【ライブレポート】甘党男子、「これからも一緒にバカやって人生一緒に楽しんでいきましょう！」

甘党男子がライブツアー＜甘党男子Zepp東名ワンマンライブ＞の神奈川・KT Zepp Yokohama公演＜菓子くれないの？中華街(シーパラダイス)＞を11月6日に開催した。

◆ライブ写真


1stミニアルバム『あまだんスイーツボックス』の発売当日の開催となった今回のワンマンライブ。ソールドアウトした満員の会場から期待に満ちた熱気があふれる中、「僕らの愛とお菓子を受け取る準備できてますか？」「メロメロになれますか？」といった影アナの一言一言に「イェーイ！」という歓声があがる。


「Overture」のパワフルなビートに合わせてのキラキラした照明で煽られた後、古ぼけたレトロな映像が映し出され「イチゴ」のイントロがかかる。それぞれが探偵を彷彿させるロングコート姿で3人ずつ登場、石塚はスケボーで登場して転ぶなどして笑いを誘い、三上はステージ下から意外性のある登場を見せた。そして6人が合流して歌うとさらなる歓声が起こり、「パンナコッタ」では探偵事務所のオフィスの椅子に座りながらのパフォーマンスを披露。



最初のMCではいつもの挨拶「いただきます！」をした後に、二ノ宮が「今日は一緒に幸せになろうぜ！」と切り込み、それぞれが自己紹介。三上が「以上6人で甘党男子です！」と締めるが、「以上6人って言ってますけど、甘党男子好きな人はみんな甘党男子ですよ」と自らツッコむと、二ノ宮が「家族でございます！」と続く。成瀬が「みなさんが最後まで謎が解けていなかった（注：9月30日のZepp Nagoya公演の後、ミニアルバムに収録される楽曲を探す謎解きイベントが実施されており、正解者はほとんどいなかった）この曲、本日初披露になります！」と曲紹介した後に新曲「カヌレ」が初披露されると、ムーディなサックスが響き渡るオールディーズ調の楽曲に、一緒に踊りだす観客。「チョコレート」ではコミカルかつチャーミングな振付で踊り歌い、二ノ宮が「次は撮影OKだよ、このあとはみんなにお菓子を配りに行くからね。みんなで『えいえいおー』で曲をスタートしていきたいと思います。せーの！」と煽ると会場全員での「えいえいおー！」の声が響き渡り「スフレ」が始まる。


曲中で観客にお菓子を届けるために走り回る中、ステージには誰もいなくなり、三上の「必死にお菓子を配ってます！　もらってない人アピールしてね！」、二ノ宮の「僕らの愛、元気、持って帰れるかな？」と言う声が聞こえる。観客たちもスマホで映像や画像を撮って大喜びの様子だった。続く「キャンディ」では花道を効果的に使ってお客さんを巻き込み、落ちサビでは観客も「それなー！」という大きなコールで応える。探偵のコートを脱いだ後に披露されたミニアルバムの収録曲「ティラミス」では、クールで大人っぽい妖艶な世界観で魅了した。

続いて流された映像では探偵事務所にいる6人が映し出され、石塚が「探偵に必要な心得はチームワークだ」と説明すると、「他の人と被らずに歌えるか」という企画がスタート。最初は失敗が繰り返されていたが、成功したら映像を見る観客たちも拍手でお祝いした。そんな愉快な映像の後はコントに突入。名古屋に続き二ノ宮演じる江戸川ジナンが登場し自己紹介すると、待ってましたとばかりの拍手が起こる。石塚が登場し「捜査一課の石塚利彦です」と名前を告げると、ジナンが「横浜パシフィコ？」と聞き返し大爆笑が巻き起こる。その後も神久保演じるロールパン3世、三上演じる怪盗ギットギト、菅井が全身タイツで女装した怪盗キャッサリン、成瀬演じる甘党男子など、これでもかと言えるようなアクの強いキャラクターが次々と登場し、個性的な動きの一挙手一投足と、どこがアドリブか台本かわからないセリフのラリーに次々と笑いを連発するなどさすがのコメディアンぶりを魅せた。


コントが終わり観客も心地よい笑い疲れの後、再び映像が流れると、中華街に来た6人が海に飛び込み海の底を泳ぐという驚きの展開に。衣装が変わったメンバーが再び登場して、中華街らしく久々のレアナンバー「杏仁豆腐」を歌う。続くMCでは二ノ宮が「海の底パラダイスのみなさん、僕たちが甘党男子です！」と挨拶し、成瀬が「見て見て！　乙姫たくさんいるよ！」と言うと客席の女子たちが手を振って応える。そして菅井が「オーブンが捨てられているよ」と驚き、「みんなも目の前のオーブンのスイッチを押しましょう！」と煽ると、正面の画面にオーブンの映像が映し出されそのまま「プリン」がスタート。観客たちも頭をナデナデするキュートな振付を一緒に真似する。



