【インタビュー】FAKY、1stアルバム『F』発売「関わってくれる人全員でFAKYを作りたい」

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ステージを観ただけで、標準装備しているなにもかもがグローバル・スタンダードであることは一目瞭然。現在活動している会場はライヴハウス。なのに、この子たちなら東京ドームや海外のスタジアムに立っててもおかしくないと思うほどのパフォーマンスを繰り広げてみせる。世界を駆け巡る姿を容易に想像できて、その夢を実現してくれそうなアーティストに出会ってしまった。

◆撮り下ろし画像

その名はFAKY。“フェイクなふりしてとことんリアルに”という意味を込めた名前で、世界と張り合って歌って踊れるガールズ・ユニオンとしていまから9年前に誕生。そこからメンバーチェンジを経て、Lil’ Fang、Mikako、Akina、Hina、Takiの5人が集合し、3rdシーズンを迎えたいま、最強のFAKYとなった彼女たちが10月19日、1stフルアルバム『F』をリリースする。グローバルでありながら、Made in Japnaの“J-Culture”をバランスよく組み込んだ今作。インタビューではその変遷を紐解いていく。

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■みんなが“FAKY”というものに対しての愛をものすごく伝えてくれる

──今回初登場なので、まず自己紹介からお願いします。

Hina:Hinaです。京都府出身で、前髪ぱっつんがトレードマークです。ピアノをずっと習っていたので最近ではライヴでもピアノを弾かせてもらってます。あとはモデルや演技なども幅広くやらせていただいてまして。最近はFAKYのグッズのプロデュースも担当しています。

Akina:Akinaです。いつも楽しくニコニコでいます。歌とダンスを小さい頃からずっとやっていたので本当に大好きです。アメリカと日本のハーフで、FAKYをやるために15歳のときに日本語も日本のカルチャーもなにも分からない中、来日しました。いまではソロ活動もしていまして、自分で曲を作ったりもしています。

Lil’ Fang:Lil’ Fangです。東京出身で、リーダーを務めています。FAKYでは作詞、作曲のクリエイティヴ、ライヴはセトリを決めたりもしています。レコーディングではヴォーカルのディレクション、ライヴ音源の編集もしています。そして何より歌うのが大好きで、FAKYになる前からソロで活動もしてきました。その当時からの先輩であるDa-iCEの花村想太さんと今年「Break it down」という作品で共演もさせていただきました。

Taki:Takiです。1歳までは静岡、次に5歳までフィリピン、その次は13歳までパリ、そうして18歳まではまたフィリピンに戻って、18歳から日本にいます。フランス語、英語、タガログ語、日本語、4カ国語が話せますが、一番得意なのはフランス語です。ダンスは15歳から始めました。元々はフィリピンで女優とテレビで芸能活動をしてたんですが、それを辞め、FAKYのために日本に来ました。

Mikako:Mikakoです。福岡県出身です。ファッションが好きなので、ほぼ毎日私服のコーデをインスタにあげてます。FAKYでは衣装に関すること全般を担当していて、個人ではブランド「Pocher」のスタイリングや自分がディレクターを務めるセレクトショップ「SELECT」もやっています。ファッションと同じぐらいスキンケアもこだわっているので、肌には自信があります。そして、何があっても気持ちはブレません。

4人:おぉー!

Lil’ Fang:FAKYの精神的支柱ということです。

▲Akina

──全員が歌って踊るFAKYは一人ひとりが主人公、ソロでいける5人の集合体という意味で、自分たちのことをガーグルグループではなく“ガールズ・ユニオン”といっている。

Lil’ Fang:1つの目標をみんなが同じ気持ちで目指していくというのはグループのいいところだと思うのですが、私たちは1つのものに関して色々なアプローチ、色々な表現でやっていけるのが強みだと思っています。一人一人、ソロでもいけるメンバーがあえて一緒にやることで、そこで起こる化学反応を楽しむ。そういう意味で、ユニオンという言葉を使わせていただいてます。

──2013年結成以降、メンバーチェンジを経て、現在のFAKYは3rdシーズン。そもそもここまで存続できてること自体、稀有な存在だと思うんですが。その理由はなんだと思いますか?

Lil’ Fang:精神的支柱が!

