【インタビュー】PKCZ(R)、<感謝祭 2024>まもなく開幕「色んなものが繋がってくる面白さを見せられる」
◼︎PKCZ(R)は円で繋がっている感覚がある
──改めてアルバムに収録されている曲を振り返ると、極めて多彩ですよね。アイデアを出すうえで、PKCZ(R)が重要視しているのはどういった部分ですか?
MAKIDAI:Primal Knowledge ChamberZ(本能と知識の部屋)とPKCZ(R)の意味にあるように、本能であがれる瞬間って世代問わず普遍的なものだと思うんです。聴いてきた音楽が同じではないとはいえ、楽しめる感覚は本能的な部分にあるような気がするんですよね。もちろん音楽シーンのトレンドも大事ですが、PKCZ(R)としてはもっと刹那的なものを重要視しているかもしれないです。
DARUMA:ノリが合うかどうかは重要だよね。
MAKIDAI:そうそう、まさに。ノリが大事。
──その意味で今回のアルバムは、PKCZ(R)の瞬間瞬間を切り取った作品でもありそうですね。3年ぐらいの時間を経て、それぞれの楽曲がコンパイルされているわけですから。
白濱:確かに。僕がPKCZ(R)に加入してからもそれぐらい経ってますもんね。
MAKIDAI:2020年10月にGENERATIONS from EXILE TRIBEの配信ライブ<LIVE×ONLINE INFINITY>で加入を発表してからだから、もうすぐ4年だね。
白濱:そう考えると「GLAMOROUS」(2021年3月リリース)とかめっちゃ前の曲ですね。
MAKIDAI:そうだね。この曲で亜嵐はボーカルもとってるんですけど、歌唱デビューがまさかのドーム公演(<EXILE TRIBE LIVE TOUR 2021 "RISING SUN TO THE WORLD">)という(笑)。いきなりドームから始まってふつうに歌っちゃうのが亜嵐の面白さだよね。なんか、そういう大舞台でもへっちゃらなんですよ。なんでそんなに気負いがないのか聞いてみると解釈が面白くて。
白濱:僕の中ではボーカルもシンセやドラムの一部なんですよね。自分の声も楽器のひとつというか。もちろんボーカリストは素晴らしい職業なんですけど、プロデューサー目線で考えると歌唱もインストも一緒に見えるんです。歌い手の中にもバイオリンのストラディバリウスみたいな音色の人もいれば、歪んだ声の人もいる。そこに優劣はなくて、ただトーンやカラーが違うだけだと思うんです。PKCZ(R)の楽曲もそういう感覚で捉えてますね。
白濱:僕の考えでは、ポップスのテクスチャーとして一番下からドラム、メロディー、ハーモニーと続いて、その上にボーカルがあるイメージなんですね。でもPKCZ(R)はちょっと特殊で、ピラミッドではなく円で繋がっている感覚があるんです。全部が同じ位置にある気がするというか。
MAKIDAI:「煩悩解放運動」なんかは顕著ですけど、自分の声を加工して新しい形にしてゆくアプローチは、まさにボーカルを音色の一部として捉えている部分かなと。
──円で繋がる面白さはPKCZ(R)のライブにも顕著に感じます。ユニットの外側にまで広がってるのがクールですよね。「HIGHER GROUND」のように、ライブでかかるのもPKCZ(R)名義の曲だけではありません。前回の<感謝祭>はまるでPKCZ(R)の、ひいてはLDHの総力戦でした。
DARUMA:僕たちがかけて変じゃないもの、ちゃんとPKCZ(R)の文脈の中にあるものを意識しています。前回のライブをO-EASTの2階で見てたVERBALくんも「全部乗せって感じで超良かったよ」と言ってくれましたが、実際自分たちもそのつもりでやったんです。ただ、あのライブが全部乗せだっただけに不安もあったんですよ。「次のライブ6月だけど、前回を超えられる?」って。で、セットリストをある程度組み終わった今、全然やれる実感を持てました。まさに“円”の力というか、色んなものが繋がって来る面白さを見せられるんじゃないかと思います。前回とはまた別のパターンで、面白いものを提示できそうです。
MAKIDAI:前回のライブで出し惜しみしなかったからこそ、次のライブができるというかね。まぁそれは単純に「これは次に取っておこう」っていう賢い選択ができないだけかもしれませんけど(笑)、6月からのツアーも同じく全力で行きます。
DARUMA:全部乗せVer.2が出来上がってます。心配なのは、ここまで休憩ポイントなくて大丈夫なのかっていうところですね(笑)。タオルと着替えは持ってきた方がいいかもしれない。
白濱:僕、前回のPKCZ(R)のライブの様子を「ビリーズブートキャンプ」みたいだなって思いながら見てましたね。
MAKIDAI:それはヤバい(笑)。でも実際、みんなで気持ち良い疲労感を味わえるかもしれないですね。僕らだけじゃなくお客さんもあわせて、ライブはみんなで出し切れたら最高です。
取材・文◎川崎ゆうき
1st Digital Album『Put Your Hearts Up,Everybody Jump Up』
収録曲
1 Put Your Hearts Up, Everybody Jump Up
2 Sonic Special Stage (PKCZ(R) REMIX)
3 煩悩解放運動
4 GLAMOROUS
5 もういいじゃん
6 T.O.K.Y.O.
7 Gravity
8 Gekkabijin
9 HARD LUCK MADNESS
10 So Tight
11 PLAY THAT'24(ALAN ver.)
【ミュージックカード】
2024年6月1日(土)発売
・XNLD-10225
・価格(税込:2,530円、税抜:2,300円)
・収録曲:全11曲(共通楽曲)
<PKCZ(R)感謝祭 2024〜Put Your Hearts Up, Everybody Jump Up〜>
6月20日(木) 東京 Spotify O-EAST
6月27日(木) 大阪GORILLA HALL OSAKA
7月14日(日)福岡 UNITEDLAB
7月15日(月・祝)広島 HIROSHIMA CLUB QUATTRO
8月1日(木)岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
8月2日(金)名古屋 DIAMOND HALL
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