【インタビュー】Alstroemeria、1stフルアルバム『Blue Earth』のイメージは青春「少し大人になった自分の“濃い青”」

■ 全員の引き出しが増えたアルバム

──「つよがり」の歌詞は、女性目線で描いていますよね？

りくお。：はい。

──《大丈夫　僕は大丈夫だから》という一節が印象的です。相手をいたわって発する言葉が傷つけることもあるということですよね？

りくお。：まさにそうです。こういう言葉によって、「心を開いてくれていないんだ」と感じたりするので。

──同じような体験をしてきたんですね？

りくお。：はい（笑）。むしろ僕が相手にこういうことを感じさせてきたと思うので。

──過去の曲を聴くと、いろいろ思い出すんじゃないですか？

りくお。：そうですね。でも、「自分のことが全然わかってなかったな」って思ったりもします。最近、少しは自分のことがわかるようになってきたのかもしれないですね。

──「彼の話」は、思わせぶりな態度をとる女性に心をかき乱される男性の姿が描かれています。これも実体験に基づいているんですか？

りくお。：これは、どちらかといえば作り話です。


──思わせぶりなのに彼氏がいる女性ですね。この曲の男性の立場になるのは嫌です。

りくお。：嫌ですよね（笑）。

田中：こういう立場は切ないよね？　

りくお。：うん。

──曲を締めくくる《どうか幸せで》は、文字通りの意味ではなさそうです。

りくお。：投げやり感も少しあるというか（笑）。歌詞を書いている時、自分でもいろいろ想像できて楽しかったです。こういうフィクションの曲も、いっぱい作っていきたいなと思っています。

れいや：歌詞の幅もどんどん広がってきているんですよね。そういうのも一緒にやっているメンバーとして楽しいところです。

──「溢れたものは。」は、ライブでお客さんの大合唱が起こりそうです。

りくお。：まさにそういう風景を想像しながら作りました。最初に弾き語りで1人で歌って、その後にコーラスが入ってきて、そこからバンドで一気に行く感じも楽しいです。

──このアルバムを出した後は、ライブの予定がいろいろ決まっていますね。12月27日の豊橋 club KNOTでのワンマンライブを皮切りに始まるツアーのスケジュールも発表されました。ツアーは、いつも機材車に全員で乗って移動しているんですか？

りくお。： そうです。3人だと軽自動車に機材とかを全部詰め込めるんですよ。今までに行ったことがない場所でもどんどんライブをしていきたいですね。

──炊飯器でお米を炊きながら食費を節約してツアーを回るバンドがいますけど、そういうこともしていますか？

りくお。：炊飯器を持って行くというのは、まだやっていないです。

田中：ツアーに釣り竿持って行く？

れいや：そうだね。

田中：釣りがめっちゃ好きなんです。おかずを現地調達（笑）。

りくお。：猟もする？

田中：俺は無理（笑）。猟は山育ちの2人に任せる。

れいや：物販でジビエ料理も売ろうか？

りくお。：ジビエツアー？（笑）。

──（笑）。今回のアルバムを振り返って、改めてどんなことを感じていますか？

れいや：全員の引き出しが増えたと思います。

りくお。：少し成長してきたのも感じますし、さらにもっと幅を広げられそうです。そんなことも思えるアルバムになりました。

田中：コードの使い方が今までとかなり変わってきたんですよ。そういう点でも進化を感じますし、自分たちでも今後が楽しみです。

──バンドをやることに生きがいを感じている姿も伝わってくるアルバムです。この3人で楽しくバンドをやっていくというのも、みなさんの目標じゃないですか？

りくお。：ほんとそうですね。楽しくありたいです。

田中：間違いない。楽しくやっていきたいです。

取材・文：田中大

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