ジョージ・ハリソンのインドでの遺灰散布報道が疑問視される

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George Harrisonの遺灰が12月5日、インドの神聖なガンジス川に散布されると報道されたが、インド国内の関係者はHarrisonの家族がインドを訪問するという話には根拠がないとし、この報道を軽視している。

Harrisonの妻Oliviaと息子のDhaniは、元Beatlesの彼の遺灰を神聖なガンジス川へ流すため、12月4日にインド北部ガンジス川沿いにあるヒンドゥー教の聖地バラナシに到着すると報じられていた。しかし、バラナシ市警察の監査官Vikram Singhは12月5日、次のようにロイターに伝えている。

「これはおそらく、全てメディアが作った話だと思います。みなさんは無駄な探求をしてますよ」

Harrisonの葬儀については秘密にされてきた。クリシュナ教の関係者は、Harrisonの家族が彼の遺灰散布の儀式のためにバラナシを訪問すると12月3日に話している。この儀式は、永遠の意識へ向かう魂の旅を儀式的に象徴化するもの。

Harrisonは長い間、敬虔なヒンズー教信者だった。彼はリーインカネーション(生まれ変わり)を信じており、International Society For Krishna Consciousness(クリシュナ意識国際協会)のメンバーでもあった。

監査官のSinghは「我々の組織に関する限りは、何も起こらないと思います。通常著名な方々のプライベートな儀式の場合でも、警察当局にはサポートが求めるからです」

バラナシの地方自治と航空交通管制は、特別な航空機の到着について情報を受けていないという。また、デリーやボンベイからの定期便には、Harrisonの家族の予約は入っていないという。

地元および海外のジャーナリストは、ガンジス川でHarrisonの遺灰が散布されるという情報から、この神聖な都市に集まっていた。クリシュナ教の関係者で、Harrisonの家族が到着する予定だと以前レポーターに伝えたArajit Dasは、後になって彼が誤った情報を知らされていたと述べている。

「私がみなさんにお伝えできる情報は、新聞による報道をもとにしたものです。デリーやロンドンにあるInternational Society For Krishna Consciousness(クリシュナ意識国際協会)の事務局からは何も情報は入っておりませんし、Harrison氏の儀式のために遺灰がバラナシに届くことについては、彼らも同じように情報をつかんでおりません」

しかし、バラナシがあるウッタルプラデシの州政府関係者は、この神聖な儀式はもう既に行なわれたのかもしれない、と12月4日に話している。

バラナシには80もの階段があり、それらが神聖なガンジス川の土手へと続いている。そこではヒンズー教徒の人々が罪を清めるために沐浴するほか、お供えものを用意したり、遺体を火葬し灰も流される。3500年以上の伝統を持つヒンズー教では、その儀式によって魂が肉体から離れ、天国への長旅を行ない、輪廻転生のサイクルから解放されると信じられている。

Harrisonは11月29日(木)、癌のためロサンゼルスで死去した。58歳だった。彼は最期に、彼の家族と友人であるインドのミュージシャンRavi Shankarを横に、ヒンズーの神、ラーマとクリシュナの写真に囲まれながら一緒に「Hare Krishna」を歌っていたと伝えられている。彼の遺志に従い、遺体は死後数時間で荼毘に付された。

Sue Falco, New York LAUNCH.com
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