【インタビュー】凜澄、甘い歌声は一度触れたら忘れられない中毒性「それを本当に必要としている人に届いてほしい」

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コケティッシュな魅力と、群れず、媚びずに我が道を行く潔さを併せ持ったアーティスト、凜澄(読み:リンス)。2023年6月に発表した「sugar」で本格的にソロ活動をスタートさせ、11月1日には第2弾となる「めろい」をリリースした。

◆凜澄 動画/画像

一縷の毒を感じさせる世界観と甘い歌声は一度触れたら忘れられない中毒性を持っていて、じわじわと、でも着実にその名を広めているニューカマーだ。インタビューでは、凜澄のパーソナリティーな部分から音楽遍歴、新曲の誕生秘話や今後の目標について、じっくりと話を聞いた。

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■女の子は小悪魔みたいな感じの子が好きですけど
■男性となるとちょっと嫌かな(笑)


──凜澄さんって素敵なお名前ですね。どんな由来があるんですか?

凜澄:名前をつけるなら漢字がいいなというのはもともと思っていて。私、「らんま1/2」のシャンプーっていうキャラが好きだったので、じゃあリンスにしようかなって思い、好きな漢字を組み合わせて「凜澄」にしました。シャンプーの、わがままで意地悪みたいなキャラがめちゃくちゃ大好きなんですよ。破天荒な感じがいいなって思うんですよね。

──ひょっとして、男性もそういう人が好きなんですか?

凜澄:女の子の場合は、ですね。女の子はこういう小悪魔みたいな感じの子が好きですけど、男性となるとちょっと嫌かな(笑)。

──(笑)。いつからこの名前で活動してるんですか。

凜澄:以前バンド活動してたんですが、そのときからソロでやるんだったら名前は変えようって思ってて。だから、5〜6年ぐらい前からこの名前にしたいなっていう気持ちはありました。

──もともとはバンドだったんですね。

凜澄:はい。今とは全然違うギターロックをやってて、私はボーカルでした。もともと14歳の頃から1人でライブハウスに出てて、そこで知り合った人とバンドを組んだんです。

──14歳で歌い出すってかなり早いですよね。そのあたりのお話、聞かせてください。

凜澄:小さい頃からアニメとか見るのが好きだったんですけど、(作品によっては)歌を歌ってる女の子とか出てくるじゃないですか。そういうのを見て、私もやってみたいなっていうのは思ってましたね。その後に女の人がギターを弾いてるCMか何かを見て「いいな」って思い、ギターを習い始めたんですよ。


──エレキギターですか?

凜澄:それが、クラシックギターだったんです(笑)。私が思い描いていたのはエレキギターだったんですけど、まだ小さいからギターの種類とか何も分かってなくて。親から「ひとつだけ習い事やらせてあげるよ」って言われたからギターって言ったんですけど、近所にあったのがたまたまクラシックギターの教室だったんですよね(笑)。なんか違うんだけどなと思いながら、やってました(笑)。

──クラシックギター弾けるなんて、今となってはすごい武器じゃないですか。

凜澄:入り口がクラシックギターだったから、コードとかは簡単に弾けてそれはそれでよかったんですよ。でも、当時は練習が全然楽しくなくて。学校も行ってなかったし、やることなかったから、家では自分の好きなカバー曲とかを弾いてましたね。でもギター自体、全然触ってないからもう弾けないです(笑)。

──他に何か子供の頃ハマったものとかはありました?

凜澄:あまり外で遊ぶ子じゃなかったので、幼稚園に入る前くらいから家で漫画とか読んでましたね。小学生になると小説とか読み始めました。

──読書量、すごそうですね。

凜澄:めちゃくちゃ読みます。

──そういえば「めろい」のミュージックビデオでも、本がたくさん積んでありました。

凜澄:あのミュージックビデオは平成の歌番組をオマージュしてるので、その時代の漫画とか置いてますね。あれ、私物なんですよ。



──ちなみにどういうものを持っていったんですか?

凜澄:わかりやすいところだと、「NANA」とか。お母さんが読んでたんですけど、小学1年生のときに私も読んでハマったんですよ。映画館で映画も観ました。

──「NANA」は音楽の要素もあるけど、ファッションとか恋愛とか、魅力的な要素がいろいろありますよね。凜澄さんはどういうところに惹かれてました?

凜澄:あの時代のキラキラ感とかも好きですけど、私はどちらかというと矢沢あいさんが書くドロッとした部分が好きでしたね。

──心理描写みたいな部分ですね。ちなみに小説はどういう方向性が好きですか?

凜澄:小説は、現代の純文学とかですね。古いものっていうより、ここ20年くらいの。一番好きな作家は、嶽本野ばらさんです。

──「下妻物語」をお書きになった方ですね。

凜澄:はい。普通にイベントとか行って写真撮ってもらったり、便箋4〜5枚分の手紙書いて渡したりしてました。デビュー作の「ミシン」っていう小説が好きなんですが、主人公が恋をするロックバンドのボーカル、ミシンは私が一番好きなキャラクターです。

──こんな風になりたい!って思う感じですか?

凜澄:そうですね。今私はああいうロックはやってないけど、心はずっとパンクスって感じです(笑)。

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