【対談】うみくん × you&kiyo [Nicori Light Tours]、ボカロ曲と動画配信を語る「Janne Da Arcからの影響は今の音楽制作に全部役立ってます」
■ぜひ曲とか依頼させてください
■5曲ぐらいの要素が入ってる曲を
──ボカロカバーベストアルバムをリリース後の12月17日には、約4年ぶりのワンマンライブ<【うみくん】高音厨で有名なうみくんがボカロ歌いまくるライブ/数曲キー下げるけど許してちょんまげ【生誕祭】#略してうみくんライブ>が控えていますが、意気込みは?
うみくん:間違えないように頑張ります!
you:はははは! 「間違えないように」とは?
うみくん:誤解を恐れずに言うと、ライブは結構苦手なほうなんです。音大受験のときは、入試のために何年も課題曲を歌って練習していたじゃないですか。そういう経験が僕のベースにあるので、“1曲を人前でちゃんと歌うためには1年ぐらい練習が必要だ”みたいな変なマインドになっちゃってるんですよ。
you:それは僕もよくわかる。それくらい時間をかけたいって思うよね。
うみくん:だから自分としては、ライブが3ヵ月後にあるっていうのは、“もう間に合わん! どうしよう!”っていう状態です。もちろんライブがキライとかイヤって気持ちは全然ないし、実際にやったら楽しいんですけど、“ちゃんとやらなきゃ”っていうプレッシャーがすごいんです。
you:今思うと、デビュー当時は僕も“ちゃんとやらないと”っていう気持ちが強かったので、妙に力んでたと思います。自分自身に変なプレッシャーを与えて、ライブ前に熱出したりしてましたもん。
うみくん:僕も緊張するとお腹を壊して保健室へ行くタイプでした…ちょっとシンパシーを感じられて嬉しいです(笑)。
──Nicori Light Toursは11月16日に1stアルバム『II 〜パラレル〜』をリリース、その後11月30日よりワンマンライブツアー<Nicori Light Tours LIVE TOUR 2022“II〜パラレル〜”>も始まりますね。
you:アルバムに入ってる曲のデモは、実は何年も前からあって。kiyoとふたりで、リリースとか何の出口もない状態で、半分遊びながら作ってた時期にできた曲なんです。いつか出したいなと思ってても、なかなかうまくいかなくて。歌ってくれる人を探したり、表現してくれる人を探すのになかなか時間がかかったり。いろいろ右往左往していた時期を経て、ようやくそれがアルバムという形になってみんなに聴いてもらえるのが感慨深いです。
kiyo:今、youが言ったように、僕にとっても7〜8年踏み固めていた曲をヴォーカルのふたりが歌ってくれて、やっと世に出るという喜びがありますね。嬉しい反面、今までのものを全部出しちゃうから、ここからがまた大変だなと震えてます(笑)。
うみくん:僕を含め、ファンの人からしたら待っていたわけで。その空白を一気にアルバムで埋められると思うと、それもエモいです。
you:そういう声はもちろん聴いていたし、ひしひし感じてた。
kiyo:うん。自覚してたので、楽しみにしてもらえたらと思います。
──せっかくなので、うみくんからおふたりに訊きたいことはありますか?
うみくん:いっぱいあります……超個人的な興味なんですけど、普段はどんな音楽を聴かれてるんですか?
you:うーん。洋楽邦楽問わず、最近は歌モノというか、ギターレスの音楽が多いですね。サブスクでそういうプレイリストをかけっぱなしにして聴いたり。最初は、“何か新しく取り入れられるものないかな?”っていうリサーチ目線で聴き始めたんですけど、今は普通に聴くようになったんです。
kiyo:俺も、キーボードが入ってない音楽を聴きがちなんですよ(笑)。KORNとか、ヘヴィなものが好きで。
うみくん:ええ!? そうなんですか、意外です。
kiyo:“この曲にキーボード入れるとしたら、どういうフレーズやサウンドかな”とか考えたりして。重くて暗い系を。その反面、TM NETWORKとかも好きなので、そのどっちかって感じですね。
──では最後に、今回の対談の感想をいただけますか?
