【インタビュー】『マガツノート』チーム楽・益荒鬼-MASRAO-、「暴れる準備しておけよ！」

近未来戦国×ダーク楽曲メディアミックスプロジェクト『マガツノート』。今年4月からスタートしたボイスドラマ『戦シーズン 弐nd Battle 荒魂大祭』（通称：戦シーズン2）は、武将達が各陣営の枠を超え、「喜」「怒」「哀」「楽」をテーマにした4組のシャッフルバンドを結成。利休が代表を務める解放区最高のアーティスト集団【ORIBE】が主催する音楽フェス＜荒魂大祭＞に出演するという、本編とは異なる外伝的なストーリーが繰り広げられた。なお、各バンドの楽曲はヴィジュアル系バンドの甘い暴力とRAZORがそれぞれ制作。各バンドのコンセプトと連動したライブツアー＜マガツノート全国巡業二〇二三 荒魂決起會＞も、6月30日からスタートした。

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現在、BARKSでは『戦シーズン2』に登場する全シャッフルバンドにインタビューを実施中。第2回目となる今回は、政宗（Vo／CV:峯田大夢）、秀吉（Vo／CV:小笠原 仁）、佐助（G／CV:小野将夢）、清正（B／CV:仲村宗悟）、忠勝（Dr／CV:岡本和浩）によるチーム楽・益荒鬼-MASRAO-（ますらお）が登場してくれた。

目立ちたがり屋で派手好きな秀吉と、“ライブ”の存在すら知らなかった音楽経験ゼロの政宗がツインボーカルを務めたが、その練習の舞台裏や、甘い暴力が提供した「漢の宴」の感想など、幅広く話を聞いた。

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──チーム楽・益荒鬼-MASRAO-のみなさんに集まっていただきました。このバンド名はどなたが決めたんですか？

忠勝：バンド名はいくつか出された候補の中から、みんなで多数決をして決めたな！　俺は【益荒鬼-MASRAO-】に投票したぞ！

秀吉：お前なにリーダー面して最初に喋ってんだ。トップバッターはこの秀吉様だろうがよ！　……オレは他の候補もわりと気に入ってたぜ。【我成（がなり）】とか、まさしくオレ！って感じだろ？

佐助：オレは【益荒鬼-MASRAO-】に手を挙げた！　だって、英語が入っててカッコイイじゃん？

政宗：俺はバンド名はなんでもよかったから皆に合わせた。そもそも、これを決めた時点ではバンドに参加すること自体、納得していなかったからな。

清正：他にあった候補は……【娑婆打破（しゃばだは）】とか？　言いにくそうで勘弁って感じだったから、無難なのに手を挙げたな。

──チーム楽の楽曲「漢の宴」は、サウンドも歌詞もかなりパワフルでド派手なアッパーチューンですね。

秀吉：このオレが歌うのにふさわしい曲だと思ったな！　まあ、オレなら、鳥くらい鳴かせられるが！



──歌詞の、“鳴かぬなら 自分（てめえ）で鳴くわ ホトトギス”のところですね。他にも印象深かった歌詞はありましたか？

秀吉：“正解なんて誰もくれねえぞ　いっちょ自ら作ってみろよ”ってトコの歌詞は、【MAD FANG】のトップとして、心に留めておきてぇ言葉かも知んねぇな！

清正：ホントかよ……。確かに、アニキのイメージにぴったりな曲ではあるか。カンベー（官兵衛）は頭抱えそうだけどな。

政宗：正直、今まであまり音楽を聞いてこなかったからこんな音楽があるのかと驚いた。荒々しい歌詞は俺とは正反対で、自分が歌うイメージがつかなかったな……。

佐助：オレは楽しそうな曲だと思ったよ！　これを弾くのか～ってわくわくした！

忠勝：ライブで盛り上がる曲だとすぐに感じた！　少々、健康的に不安になる歌詞もあるが……漢らしくて気に入ったぞ！



──各パートに関して、秀吉様と政宗様はボーカル、佐助様はギター、清正様がベースで、忠勝様はドラムを担当されていますが、秀吉様以外の皆様は、誰がどのパートをやるのか、じゃんけんで決められていましたよね。最初に勝った清正様がベースを選んだ理由というと？

清正：一番楽そうだったから。目立つボーカルは論外として、ドラムは疲れそうだし、ギターもたくさん指を動かしてめんどくさそうだから、消去法だな。それが、やってみたら全然楽じゃなくて焦ったぜ。まぁ、だんだん、ベースの奥深さ？ってのがわかってきた気もするけどな。

──忠勝様はご自身の体力が活きるドラムを選ばれて、佐助様は最終的にギターを選ぶ形にはなりましたが、実はやってみたかった楽器もあったりしました？

佐助：んー、ボーカル以外ならなんでもよかったかな？　だって楽器ってなんかかっけーじゃん！　他の楽器でもオレ、たぶん出来ちゃうと思うんだよね～。面倒だからやらないけど！　あーでも、オレのチャンネルにギター動画上げるのもありだな～。

