【ステージ楽器紹介】Petit Brabancon、antz Guitar Sound System「バリトンと7弦による重低音」

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Petit Brabanconが、9月8日(木)の愛知・Zepp Nagoyaを皮切りに、9日(金)大阪・なんばHatch、13日(火)神奈川・KT Zepp Yokohama、16日(金)福岡・Zepp Fukuoka、21日(水)東京・Zepp Hanedaといった計5都市をまわる自身初のライヴツアー<Resonance of the corpse>を開催した。そのステージは先ごろ公開したレポートでお伝えしたとおり。京(DIR EN GREY / Voice)、yukihiro(L’Arc-en-Ciel / Drums)、ミヤ(MUCC / Guitar)、antz (Tokyo Shoegazer / Guitar)、高松浩史(THE NOVEMBERS / Bass)といったモンスターバンドの存在感は凄まじく、想像を遙かに超えた圧倒的な音圧はあまりにも獰猛であまりにも繊細だった。

◆Petit Brabancon antz 画像

楽器にはそのバンドの方向性やプレイヤー自身の個性が表れる。BARKSは初ツアーを控えた9月某日、某スタジオにて、メンバー個々の使用機材を取材。メンバー個々のサウンドシステムにスポットを当ててご紹介したい。その第二回目はギタリストのantz。

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ドロップGチューニングのバリトンギターは武道館イベント<JACK IN THE BOX 2021>以前から、ドロップAチューニングの7弦ギターは<Petit Brabancon 1st Premium Shooting Live 2022「渇き」>でも使用していたもの。今回のツアー<Petit Brabancon Tour 2022「Resonance of the corpse」>では新たにFenderのジャズマスターが加わり、これら3本を楽曲によって使い分けている。

サウンドシステム自体は、現在のシーンの中ではシンプルな部類に入るかもしれないが、自身のフェイバリット機材を吟味して長く使い続けるという意味で、サウンドメイクや楽器自体に強いこだわりを持つギタリストといえるだろう。

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【GUITAR編】


▲Ibanez FRIX7FEAH 7st Iron Label CSF Charcoal Stained Flat 2017

ドロップAチューニング用のギター。antzは当初、「ヘヴィなサウンドを出すために7弦を使うことはイージーな選択」と感じて避けていたが、アルバムレコーディングを進めていく中で必要性を感じて7弦ギターを自身初導入。それまで苦労していたプレイがたやすく行なえることに、目から鱗が落ちたような感覚を味わったという。FRIX7FEAHはヘヴィで煌びやかなトーンを創出すべく、アッシュボディー、メイプル/ブビンガネック、エボニー指板、ハムバッキングのEMG製アクティヴピックアップを2基搭載。優れたプレイアビリティーを備えていることも魅力だ。



▲Fender MEX Blacktop Baritone Telecaster

ドロップGチューニングの楽曲で使用。Petit Brabancon加入以前から所有していたギターだが、ヘヴィなリフにも合うと気づいて、初ステージとなった<JACK IN THE BOX 2021>ではメインに。製品名に“バリトン”という言葉が入っていることからわかるように、27インチスケール(※テレキャスターは通常25.5インチ)仕様が最大の特徴で、一般的な6弦ギターに近い弾き心地ながら、ダウンチューニングによってヘヴィなトーンを生み出すことができる。また、フロントとセンターにシングル、リアにハムバッキングのピックアップ配列は多彩なトーンを作り出すことが可能だ。操作性としてはフィット感を高めるボディー裏のコンタード加工、22フレット仕様など、モダンなスペックが与えられていることも注目に値する。ウッドマテリアルにはアルダーボディー、メイプルネック、ローズウッド指板を採用しているなど、トラディショナルだ。



▲Fender USA American Vintage '62 Jazzmaster

9月からスタートしたツアー<Resonance of the corpse>で初披露となったジャズマスターは、アルバム収録曲「come to a screaming halt」のみで使用されるもの。もともとシューゲイザーサウンドを得意とするantzだけに、10年ほど前、東京酒吐座のために入手。「経年変化によってラッカー塗装に風合いが出てきた」という。ジャズマスターはフェンダーの上位機種にしてジャズ用モデルとして1958年にリリース。antzのギターは’62年製ジャズマスターを忠実に再現したモデルだ。この年代のリイシューには珍しくキャンディアップルレッドのマッチングヘッドにべっ甲柄のピックガードといった仕様もお気に入り。また、ブリッジは弦落ち対策等のためにムスタング用に交換されている。「come to a screaming halt」で使用するピックアップはフロント。「クリーンが太く芯があり、それを歪ませた時の野太く乾いたサウンドが好き」とのことだ。


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