──ああー、Mikakoさんの存在。

Mikako:いやいや。もう少しで約10年、もうダメじゃないかというときも正直ありました。でも、気持ちがあればできるんですよ。1つのものを続けることってそう簡単ではないと私は思ってますけど、Lil’もいってましたが、あえてこの形で5人が集まってる。FAKYは“音楽”でこの5人が繋がれていると私は思っていて。私も「なんでこんなにFAKYで頑張れるんだろう」って考えたりしたこともあるんですけど。結局、最終的には“気持ち”、それしかなくて。それぞれがFAKYとして表現したいこと、そういう気持ちを個々に持ってるから「まだやれる、まだやれる」ってここまでやり続けてこれたのかなと思います。

▲Mikako

──やりたいことがあるから、FAKYを途中で投げ出すことはできなかったと。

Lil’ Fang:それもありますし、結成当初から応援してくださってる方もいらっしゃって。みんなが“FAKY”というものに対しての愛をものすごく伝えてくれるんです。個々に対して以上に。それがあったから、私たちも気持ちを持続できたんだと思います。

──ああー、それすごく分かります。愛というか、世界という大きな夢に手が届くんじゃないかと思わせてくれる存在なんですよね。FAKYは。FAKYチームもきっとそうだと思うんです。FAKYは立ち上げ当初からグローバル展開を視野に入れてのスタートだった訳ですけど、その夢の実現を10年経ったいまもまったく諦めてない。そのスタッフサイドの情熱もFAKY存続の後押しになったんじゃないでしょうか。

Lil’ Fang:おっしゃっていただいた通りです。私たちの“才能”を信じてくれている方々。そういうスタッフさんたちに本当に恵まれているからこそ、形が変わってもこんな大きな会社(avex)に所属し続けられてるんだとすごく思いますし。だから、いい意味でのプレッシャーはずっと感じ続けてますね。

▲Lil’ Fang

──信じてもらっているからこそ、その期待に応えなきゃと。

Lil’ Fang:ええ。途中参加のメンバーは一番最初からいる私たちよりも、もっと違う種類のプレシャーもあると思うんだけど。どう?

Akina:私はシーズン2に入ったんですけど。15歳で加入したとき、アメリカから来たので、そこで自分の住む世界が一気に変わって。文化の違いを受け入れるのはものすごく大変でした。その中で、当時1番年上のメンバーとは7歳も離れていて。それも飛び越えて、自分はこのメンバーと一緒に頑張らなきゃいけないんだというプレッシャーはすごくありました。でも、その時に初期からいるLil’とMinakoが、私の状況を全部知った上で本当に優しくサポートしてくれて。まだ15歳だった自分が人間としても、アーティストとしても成長するところを支えてもらいました。

Hina:私はavexで別のグループにいたので、FAKYがカッコいい音楽をずっとやっていたこと、カッコいいライヴ、カッコいい作品を創っていることを知っていました。だからこそ、これで自分が加入して結果が出なかったら、それは自分の力不足。自分のせいだと思おうって決めて入ったから、プレッシャーは相当ありました。

▲Hina

──FAKYのメンバーって、なぜかマインドが男前な人ばかりなんですけど。

Lil’ Fang:そうなんですよ!

Mikako:“気合い”しかないんで!

──Hinaさんはそこまで気合を入れ、腹をくくっての加入だったんですね。

Hina:はい。前にいたグループがデビューして1年も経たないうちに解散したこともあって、FAKYがなかったら、自分は音楽を続けられていなかったと思います。だから、自分がやりたかったことを叶えるチャンスをもらった分、自分は周りの人たちの期待を絶対に超えなきゃいけない。そういう覚悟で入りました。

Taki:私は日本語も話せなかったし、それまでステージで歌った経験もなくFAKYに入りました。ほんっとうに知らない世界だったから、全てが新鮮でした。そして、だからこそプレッシャーはすごかったです。新加入の私がFAKYの足を引っ張ったら嫌だなと思ってたので、歌も日本語も「レッスンを出来るだけたくさん入れてください」とスタッフさんにお願いをして。外国から日本にわざわざ来たんだから、自分がFAKYに入った意味、それをちゃんと返さなきゃというプレッシャーは、今も感じてます。

▲Taki

──いやぁ、凄いですね。もう本当に、気合いしか感じないんですけど、みなさんには。

Mikako:集まっちゃいましたね。そういうメンバーが(笑)。

Lil’ Fang:心のイケメンが5人集まっちゃった。

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