ヒドゥル・グドナドッティル、音楽を担当した『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
本年度、アカデミー賞(R)作品賞・脚色賞の2部門にノミネートを果たし、これまで世界の賞で45賞を受賞、150賞にノミネートされている話題作、『ウーマン・トーキング私たちの選択』。この度、本作の脚本の魅力を主演のクレア・フォイが明かした。合わせてサラ・ポーリー監督とクレア・フォイの姿をとらえたスチール2枚を解禁。
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原作は2018年に出版され、NEW YORK TIMESブックレビュー誌の年間最優秀書籍に選ばれたミリアム・トウズによる同名ベストセラー小説『WOMEN TALKING』。2005年から2009年にボリビアで起きた実際の事件を元に描かれている。
監督は『死ぬまでにしたい10のこと』(03)などで女優として活躍しながら、2006年『アウェイ・フロム・ハー君を想う』で監督/脚本家としてデビューし数々の賞を受賞したサラ・ポーリー。すでにオスカー前哨戦では脚色賞を数多く受賞、アカデミー賞(R)にもノミネートされた。
また、アイスランドの女性チェリスト/作曲家であり、エレクトロニカ系の音楽グループ“ムーム”のメンバーとしても知られるヒルドゥル・グドナドッティルが音楽を務めた。
主演は2度アカデミー賞(R)にノミネートされたルーニー・マーラ。そのほかNetflixドラマシリーズ「ザ・クラウン」で主演女優賞、最優秀ゲスト女優賞と2度エミー賞を獲得したクレア・フォイ、ジェシー・バックリー、日本でも『007』シリーズ、Q役でおなじみのベン・ウィショーなどが出演。出演とプロデュースを務めたオスカー女優のフランシス・マクドーマンドは本作のオプション権を獲得後、ブラッド・ピットが率いる映画制作会社PLAN Bへ話を持ち込み、映画化が実現したという。ちなみにPLAN Bはその意欲的な映画製作で『ムーンライト』(16)、『ミナリ』(20)など数々のオスカー受賞作を手掛けている。
数々の賞で脚色賞にノミネート・受賞している本作だが今月12日には、ミネソタ映画批評家協会賞で作品賞・監督賞・脚本賞をはじめとする5賞、オンライン映画&テレヴィジョン協会賞で作品賞・脚色賞など4賞にノミネートを果たした。そんな高い評価を得る本作の脚本を担当したのは、監督でもあるサラ・ポーリー。アカデミー賞(R)授賞式を前に、本作にて多数の助演女優賞にノミネートを果たしたクレア・フォイが、サラ・ポーリー脚本の魅力をこう明かす。
「今までに読んだことのないような脚本だと思いました。初めから終わりまで一貫したストーリーとして描かれていたんです。多くの脚本は、シーンごとにト書や演出内容が書き込まれていて、読み手がどう感じ取ったら良いのかを明示的に指し示すのですが、この作品はそうではなく、さまざまな解釈の余白がありました」。
本作は、とあるキリスト教一派のコミュニティで起きた連続レイプ事件をきっかけに、女性たちが未来を懸けて話し合う48時間を描く。男たちを赦すのか、闘うのか、それとも自分たちが去るのか。議論で構成される脚本には、セリフが密に書かれていたという。「サラに“まるで戯曲のようね”と言ったのを覚えています。女性らがそれぞれの哲学や感情や事情を交差させながら議論するわけですが、そこを取っ払って視覚的な表現に委ねようとしても無理があるということをサラはちゃんと分かっていて、とても勇敢な判断をしたと思います」。
女性たちの大きな感情のうねりを言葉のかけ合いで巧みに表現したサラ監督の脚本。クレアも絶賛する戯曲のような脚本に、アカデミー賞(R)脚色賞受賞への期待がかかる。また解禁されたスチールの1枚は、サラ・ポーリー監督の現場でのメイキング写真。脚本の魅力を存分に語ってくれたクレア演じるサロメが、感情を爆発させる重要なシーンを演出する姿がとらえられている。もう1枚はルーニー・マーラ演じるオーナとサロメが納屋で寄り添い合う場面写真。オーナの背中に手を添えるサロメ。激しい議論が交わされるはずの納屋で、カップを手に同じ方向を見据えるふたりの間にはどこか静かな時間も感じられる。様々な感情が交差する話し合いのなか、このシーンでふたりが抱えているものとは。ぜひ劇場で感じ取ってほしい。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
監督・脚本:サラ・ポーリー
キャスト:ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショー、フランシス・マクドーマンドほか
製作:デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、フランシス・マクドーマンド
製作総指揮:ブラッド・ピット、リン・ルチベッロ=ブランカテッラ、エミリー・ジェイド・フォーリー
原作:ミリアム・トウズ(「WOMEN TALKING」)
配給:パルコユニバーサル映画
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◆『ウーマン・トーキング 私たちの選択』 オフィシャルサイト