【インタビュー】THE BEAT GARDEN、『六本木クラス』挿入歌にメンバーの絆「10年一緒に歩んできた僕らの歌でもある」
■お前の夢はなんだ?ということを
■改めて考えさせられた
──全員が2年でブレイクできると過信しきっていたら、その夢を果たせなかった2年後にこのユニットは終わってしまったかもしれませんね。それぞれのバイオリズムが良い具合に働いたというか。では、ここまでの活動の中でターニングポイントになったと思う出来事や作品などをあげるとしたら?
U:僕は2020年12月に配信リリースした「マリッジソング」です。2020年にコロナウィルスの感染拡大が起こって、春から緊急事態宣言による自粛生活へ突入して、家でしか歌えない状況になったんです。後々知るんですけど、僕は身体の筋肉全体を使って、動きながら歌うタイプだったみたいなんですよ。そのことに気づかずに緊急事態宣言下ではライブもできなくなって、あまり笑わなくなる日々が続いて。コロナが落ち着いてきた頃に「マリッジソング」の配信リリースが決定したので、デモを録ろうとしたんですけど、いざ歌おうと思ってもAメロからの歌い出しから声が裏返るような状態になってしまっていたんです。それがずっと続いて……。もう自分は歌えないかもしれないと思って、DJを練習するための動画を見始めるくらいのところまでいったんです。
──それは深刻ですね。
U:はい。それでもシンガーを続けたいという気持ちがあったし、そのためには歌い方を変えないといけないと思ったので、それまでとは違うボイストレーニングに通い始めました。今はほぼ完治しましています。という意味で、自分の声帯に寄り添って、新しい歌い方を見つけられたのが「マリッジソング」だった。僕の中では大きな1曲です。歌い方を変えたことにファンの方々も気づいてくれて、「今の歌も好き」と言ってくれる。昔の歌い方に固執せずに新しいところにいくことができた歌ですね。
▲MASATO
REI:僕は5枚目のシングルの「僕がいる未来」(2018年3月)ですね。先ほどUさんが話したように、THE BEAT GARDENはエレクトリックダンスロックから始まったんです。今よりもっと縦ノリでエレクトロなサウンドだった。そういう音楽性でライブも始めて、応援してくれる人が徐々に広がっていく中、“もう少し言葉を届けたい”という気持ちが自分達の中に出てきたんです。それを作品に落とし込むべく、より明確な形でメロディーや言葉を打ち出したのが「僕がいる未来」だった。
──スタイルをさらに広げた作品ですね。
REI:ただ、そのときの僕はUさんとMASATOさんほど早く考えを転換できなくて。伝えたいという気持ちもわかるけど、自分達が作り上げてきたスタイルを変えたくないという思いも強かったんです。その一方で、変えないといけないということがわかっている自分もいて、すごくジレンマがあった。そういう中で、「僕がいる未来」をリリースしたんですけど、当時は“変わる”と思い込んでいた。だけど今は、変わったんじゃなくて、おっしゃっていただいたように広がったという感覚なんですよね。だから、どの作品もTHE BEAT GARDENだと思えるし、噓なく愛せている。それは「僕がいる未来」が導いてくれたと思っています。
MASATO:僕は「Promise you」(2016年11月)を作った頃ですね。上京当時は、この2人と音楽をやりたいし、この2人がやめるというなら僕も音楽をやめてもいいと思っていたんです。四六時中バイトして夜はずっと音楽して、という毎日を繰り返しながら、イドエンターテインメントへの所属が決定して、メジャーデビューが決まった。3人で成し遂げたものもたくさんあるし、すごく嬉しかったし、すごく楽しかったけど、その頃、初めて音楽を仕事と感じたんです。
──それは意識の大きな変化ですね。
MASATO:本当に3人とも仲が良くて、僕は2人が作る音楽を歌うのが大好きで、一緒に音楽をするのがとにかく楽しかったからこそ、音楽で飯を食っていくという考え方へ、簡単には転換することができなかったんですね。結果、仕事に感じてしまうこともどんどん多くなっていって、音楽をやっていても楽しくなくなってしまったり、音楽を聴くことすらしんどくなってしまった時期があったんです。でも、家族や信頼できる人だったりに自分の状況を話していく中で、“お前の夢はなんだ?”ということを改めて考えさせられて。自分は夢を叶えるために、音楽で食っていくということと向き合わなければいけないんだって気付いて、そういう思考になれた。自分の中では大きな転機だったし、しっかりと理解できたことで2人とさらに仲良くなれたんです。それが「Promise you」の頃でした。
▲U
──それぞれがいろいろな壁を乗り越えることでTHE BEAT GARDENがより強靭になり、魅力を増してきたことを感じます。そして、現在の皆さんは「Start Over」のヒットに加え、9月23日に『ミュージックステーション』へ初出演、<テレビ朝日ドリームフェスティバル>への参加も決定しています。
U:音楽を通して“はじめまして”という挨拶をさせていただける機会がたくさんいただけて、本当に嬉しく思っています。今日のインタビューでもお話させていただいたように、もともと僕らは友達3人で、曲も作れない、楽器も弾けない、ダンスも踊れないところからスタートしているんです。そんな3人がいろいろなことを経験して、大きなタイアップでいただいて歌わせていただいたり、『ミュージックステーション』への出演も決定した。それがTHE BEAT GARDENなんです。これからの僕らは、いろいろな人たちになにかを与えられると思うんです。“与える”って、今までは好きな言葉じゃなかったんですよ。それはたぶん、自分たちはなにかを与えることはできないってどこかで思っていた部分があったからで。まだ、できるという確信はないけど、今の自分たちは自分たちにしか歌えない歌を歌える自信がある。「Start Over」はタイアップ曲ですけど、僕らの今までのことを本気で歌った曲だし、僕らはすべての楽曲を自分達で作って歌詞を書いてきたから、そこですべてをさらけ出している。これからもそれは変わることはなくて、だからこそきっと誰かに届くと思っています。THE BEAT GARDENをずっと応援してくださっている方には今まで以上に大きなものを与えられると思うし、これからの新たな出会いもすごく楽しみにしています。
取材・文◎村上孝之
撮影◎緒車寿一
■配信楽曲「Start Over」
https://thebeatgarden.lnk.to/Start_Over
▼テレビ朝日系木曜ドラマ『六本木クラス』
放送時間:テレビ朝日系 毎週木曜 21:00〜放送
番組オフィシャルサイト:https://www.tv-asahi.co.jp/roppongi_class/
番組オフィシャルTwitter:@roppongi_class https://twitter.com/roppongi_class
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TELASA 配信情報:https://navi.telasa.jp/roppongi_class/
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