NEMOPHILA、妥協なく音楽的な理想を追いかける5つの魂＠7/17東京ガーデンシアター

バックドロップを背に特効の音玉が観客を煽る中、mayu (Vo）のスクリームが炸裂しスピード感ある「REVIVE」からライブはスタート。頭から怒涛のサウンドが会場を飲み込む。M2はスクリームからクリーンな歌声に加え、葉月 (Gt) とSAKI (Gt) のツインギターが炸裂する「雷霆 -RAITEI-」！「Rise」を挟んで「鬼灯」ではハラグチサン (Ba) が骨太のビートを弾き、むらたたむ (Dr) がヘビーで高速で確かなグルーヴを生み出す。容赦のないアグレッシブな演奏、重厚な音圧、変幻自在なポジションチェンジのステージングは今日も健在だ。

「こんばんは4年目を迎えるNEMOPHILAです。凄い、手がたくさ上がってる！今日は遊びに来てくれて本当にありがとうございます。爆音を浴びて帰って下さい！」
とmayuがコメントしM5の「Back into the wild」へと観客を誘う。


ファイヤートーチが怪しい気配を放つライブ中盤で印象的なのは、壮厳かつメロディアスなサウンドで観客と一丸となれる「徒花 -ADABANA-」。メンバーの個性とスキルが満載でNEMOPHILAの骨格を成している。「徒花-ADABANA-」と「Game Over」の曲間はSAKIと葉月のギターセッション。美しくメロディアスな旋律をソリッドになぞる。ハラグチサンがボーカルを取り、mayuがスクリームで応える「Blooming 」、火玉をバックに「Fighter」では間奏でドラムとベースがフレーズを連打しバトルを繰り広げる。

メンバーそれぞれが観客に呼びかけるMCの後、ライブは早くも終盤に突入。会場の熱気は加速する一方だ！EDM要素を取り入れた最新デジタルシングル「Night Flight」はライブで先行パフォーマンスしてきた、ファンにとってはお馴染みのチューン。メンバーと観客全員がジャンプしてから始まる「MONSTERS」などこのブロックは遊び心満載だ。


この日3度目のMCでは葉月から、秋からスタートする全国11ヶ所のツアーが発表された。「ファイナルは2024年2月17日、会場はなんと！シークレットです。追って発表します！」に対して会場も湧き、SAKIのギターが煽るかのような響きを放ち始まる「Waiting for you」はポップでパンクな曲調、コールアンドレスポンスを意識したパーティーソング。ライブ用にイントロを長尺にした「DISSENSION」、「SORAI」はバンドの一体感と観客が呼応する3連ツーバスとキメが魅力的なミディアムナンバー。激しいドラムソロから始まる「Seize the Fate」！SAKIと葉月のツインリードが唸りをあげ、ドラマチックでスリリングに、興奮の余韻を残しメンバーはステージを後にした。

ECの1曲めは、和のエキゾチックさ漂う「OIRAN」！NEMOPHILAの代表曲の一つだ。観客は拳を突き上げ、ヘドバンし高揚感を共有しエナジーを爆発させる。

「みなさん今日は本当にありがとうございました。4年という区切りで、このステージでこの景色を見れて感謝してます。喜びも悲しみも、痛みもちゃんと分かち合えるメンバーです！」とmayu、「5人じゃなきゃ見れない、5人だから見れる景色があります。これからもみなさんNEMOPHILAについてきて下さい！」と葉月がコメント。

アンコールラストは力強く背中を押してくれる壮大なバラード、mayuにとっても大切なナンバー「Life」！右手を突き上げ、サビを合唱するこの曲は、まさにバンドと観客が一つになり、音を織りなし、作り上げる歌だ。恒例のステージ上での記念撮影、惜しみなく観客に手を振るメンバー、寂寥感もある中ライブの幕は閉じられた。


想像を超える成長と進化がNEMOPHILAにはある。男女を超え、ジャンルを超え、妥協なく音楽的な理想を追いかける5つの魂が集い、共鳴し、メッセージや発信がそこにある。次に期待したいし、驚きたいし、興奮したいし、追いかけていきたい。NEMOPHILAの可能性を無限に感じた夜でもあった。秋からのツアーも心から待ち遠しい。