【インタビュー】昭和&平成ポップスを歌う秋元康プロデュース・MATSURI「山あり谷あり、まさに念願のメジャーデビュー」

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◾︎MATSURIをきっかけに、昭和歌謡に興味を持って好きになってもらえたら嬉しい

──そんなMATSURIのデビューシングル「アヴァンチュール中目黒」。日本全国で応援してくださった皆さんに、1日も早く届けたいというお気持ちだろうなと思います。

優樹:本当にそうです。

──では改めて、どんな楽曲になっているのか聞かせてください。

翼: 「アヴァンチュール中目黒」は、男女の恋の駆け引きがテーマになっています。僕たち6人はギリギリ昭和後半が2人、あとは全員平成生まれのメンバーなので、昭和歌謡にあまり馴染みがなかったメンバーもいますが、MATSURIの活動を経て昭和歌謡の良さを知った僕らが、この令和の時代にムード歌謡を歌うからこそ意味があるのかなと思っています。


──実際の昭和歌謡とはまた違った、令和ならではのサウンドにブラッシュアップされているところも新鮮だなと思いました。

優樹:おっしゃる通りで、歌詞の世界観とかメロディーはとても懐かしさを感じるものではあるんですけど、サウンド感はすごく今っぽさがあって。これは売れるんじゃないか!?っていう気持ちになりました(笑)。

卓弥:タイトルも含め、一度聴いたら頭から離れない曲だなって思います。

──最初の「ゲッチュ!」からインパクトありますし。

卓弥:ですよね(笑)。あれは歌詞を書いてくださった秋元康先生が、一度レコーディングした後に追加した部分なんです。元々は入ってなかったんですよ。

優樹:だからあの「ゲッチュ!」のためだけにレコーディングスタジオに入ったんです。

健ニ:3回レコーディングがあったんですけど、3回目は「ゲッチュ!」だけ(笑)。

優樹:お金がかかった「ゲッチュ!」なんです(笑)。

卓弥:だからたくさん売らなきゃいけない(笑)。

翼:僕らが出演させていただいている『ぽかぽか』で披露した時もそうでしたけど、本当にキャッチというか引きになってるんだなと思いました。お客様と一緒に「ゲッチュ!」ってやる参加型の曲になったので、さすが秋元先生だなと思いましたね。

卓弥:だってもう、ないと気持ち悪いもんね(笑)。


──いろんなプロの技が散りばめられているんですね。

真:とにかく耳に残りますしね。サビで同じメロディーが繰り返されるのもそうだと思うんですよ。と思いきや、いきなりオクターブ上がった歌い方になったりして、そこで一気に心を掴まれる。戦略的に考えてくださった楽曲なんだなって、自分たちでも聴いていて思います。

──「中目黒」という地名のチョイスも効果的ですよね。

優樹:とても今っぽいなって思います。こういうときに使われる東京の地名っていえば、少し前だと六本木、赤坂、銀座、それこそ西麻布とかでしたけど。


──秋元康先生がお書きになった、とんねるずの「雨の西麻布」ですね。

真: 「アヴァンチュール中目黒」の歌詞に「古い隠れ家みたいなワインバー」って出てくるんですけど、そのイメージが浮かんだのが中目黒だったらしくて。

卓弥:他にもいろんな美味しいお店があって、こういうバーもあって……というお話をしてくださいました。

翼:この曲、中目黒駅のホームとかで流れたらいいなって思ってます。

卓弥:それ、夢だね! 絶対やりたい!

翼:で、電車が出るときに駅員さんが「ゲッチュ!」ってやるっていう(笑)。

卓弥:めっちゃいい! めっちゃいい! それ、目指します(笑)。

渉:MV、もう1本撮らないと(笑)。


──MVは、実際に中目黒で撮影されたそうですね。

翼:その日は本当に寒くて、みんなブルブル震えながら撮影しました。カメラが回る直前までベンチコートを着て、そのシーンが終わったら30秒しかなくてもベンチコートを着るくらい寒かったんです。でも僕的には、そういう寒さとか暑さって結構記憶に残りやすくて。署名活動のときの暑さもそうでしたけど、何年経っても「あのときはすごく寒かったよね」、「本当頑張ってよかったね」って言えるような、思い出に残る寒さでした。

真:その結果、僕と渉と3人でラーメン食べようって言ってたのに、(翼は)さーっと帰っていきましたからね(笑)。

翼:そもそも誘ったの、僕だったんですけどね(笑)。深夜まで撮影だったから終わったらみんなで温かいラーメンでも食べようって言ってたんですけど、寒すぎて我慢できなくて、タクシーに乗って帰りました(笑)。しかも、その前に自分のパートの撮影は終わっていたから中目黒まで来る必要なかったのに、僕が先に帰っちゃって(笑)。