続く「わたあめ」では、二ノ宮が「わたあめで騒げるのは俺たちだけだよな！」と力強く盛り上げ、「あんぱん」では男らしさ全開のパフォーマンスでお祭り状態に。キッズダンサー集団「シーパラダイスキッズ」が登場、メンバーと踊るなど厚みのあるセットリストで見せる。神久保が「あんこでパンパンにしてやるよ！」と煽ると「たいやき」でキッズたちと一体感たっぷりに盛り上げ、「ラムネ」では6人が花道に飛び出て円になり、キッズたちがステージで見守るという立体感ある演出を見せた。


キッズたちが退場した後は、二ノ宮が「すごいね海底の世界は！」と引き続き海の底にいる設定で話し始める中、三上が「意外に息できるもんだし」と言うと、すかさず石塚が「息が全然できないよ」と返し、二ノ宮が「ひとり膝ついちゃってるもんね」とツッコむ最年長自虐ギャグの応酬に大爆笑。成瀬が「お次の曲が本日初披露の曲になります。この曲は僕たち甘党男子と、それを応援してくれるシュガーたちと一緒に夢をつかむまでの歩みを歌詞に込めた曲になってます」と語り、新曲「Mochi」が初披露。エイトビートのオーセンティックなロックサウンドに乗せて、シュガーに向けた感動的なメッセージの手書きの歌詞がスクリーンに映し出されると、泣き出す観客もいた。間奏ではひとりひとりがセリフを言い、天井からはシャボン玉が舞う。曲の終わり際には二ノ宮が「みんなが作るこの景色が僕たちは大好きです。終わってほしくないと思うのは君がいるから。シュガー大好きだよ」と熱い想いを伝えた。



石塚が「海の底パラダイスのラストのラスト、ついてこれますか？」と煽り「シャーベット」が始まると、汗をほとばしらせてエネルギッシュに歌い、ラストの間奏ではキャノン砲から金テープが放たれ本編が終了。最後は二ノ宮が「本当にありがとうございます。それでは僕たちは地上に戻ります」ととぼけた言い方で話して退場をすると映像が流れ、その中では菅井が「お客さんの顔見てたらもっといい景色見せたくなっちゃったよ」、成瀬が「俺たちの力で幸せを届けられたらって思ってたけど逆に幸せをもらっちゃったよ」、三上が「一生輝いていたいなって思ったよ」、神久保が「アイドルって最高の人生だよな」、石塚が「いくつになっても青春してたいね」、二ノ宮が「俺らでたくさんの人を幸せにしていこうよ」などとエモいトーンで話す。



ミニアルバム『あまだんスイーツボックス』のティザー映像が流れた後、ツアーTシャツを着たメンバーがアンコールで登場し、疾走感ある小刻みなリフの四つ打ちロックチューン「杏仁ソフト」を歌った。会場全体での写真撮影をした後、石塚が「告知がございます！」と言うと、スクリーンに2025年1月に韓国公演、4月29日に8周年ワンマンがヒューリックホール東京でなんと入場無料で行われるというインパクトある内容に大きな歓声があがる。三上は「甘党男子赤字です！」、菅井は「8周年にして終わるの？　会社大丈夫？」と続いて笑いを誘った後、二ノ宮が「アンコールで皆様が素敵な声を出してくれたので、その期待に僕たちも応えないといけません。ここまでたくさん一緒に思い出を作ってくれたみんなと、ずっとその先へこれからも」と言って「バームクーヘン」を歌い上げた。ラストの曲「シュークリーム」ではシャボン玉が舞う中、名古屋公演では故障してうまく作動しなかったバズーカ砲から客席にチョコマシュマロが次々と打ち出された。


最後のMCには二ノ宮が「本日11月6日、僕たち初めてのミニアルバム発売日、いつも甘党男子を支えてくれてありがとうございます。シュガー本当にありがとう！」とお礼を伝え、「こんなところで終わるつもりも全然なくて、もっと大きい景色をみんなと作って、もっと空間を楽しんで一緒にどんな時も笑っていたいなと思ってます。どうかこれからも一緒にバカやって、人生一緒に楽しんでいきましょう！」と意気込みを語った。三上は「世界中のZeppに行こう」と冗談混じりに言うと、石塚が「行こう」と返し、二ノ宮が「社長社長！　あなたが言うと動くからそんな簡単に言っちゃだめよ」とツッコむ。

最後は会場全体で「ごちそうさまでした！」と締めの合言葉を言い、6人はマイクを通さずに「ありがとうございました！」と大声で挨拶。メンバーが退場した後、残った二ノ宮が「よーし行くぞ！　みんなえいえいおー！　ごめん、ひとりじゃ無理だわ」とボケると他のメンバーに「もういいよ」と手を引かれて退場。最後の最後までしぶとく笑いをとるエンタメ魂を見せた。これだけのボリュームの内容ながら、名古屋公演と全てが違う映像と演出という力の入れようで、両会場を訪れた観客にも満足度は高かったに違いない。8周年を迎える甘党男子が次はどんなエンターテインメントを見せてくれるのか期待は高まるばかりだ。