【ライブレポート】テーマパークのように楽しめる<LuckyFes>
【7月17日(月)】
▪️Da-iCE、LuckyFesで歌もダンスも全力疾走の熱いパフォーマンスを披露
16時40分頃、少しずつ日が傾きかけてきたとはいえまだジリジリと太陽が照りつけてくる。そんなWATER STAGEに、「はじめまして、Da-iCEと申します。よろしくお願いします」とDa-iCEの5人が姿を現す。「公開リハーサルということで、少しだけみなさんに。こういうのって皆さんからリクエストを聞いてやるらしいんですけど……。あ、『CITRUS』しか知らない? 『CITRUS』やります」と花村想太が軽快なトークをしながら、宣言通り「CITRUS」を1コーラス披露。ここで「じゃあ本番よろしくお願いします。1回はけてからカッコつけて出てきます」(花村)、「結構カッコつけてくるんで! 温かく見守ってくれればと思います」(大野雄大)と一度ステージを後にした。
その宣言通り、バンドメンバーによるオープニングSEに合わせ、バチバチにかっこよく登場したDa-iCE。サウンドが止まり、スッと息を吸うブレス音が聞こえたかと思うと「CITRUS」がアカペラで始まる。まさに圧倒的歌唱力だ。熱く気合いが入った歌とダンスが繰り広げられていくと、バラード曲にも関わらず会場中の手が手が上がっていく。
続けて、アップテンポの「DREAMIN’ ON」がスタート。花村の「行くぞー!」というシャウトで一気に会場のテンションが上っていく。工藤大輝、岩岡徹、和田颯のダンスも熱が入っているのが伝わってくるほどだ。
勢いそのままに、「次は皆さんとクラップして一緒に遊んでいきたいんですけど、いいでしょうか!」(花村)と、「Clap and Clap」へ。“小さな音で”では小さく、“大きな音で”では思いっきり、観客たちは笑顔でクラップをして彼らのパフォーマンスに身を委ねていく。大野の“ラストは騒げ!”からは、思わず笑顔になってしまう“お遊びタイム”に突入。まずは大野の「Everybody say yeah!」に合わせてコール・アンド・レスポンス。
花村が「こんなんじゃ皆さんの心が離れていってしまいます。僕たちはここにいる皆さんの心を…」と言うと、工藤がマニピュレーターとして“離さないって決めたから”と「CITRUS」のサビを流す。さらに「僕たち皆さんと最高の時間を過ごしたいんですよ。ここで最高の時間を過ごすことで裏で陰口言わずにすみます。僕たちも陰口は……」と花村が話すと、またタイミングよく“離さない(話さない)って決めたから”。一瞬観客が「?」となっていると、「漢字違いね! すっげぇ」と大野。会場からは笑い声が上がっていた。まだまだ遊びは止まらない。大野による“ラッキーコール”が始まり、大きなクラップが響き渡ると、「最高じゃないか!」と楽曲に戻る。再びエンジンをかけると、和田のダンスソロも飛び出して大盛りあがりのままパフォーマンスを終えた。
イケイケのパフォーマンスが終わると、「改めましてDa-iCEと申します。よろしくお願いいたします」、「すみません、命令口調がたまに入ってしまいまして」「普段は決して命令口調ではないんです。いつも敬語です」と真面目に挨拶。この緩急も癖になる。
「次やらせてもらう曲は、『夏フェスにバラードもってくるんかい』みたいになる曲。1曲だけやらせてください」と曲振りをすると、今のDa-iCEの推し曲である「ダンデライオン」へ。5人全員がいてこそ成り立つダンスの振りとフォーメーションがぴったりの1曲だ。そんな心が温かくなるバラードナンバーに、観客は体を気持ちよく揺らしていた。
ほっこりした気持ちになっていると、「皆さん、水分補給してくださいね」と花村。ステージ上のメンバーも水分補給し始めるのだが、大野が持っているのは「お酒」と書かれた瓶。「ちょっと雄大くん! お酒飲むなんてありえないでしょ、ステージ上で」と花村が注意するが、次第にメンバー全員が瓶を取り合ってゴクゴク飲み始める。ここで始まったのは「ハイボールブギ」。酔っ払った(フリの)メンバーが見せる華麗かつキレのある“酔いどれダンス”が炸裂する。目にも耳にも楽しいパフォーマンスで会場を魅了した。
「あ〜、酔いが覚めたわ」とMCタイムへ。全力疾走している彼らのパフォーマンスに釘付けになっている観客を見た花村は、「何この空気。大丈夫ですか〜? Da-iCEのライブってこんな感じです。付いて来れてない人が何人かいますね」と笑いを誘っていく。彼らはパフォーマンスもMCもカロリーが高い。
まったりトークを展開するかと思いきや、すぐに「皆さんがもしかしたら知っているかもしれない曲をもう1曲やらせてもらっていいでしょうか」と曲振り。SNSを中心にバズりにバズった「スターマイン」をかましていく……かと思いきや、お決まりのアノやり取りが。花村は「僕、今からタイトルを言って座って、また一人で立ち上がります。『すぐ立つんかい』っていうおもろいことになるんですけど、笑わないでくださいね」と入念にフリを仕込む。しかし、その通りにならないのがお約束。出だしの“あぁ”を花村が歌うとメンバー全員が立ち上がったり、大野が歌ってみたり……。この日は観客にも「一回皆さんしゃがんでください。絶対立ち上がらないでください。僕1人で立つんで、僕目立ちたいんで」(花村)とフリをして、全員でこの“恒例行事”を楽しんでいた。
気を取り直して曲がスタートすると、お馴染みのメロディにボルテージが一気に上がっていく。ジャンプしたり、タオルを振り回したりと大騒ぎだ。そしてボーカル2人は最後の“四の五の言うなよ ロクデモナイ 人生は七転び八起き 急展開”を、“四の五の言うなよ うちのごはん 人生は七転び八起き ウルトラソウル”と替え歌し、最後の最後までエンターテインメントしていった。
「まだまだ行くぞ!」とエンジンをかけるように、ダンス&ボーカルグループらしい楽曲が続いていく。まずは、「Funky Jumping」。キレキレに踊り、歌う姿はまさにDa-iCEの真骨頂といったところだろう。そしてラストは「LuckyFes、今日は本当にありがとうございました。最後はここにいる全員で一つになりませんか」と、「Kartell」が飛び出す。先程までふざけ倒していたグループと同じとは思えないほど、クールなパフォーマンスに観客たちは見入っている様子。全力で会場を盛り上げると、「楽しんでくれましたか! またいつか絶対会おうな」とライブに幕を下ろした。
「面白い」と「カッコイイ」の両面を持ち、かつ確固たる実力も見せつけたDa-iCE。彼らの虜になった人は少なくないはずだ。
テキスト◎高橋梓
写真◎木下マリ/team SOUND SHOOTER
セットリスト
2.DREAMIN’ ON
3.Clap and Clap
4.ダンデライオン
5.ハイボ
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