うみくん:憧れの方と音楽に関するお話ができて、めちゃくちゃ幸せな時間でした。お願いなんですけど、しっかりとした案件があった時には、ぜひ曲とか依頼させてください。
you:ぜひぜひ。オリジナル曲でコラボしたいですよね。
うみくん:はい。でも、気軽にお願いするわけにはいかないっていうか、そんなことはできないので。おふたりに還元できるような形にするために、頑張って自身の活動をビルドアップしていきたいと思います。で、その時は、「5曲ぐらいの要素が入ってる曲」でお願いします(笑)。
you:はははは! こうやって話したり、うみくんの歌を聴いて僕も刺激を受けましたし、うみくんの活動自体、参考になることもあるので。接点を持ててほんとに良かったです。
kiyo:当時の熱い想いをたくさん伺って、僕ら自身、忘れかけてたものを思い出させてもらいました。それを今後に活かしていきたいと思います。
うみくん:ありがとうございました!
取材・文◎後藤寛子
撮影◎野村雄治
◆ ◆ ◆
■【レビュー】ボカロカバーベストアルバム『【ボカロ曲を原キーで】高音厨で有名な総再生数1億超えのうみくんがベストアルバムを出した件について【歌ってみた】』
自ら“高音厨”と称し、5オクターブの声域を活かした歌唱力であらゆるジャンルの歌を歌ってきたうみくん。J-POPからアニソン、男性ボーカルも女性ボーカルも、あらゆるジャンルを歌いこなす彼のスキルがいちばん堪能できるのがボカロ曲だ。
YouTubeでの活動を開始した初期から「歌ってみた」動画が投稿され、原曲キーにこだわって脅威的な歌声を披露してきた。424万回再生の「シャルル」や375万回再生の「命の嫌われている。」を筆頭に、その多くが100万回再生以上を記録してきたカバー楽曲たち。それらが結実したのが、初のボカロカバーアルバム『【ボカロ曲を原キーで】高音厨で有名な総再生数1億超えのうみくんがベストアルバムを出した件について【歌ってみた】』となる。
原曲キーにこだわると言っても、もちろんただハイトーンのピッチが合っているというだけではない。少年のような透明感がある「シャルル」、シャウトを含めてさまざまな声色を使い分けて表情豊かに歌う「ロキ」、疾走感溢れるロックに乗せた「ヒバナ」では低いキーのパートを効果的に使い、バラード「病名は愛だった」ではエモーショナルに歌いあげるなど、血の通った歌で表現する機微にこそ真髄がある。
一方で、圧倒的な言葉数を畳みかける「脳漿炸裂ガール」や、オートチューンで加工した声の「太陽系デスコ」などでは、まさに人間とボカロの中間と言うべきテクニカルな歌唱が圧巻。そして、アルバムのラストを飾る「命に嫌われている。」では、あえて低いキーから始まり、サビのハイライトで一気にハイトーンに振り切るアレンジに惹き込まれる。いずれも、2022年のうみくんならではのアプローチで個性的な楽曲たちの世界に寄り添う、その“解釈”が聴きどころ。
ボカロ曲は、時代を越えてさまざまな解釈でカバーされることで広まってきたとも言える。全15曲の大ボリュームで、うみくんというボーカリストの個性をたっぷり味わうとともに、ボカロ史に残る名曲たちの魅力をあらためて感じられる1枚の完成だ。
文◎後藤寛子
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■初のボカロカバーベストアルバム『【ボカロ曲を原キーで】高音厨で有名な総再生数1億超えのうみくんがベストアルバムを出した件について【歌ってみた】』
https://umikun.lnk.to/umikun_best
【完全生産限定プレミアム盤(う民舗ver.)】¥23,100(税込)
【完全生産限定プレミアム盤(ワーナーミュージックストアver.)】¥23,100(税込)
・スペシャルBOX仕様
・オリジナルパーカー
・オリジナルマスクケース
・A5ポストカード
・うみくん限定ボイス付きトランプ(♡1)
・初回生産限定盤(CD+DVD+フォトブックレット) ※市販商品と同一内容
・イベント参加券 ※“う民舗ver.”と“ワーナーミュージックストアver.”でイベント内容が異なります
▲プレミアム盤ジャケット
▲プレミアム盤特典一覧
▲初回生産限定盤ジャケット
【初回生産限定盤(CD+DVD+フォトブックレット)】¥4,950(税込)
・「シャルル」MV、メイキング映像収録のDVD付き
・封入特典「うみくん限定ボイス付きトランプ♤4」
【通常盤(CD+フォトブックレット)】¥3,300(税込)
