアップ。次々に観客がなだれ込み、入場制限もされたほどだ。

黒いドレスを着た小さなUAは、鳥のさえずりの声と共に登場。この日のバックはアルバム『泥棒』を引っさげてのツアーで同行したメンバーと同じで、鈴木正人(Littele Creatures)やASA-CHANGを始め、勝井祐二(from ROVO)や大野由美子(Buffalo Daughter)ら、豪華なメンバーが集結した。そんな彼らのインプロビゼーション的な自由に満ちた躍動感ある演奏の上を、独創性溢れる力強くてしなやかなUAの歌声が走る。オリジナルな歌声とはまさに彼女の声だ。彼女は歳を重ねていく度に心の奥深くに突き刺さるような声になるのが魅力的だ。UAらしい自然の言葉もこの抜群のロケーションには説得力もって伝わってくる。

昔の懐かしい曲では「青空」や最新アルバム『泥棒』からは「世界」「彼方」などを演奏。終盤で披露された映画の主題歌にもなった「閃光」では、映画をも甦らせるように雨が降り注いだ。最後は「太陽の歌を歌います。太陽は出てないけど、それぞれの心の太陽を感じてください」と、奄美民謡の「太陽ぬ落てぃまぐれ節」を披露。こちらは雑誌「BRUTAS」の付録CDにKAMA AINAこと青柳拓次の演奏で収録されている曲。この曲も含め、人の温かさが感じるられるステージだった。


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