Nu:tekt、「NTS-2 オシロスコープ・キット」を発売

キット専門ブランドNu:tektから、「NTS-2 オシロスコープ・キット」が発売された。

「NTS-2 オシロスコープ・キット」は、4チャンネル・オシロスコープをベースにしたCV（コントロール・ボルテージ）信号とオーディオ信号を同時にモニタリングできるミュージシャン向けのDIY多機能ツール。オシロスコープ機能に加えて、フレキシブルなウェーブフォーム・ジェネレーター、スペクトラム・アナライザー、チューナー機能を自作デバイスに組み込んでいる。

当初、NTS-2は書籍「PATCH & TWEAK with KORG」とのバンドルとしてリリースされ、人気を獲得していたが、今回スタンドアロンのキットとして入手可能になった。

NTS-2は、あらゆるバックグラウンドや経験レベルをもつミュージシャンやクリエイターたちの音楽をナビゲートするのに適したツールであり、技術を磨くための確かなリファレンスを提供する。


NTS-2オシロスコープ・キットは、コンパクトで組み立ても簡単。オシロスコープ、チューナー、FFT、スペクトル・アナライザーであり、正確かつ直感的な操作性で実に便利なツール。デュアル・ステレオTHRU/OUT 端子と2 つの出力端子を使用すれば、シンセサイザーにすぐ接続でき、デュアルウェーブ・ジェネレーターによりオシレーターやLFOのペアを追加することができる。ビギナーからプロまで、あらゆるシンセサイザー愛好家のためのツールになっている。

シンセサイザーは目を使って耳を補うことができれば、より簡単に、より直感的にシンセサイザーについて学ぶことが可能。音の状態をただ聴くだけでなく、波形がどのように変化して相互に作用するかを視覚的にわかることができれば、波形や周波数、時間の関係、オーディオシグナル、CVが明確になり、即座に理解できるようになる。パッチングや調整をする際、実際にシグナルを目にすることで、学習の工程は大いに加速する。信号と電圧を可視化するツールであるオシロスコープは、科学的な機器として登場してから長い年月が経っている。一方で、ミュージシャンが使いこなすには難解と思われている。しかし、NTS-2のインターフェースはシンプルかつ明白で使い方も簡単。難しいパラメータを理解しようとしなくても、シグナルを見て即時にわかるようになっている。

デュアル・ステレオ入力により最大4つのシグナルを同時に確認でき、それぞれの比較やオーバーラップ表示も簡単。カラーでシグナルを確認できる各種表示モードは、SF映画に登場するクラシカルなオシロスコープよりもずっと進化している。専用メニューボタンとクリック式エンコーダーノブ、そして視覚性の良い240×320 画素2.8インチ・カラー液晶ディスプレイを採用したことで、わかりやすく応答性の良いユーザーインターフェースを実現した。広く利用可能なオシロスコープ・アートを視覚化できる強力なリサージュ・モードもある。


あらゆるシグナルを分析するために、NTS-2には専用のFFT（高速フーリエ変換）モードによるリアルタイム・スペクトル・アナライザーを搭載。このようなツールは、高価なハードウェアやコンピューターがなければ使用できず、これまではミュージシャンにとって手の届かないものだったが、これからはポケットに入れて携帯できるようになる。

NTS-2は、ウェーブ・ジェネレーター・モードには専用出力を持つ2つのオシレーターがあるため、シンセツールのテストや、クリエイションに活用できる。それぞれのオシレーターはサイン波、矩形波、三角波、鋸歯状波、パルス波、あるいはノイズを発生させることができ、その形状と位相は用途に合わせて調整できる。

これらはオーディオとしても、CV ソースとして使用することも可能。また、連続的に周期設定をしたり、ワンショットのインパルスのように再生したりすることもできる。つまり、LFOやエンベロープ、トリガー、CVジェネレーター、そして音源として使うことができる。NTS-2をパッチ可能なシンセサイザーに繋ぐと瞬く間に機能を拡張することができる、アナログシンセ・プレイヤーの夢のツールとなる。

NTS-2には、多機能ユーティリティ・キットにも正確かつ簡単操作のチューナーが複数の表示モードとともに搭載。最大4つの入力シグナルを同時に受信し解析できるNTS-2は、多くのアナログシンセを有するプレイヤーにもおすすめのツールだ。