・封入特典「うみくん限定ボイス付きトランプ♧2 」 ※初回プレス分のみ
▲通常盤ジャケット表面
▲通常盤ジャケット裏面
▼CD収録曲
01. シャルル
02. ロキ
03. ブリキノダンス
04. ロストワンの号哭
05. ヴァンパイア
06. エンヴィーベイビー
07. ヒバナ
08. 病名は愛だった
09. DAYBREAK FRONTLINE
10. 天ノ弱
11. 脳漿炸裂ガール
12. 乙女解剖
13. 太陽系デスコ
14. 九龍レトロ
15. 命に嫌われている。
「シャルル」配信 https://umikun.lnk.to/CHARLES
「命に嫌われている。」配信 https://umikun.lnk.to/INOCHINIKIRAWARETEIRU
「ヴァンパイア」配信 https://umikun.lnk.to/VAMPIRE
■<【うみくん】インストアイベント>
2022年10月22日(土) アニメイト名古屋 ※第3太閤ビル(アニメイト名古屋とは異なるビル)
・1部 13:00 (集合時間12:30)
・2部 15:00 (集合時間14:30)
・3部 17:00 (集合時間16:30)
【大阪】
2022年10月23日(日) ヨドバシカメラ マルチメディア梅田 B2F ヨドバシホール
・1部 11:30 (集合時間11:00)
・2部 13:30 (集合時間13:00)
【東京】
2022年11月3日(木・祝) アニメイト秋葉原本館
・1部 13:00 (集合時間12:30)
・2部 15:00 (集合時間14:30)
・3部 17:00 (集合時間16:30)
▼内容(各会場共通)
ミニライブ&トーク
特典会:うみくん名刺(気まぐれ直筆メッセージ入り)お渡し会
詳細:https://wmg.jp/umikun/news/88148/
■<【うみくん】高音厨で有名なうみくんがボカロ歌いまくるライブ/数曲キー下げるけど許してちょんまげ【生誕祭】#略してうみくんライブ>
open17:30 / start18:00
■Nicori Light Tours 1stフルアルバム『Trigger II ~パラレル~』
【初回限定盤(CD+DVD)】¥5,500(税込)
▼DVD
1. <Nicori Light Tours LIVE TOUR 2021 Trigger>ファイナル公演・東京WWW X1公演目
2. レコーディングメイキングムービー
【通常盤(CD のみ)】¥3,500(税込)
▲初回生産限定盤
▲通常盤
▼CD収録曲 ※初回限定盤/通常盤 共通
01. Parallel
02. DATSU!!!
03. パラサイター
04. ダウナー
05. Re Do
06. 罪恋~キミといた夏~
07. 薄明
08. またね
09. 東京
10. 君を好きということ
11. ごじゅうおんの終着。
12. カリスマメイカー
13. The Brand New World Destiny
14. Welcome to the Destiny
■<Nicori Light Tours LIVE TOUR 2022 “Ⅱ〜パラレル〜”>
open16:30 / start17:00 ※ライブ
open19:30 / start20:00 ※トークライブ&撮影会
12月01日(木) 愛知・ell.FITSALL
open16:30 / start17:00 ※ライブ
open19:30 / start20:00 ※トークライブ&撮影会
12月03日(土) 大阪・OSAKA MUSE
open16:30 / start17:00 ※ライブ
open19:30 / start20:00 ※トークライブ&撮影会
12月04日(日) 大阪・OSAKA MUSE
open16:30 / start17:00 ※ライブ
open19:30 / start20:00 ※トークライブ&撮影会
12月13日(火) 東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO
open16:30 / start17:00 ※ライブ
open19:30 / start20:00 ※トークライブ&撮影会
▼チケット
ライブ:全自由 ¥7,000(税込)
トークライブ&撮影会:全自由 ¥3,500(税込)
https://nicorilighttours.com/news/10876
関連リンク
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