優樹:無言でね。で、渉は終電も逃すっていう(笑)。

渉:僕が撮影終了した時間から、8時間後に見捨てられました(笑)。

真:でも罪悪感はあったのか、帰るときずっと90度でお辞儀してた(笑)。

翼:みんなの顔、見れなくて(笑)。


──「アヴァンチュール中目黒」のMVは、誰の目線で見るかによっても面白さが増す作りだと思うので、ぜひご覧いただきたいですね。

真:そういう楽しみ方もありますよね。あとはこの曲ってまだまだ育つ曲だと思うんですよ。僕たちの成長とともに、歌詞の伝え方とか表現とか。

優樹:歌うほどに、僕たちの色気も増してくるんじゃないかなと思います(笑)。

渉:今の小さい子達はきっと「アヴァンチュール」って知らないと思うけど、大きくなってこの曲のことを思い出したり改めて聴いてくれたりしたら、「そう言う意味だったんだ」って思う気がします。

──昭和歌謡って、大人になって意味がわかる歌詞も多かったですからね。ちなみに渉さんは小さい頃から歌うことが大好きだったとおっしゃっていましたが、昭和歌謡も口ずさんだりしていましたか?

渉:はい。オーディションでも、沢田研二さんの「勝手にしやがれ」とイルカさんの「なごり雪」を歌わせていただきました。思い出せないくらい、たくさん歌ってたと思います。

優樹:おばあちゃんが好きだった曲なんかも歌ってたとか。

渉:そうですね。それこそ健ちゃんもですが、おばあちゃんが「川の流れのように」とか歌ってるのを聴いたり、大晦日の『NHK紅白歌合戦』で演歌を聴いたりしていたのも、昭和歌謡を歌うきっかけになっていたのかなと思います。

──MATSURIが『NHK紅白歌合戦』で令和のムード歌謡を歌っている姿、ぜひ拝見したいです。

卓弥:本当に!頑張ります!

真:いろんな世代の方が楽しめる番組でもありますから、若い人たちにもぜひMATSURIをきっかけに、昭和歌謡に興味を持って好きになってもらえたら嬉しいですね。

──ではカップリングについても聞かせてください。「今さらカッコつけてられねえ」は、皆さんの心情をダイレクトに言葉にしたような歌詞でもあるなと感じました。

優樹:「今さらカッコつけてられねえ」は、秋元先生からいただいた最初の作品です。歌詞のとおり、プライドなんか捨ててしまえ、もう今さらカッコつけてられないよって、まさに僕たち自身のことを歌ってるような曲なんです。メンバーみんな、人生さまざまな経験をしてきて、本当に最後のチャンスとしてMATSURIというグループで活動しているんですけど、やっぱりどこか凝り固まった部分やプライドが捨てきれない部分があって、これは一度いろんなことを壊して作り直さなきゃいけないっていう状況にもなったんです。でもこの1年半の活動の中で、ぶつかり合ってようやくひとつのMATSURIになったと思うので、僕らとともに成長してきた曲だなと思っています。まだ先生とはそんなにお話をしていない時だったのに、僕ら自身を映しているかのような曲で驚きました。

真:実はこの曲、CDになっている僕らの声は約1年前に録ったものなんですよ。

健二:そうだったね。

真:録音し直すこともできたけど、その当時の心境みたいなものも残したいなと思って、そのままにさせてもらったんです。だから、そこからまたいろんな経験をしてきた僕らがライブで歌う「今さらカッコつけてられねえ」って、ちょっと違うと思うんですよね。そういう違いも感じてもらいながら、この曲を楽しんでもらえると嬉しいです。


──「汚れちまった涙」は?

翼: 「汚れちまった涙」は、SHOW-WAとMATSURIの合同曲になります。お互いに切磋琢磨しながらここまで来たんですが、SHOW-WAに続いて僕らもメジャーデビューを勝ち取った後に披露できたっていうことに意味があるなと思っていて。歌詞は、男性がうまくいかない人生の中で素敵な女性と出会い、もう一度頑張るぞという気持ちになる内容になっているんですが、SHOW-WAもMATSURIも、夢を諦められずオーディションに応募し、巡り合えた12人ですからね。戦ったりもするけど、結局はチームとして高みを目指していく仲間なんだよっていう解釈もできるなと思っているんです。だから、僕たちのストーリーを見てきた人は特に、そういうことも感じながら聴いてもらえるスペシャルな楽曲になってるんじゃないかなと思います。僕らのことを最近知ったという方々も、僕らの歴史に触れることでまた違った聴こえ方になると思うので、いろんな楽しみ方をしてもらえたらなと思う楽曲です。

──そしてもう1曲は、チェッカーズの「ジュリアに傷心」のカバー。

卓弥: 「ジュリアに傷心」は僕たちが結成して最初に披露した曲なんです。MATSURIとしてのスタートがこの曲なので、ぜひこの曲をメンバーも入れたいという思いから収録させていただきました。