──そちらもぜひ観てみたいですね。実際に練習していて大変だった部分はありましたか？

秀吉：この秀吉様にできないことはねぇ！　つーわけで、大変だった部分は特に……あ、待てよ。政宗の歌をどうにかするのには苦労したかもな。

政宗：どうにかとはなんだ！　初めてだったのだから仕方がないだろう。テンポが速い部分を歌うのは難しいんだ。まるで早口言葉みたいで……。忠勝に付き合ってもらいながら、練習したら出来るようになったぞ。

忠勝：うむ、政宗の努力は俺が知っている。俺は……大変だった部分とは違うが、ドラムには体力が必要だということがわかった。新しいトレーニングに組み込むのも悪くないな！　ハハハハハ！

佐助：オレさ、『カンがいい』ってスタッフの人に褒められたんだよね～♪　ギターは初めてやったけど、超よゆーだよ！　オレ、才能あるみたい！

清正：ラスサビに入る前にベースの見せ場があるんだが、そこは大変だったな。『最後の盛り上がりに関わるから絶対ミスすんな』ってアニキが釘指すから、しかたなく練習したけどよ……。



──練習期間は、フェスを主催している【ORIBE】の合宿施設で共同生活をされていたわけですが、そちらはいかがでしたでしょうか。印象に残っていることはありますか？

秀吉：【ORIBE】の金で飲み食い出来るのは最高だったな！　高い酒飲んでも、口うるさいカンベーになにか言われることもねぇし、やりたい放題できて悪くはなかったぜ。ただ、忠勝がオレの健康にまで口出してきたときはマジでウザかった。

清正：アニキは普段も自由に飲み食いしてるだろ……。まあ、オレもレアな色のブロック玩具を【ORIBE】に手配させたけどな。全部揃えて届けてくるとこは、さすが【ORIBE】。ラッキーって感じ。

佐助：オレはユキ（幸村）に会えないのが寂しかったな～。でも、忠勝や政宗とはちょくちょく戦えたし、そこは良かったかな！　清正のヤツは全然相手してくんなかったけど！

政宗：うるさい奴らと極力関わらないように、部屋にいることが多かった。印象に残っている瞬間……秀吉に酒を飲まされた時は最悪だったな。もう二度と酒は飲まない。

──“裏技”と称して行なった宴会のことですね（苦笑）。政宗様がだいぶ酔われていて……。秀吉様は、政宗様にキレられたときにちょっとイラっとしたりはしなかったんですか？

秀吉：あんなガキの戯言をホンキにするかよ！　正直、酒であそこまで変わるとは予想してなかったけどな。まあ、結果的にオレの作戦通りってわけだ！　ハハッ！

──では、忠勝様はいかがでしたか？　共同生活で心掛けていたことというと。

忠勝：俺は生活リズムを崩さないことを心がけていたな！　家康様の元へ戻った時に、不健康になっていては示しがつかん。ついでに政宗を起こしていたが、寝起きがすこぶる悪かったな。小十郎の苦労が目に見える……。

──秀吉様の前でこういうお話するのもなんですが（笑）、忠勝様は気づいたらバンドのリーダー的なポジションになっていましたよね。先ほど政宗様が忠勝様に練習に付き合ってもらっていたというお話をされていましたが、みなさんをうまくサポートされていたところもあって。バンドで活動するにあたって、メンバー間の問題で特に気をつけていたところはありましたか？

忠勝：バンドというのは、それぞれの息が合っていないと成り立たない。普段は敵同士の皆が、同じチームの『仲間』として協力できるよう、気を配っていた。しかし……俺がコントロールできるような者たちではないのもまた事実……。まあ、やりがいはあったな！　ハハハハハハ！



──2週間の合宿期間を経て、ステージに立ったときのご感想は？

佐助：人がすげーいっぱい見てて、闘技場にいたときみたいで懐かしかったな～。ノーミスでできたし、やっぱオレって天才かも！

忠勝：あのスポットライトは一種の快感でもあったな！　2週間の練習の成果が発揮できた、良いライブだったと思う！

清正：一瞬のステージのために何時間も練習するとか、オレは命令でなきゃもうゴメンだぜ。ま、悪い気分じゃなかったけどな。

──政宗様は、もともとライブというもの自体をご存知なかったようですが、ライブをする前とした後で「音楽」というものに対する認識や印象に変化はありましたか？

政宗：ライブをする前はただ、決められた歌詞を決められたメロディで歌えばいいと思っていた。だが、ライブには俺の歌を聞く客がいて、その人たちに気持ちを届ける必要があると気付いたんだ。特に俺たちがやったのは魂響ライブだったからな。それに、魂響の可能性についても考えるようになった。


──実りの多いステージになりましたね。この記事が公開される頃には、全国ツアー＜マガツノート全国巡業二〇二三「荒魂決起會」＞がスタートしています。7月6日には福岡DRUM Be-1で「極楽ノ夜」が開催されます。今回のツアーには秀吉様と政宗様が参加されることになっていますが、最後に意気込みをいただければと思います。

秀吉：他のバンドなんざ、オレの敵じゃねぇ！　この秀吉様が歌で蹴散らしてやる！　暴れる準備しておけよ！

政宗：意気込み？　……＜荒魂大祭＞のリベンジをするという利休の考えはよくわからんが、前回は上手くいった。俺はもう一度同じことをやるだけだ。

取材◎山口哲生