優樹:この曲をカバーしますって事務所から言われたときは、なるほどこういう方向で行くのかって思いましたね。

卓弥:MATSURIの軸ってこんな感じなんだなって。でもその後「アヴァンチュール中目黒」が来たことによって、「あ、こっちなんだ」って(笑)。

──カップリングも含めて振り幅が楽しいし、MATSURIの魅力をわかりやすく伝えるシングルになっていると思います。

渉:幅広いですよね。

翼:秋元先生が、今この段階でMATSURIらしさっていうのはまだないし、ある意味MATSURIに“こうなってほしい”というものもないっておっしゃっていて。MATSURIらしさっていうのは僕らが自分たちらしくやっている中で勝手についてくるものというか、見てくださってる方や応援してくださってる方が“MATSURIと言えばこうだよね”って後からついてくるものだと思うから、「アヴァンチュール中目黒」という昭和歌謡、ムード歌謡があり、「今さらカッコつけてられねえ」という、どちらかというと現代的なポップスがあり、「汚れちまった涙」という男くさい楽曲、そして「ジュリアに傷心」というカバー曲もある。秋元先生がおっしゃった通り、これから僕らはどの色にでもなっていく準備ができていますよという構成になってるんじゃないかなと思います。

──では最後に、皆さんの目標や夢を聞かせてください。

優樹:まず2024年は叶いませんでしたが、『紅白歌合戦』に出場することを目標にしていきたいなと思います。それこそ兄弟ユニットであるSHOW-WAと一緒に出られたらいいなって思いもあるし、あとはMATSURIとしてのワンマンライブもやりたいです。そしていつかは日本武道館に立ちたいなって思います。

健二:MATSURIの記念すべき日に、日本武道館でバン!とライブをさせていただきたいなっていう気持ちがあります。いろんなアーティストの方々が歌ってこられた歴史のある場ですから、僕らも一度は立てたらなと思います。

優樹:なんだかすごく特別だよね。

健二:そう、特別。だからここぞというタイミングでぜひやりたいなって思います。

優樹:他の会場とはまた違う思いがありますよね、日本武道館って。

──署名された約2万人の皆さんが集まってくださるとなったら、3日間ぐらい必要ですね。

卓弥:確かに、全員来てくれたらできますね(笑)。

健二:そのときはぜひ、みなさんが楽しめる日にしたいですね。

──素敵な景色が広がりそうです。

卓弥:ありがとうございます。でも、立ちたいステージとかやりたいこととかもたくさんあるんですけど、何よりこのグループが長く愛されて、メンバーそれぞれが幸せって思える時間が長く続くことを願っています。それが、一番の願いです。

取材・文◎山田邦子
写真◎荒熊流星

「アヴァンチュール中目黒」

2025年1月22日(水)発売

【CD+DVD】
AVCD-61494/B
価格:2,200円(税込)/2,000円(税抜)
初回封入特典:トレーディングカード(全7種中1種ランダム封入)

・収録内容
[CD]
01.アヴァンチュール中目黒
02.今さらカッコつけてられねえ 
03.汚れちまった涙(SHOW-WA & MATSURI)
[DVD]
01.アヴァンチュール中目黒 Music Video 
02.アヴァンチュール中目黒 Making Movie

【CD only】
AVCD-61495
価格:1,200円(税込)/1,091円(税抜)
初回封入特典:トレーディングカード(全7種中1種ランダム封入)

・収録内容
[CD]
01.アヴァンチュール中目黒
02.今さらカッコつけてられねえ
03.ジュリアに傷心

■先着予約/購入特典
・オリジナル生写真
下記法人にて、2形態のうちいずれか1枚ご予約/ご購入ごとに1枚プレゼント。

法人別絵柄
 オリジナル生写真(TOWER RECORDS Ver.)
 オリジナル生写真 (TSUTAYA RECORDS Ver.)
 オリジナル生写真 (ローソンHMV Ver.)
 オリジナル生写真 (amazon Ver.)
 オリジナル生写真(楽天ブックス Ver.)
 オリジナル生写真(セブンネットショッピング Ver.)
 オリジナル生写真(玉光堂 / バンダレコード/イケヤ Ver.)
 オリジナル生写真(mu-moショップ Ver.)
 オリジナル生写真(その他CDショップ/ その他ECサイト Ver.)

・オリジナルうちわ(メンバー別Ver.)
mu-moショップにて、2形態同時にご予約/ご購入でお好きなメンバーのオリジナルうちわをプレゼント。(お好きなメンバーをお選び頂けます)
・mu-moショップにて2形態同時予約のカートにてご予約ください。

リリース記念イベント

すでに終了したイベントは割愛

2025年1月22日(水)【千葉】イオンモール幕張新都心
2025年1月23日(木)【埼玉】ららぽーと新三郷
2025年1月24日(金)【埼玉】上尾ショーサンプラザ
2025年1月25日(土)【東京】ららぽーと立川立飛
2025年1月26日(日)【神奈川】アリオ橋本
2025年2月1日(土)【神奈川】ビナウォーク
2025年2月2日(日)【千葉】ニッケコルトンプラザ

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