【インタビュー】元ZIGGYの大山×元WILD STYLEの有待によるShammon、本田兄弟を迎えて22年ぶり新作発表「キャリアを全うして死にたい」

ポスト

■'90年代は最強だと思う
■名曲が一番多いことが実証している

──おふたりの人となりをはじめ、いろいろなことが絶妙に重なり合ってShammonならではの魅力が生まれていることがわかります。もうひとつ、大山さんは「ゆりかご」では後ノリのどっしりしたビートを叩かれていますが、「パステルの石畳」はジャストのタイトなリズムを刻まれていますね。

大山:そう。「パステルの石畳」は完璧に裏方に徹しようというか、ビートマシンになろうと思ったんだ。

──楽曲によってタイム感をコントロールできるんですね。

大山:そこはキャリアキャリア(笑)。俺は'60年代に生まれ、'70年代を経て、'80年代の風を受け、'90年代に花開き、その後もいろいろあって…という人生なので(笑)。プロデューサー業もやって、いろいろ得られたものもあるし。そういうところを活かして、いろんな年代の良いとこ取りをしようと思っているんだ、楽曲によって。「パステルの石畳」は2000年代以降のタイトな4つ打ちを意識した。俺はそういうビートも最高だと思っているから。

──さすがです。良い楽曲と卓越した演奏が相まって、「ゆりかご」は注目と言えるシングルに仕上がりましたね。話は少し変わりますが、ここに来て'90年代の音楽が再評価されています。'90sサウンドを作った世代のおふたりは、それにどんなことを感じますか?

大山:'90sの良さはいっぱいあるけど、まずはわかりやすい、そこが魅力だと思う。メロディーがわかりやすいし、特にサビは一回聴いたら覚えてしまって、なおかつずっと頭の中で鳴り続けるような曲が多かったよね。あと、キラキラした部分を強調するのが主流で、あのキラキラ感がすごくいい。

有待:僕は'95年にWILD STYLEでデビューしたから完全に'90s世代で、当時については、いろんな音を詰め込んだ時代という印象がある。音が派手じゃないとダメだというのがあったんですよね。たぶん僕らの世代はその音像に耳が慣れているから、サウンドがシンプル過ぎる曲だと落ち着かないんですよ。'90sはゴージャスで、煌びやかで、でも柔らかみがある。そこがいいなと思いますね。

大山:'90sはオシャレだったよね。歌を主役に据えた音楽というのも良いと思うし。さっきも話したように、俺は'60年代から'70年代の音楽が鳴っている時代に育って、'80年代から今に至るまで音楽に携わってきた。その上で言うけど、'90年代は最強だと思う。それは決して独りよがりな印象ではなくて、邦楽ミュージックシーンの歴史に刻まれている名曲が一番多く生まれたのは'90年代だということが証明しているよね。

──たしかに、'90sは時代を超える魅力を持った楽曲が多いです。ですので、'90sフレイバーが香るShammonが再び精力的に動き始めたことは本当に楽しみです。「ゆりかご」のリリースに加えて、ライブも決まっているんですよね?

有待:8月19日に渋谷clubasiaでレコ発ライブをやります。「ゆりかご」収録曲も加わった最新のShammonを披露するので、ぜひ会場に足を運んでほしいですね。当日は「ゆりかご」の先行発売も予定しています。それに12月4日にも下北沢MOSAiCでライブを行うことが決定しています。

大山:今年はShammon(Z)名義のアコースティックライブも積極的にやろうと思っているし、もうガンガンいくよ。それこそ20代前半の頃は、60歳手前で音楽をやっているなんて、全く考えられなかった。30代後半の頃は“40歳になってしまう”と焦っていたのに、気づけばこの歳でしょう? もうね、怖いものなんかない(笑)。同世代のお客さんも音楽やライブから卒業してしまったりせずに来てくれるし、コロナも落ち着いてきたしね。だから、ここからさらに気合いを入れてやっていこうと思っている。

有待:さっきも話したけど、なんのためにShammonをやるのかというと、自分のキャリアをちゃんと全うして死んでいきたいから。つまり、当たり前のことをやりたかっただけなんですよ。僕は'95年にデビューして、当時は歌を唄って、ライブをして、レコーディングして、取材を受けて…というのが当たり前の仕事だった。その後、いろいろ事情があったり、時代が変わったりして音楽以外の仕事もしないといけなくなったけど、自分の職業は歌手だから、それを最後まで全うしたい。そういう意識でShammonに取り組んでいこうと思っています。

取材・文◎村上孝之

■ニューシングル「ゆりかご」

2022年8月24日(水)リリース
YZPM-15033 ¥1,324(税込)
※8月19日@渋谷clubasiaワンマンライブにて先行販売
※会場特別価格:1300円
▼収録曲
01. ゆりかご
02. パステルの石畳
【各オンラインショップにて予約開始】
▼クラウン徳間ミュージックショップ
https://crowntokuma-shop.com/products/detail/CTM000FQQ
▼TOWER RECORDSオンライン
https://tower.jp/item/5451423/%E3%82%86%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%94
▼HMV&BOOKS online
https://www.hmv.co.jp/artist_Shammon_000000000142707/item_%E3%82%86%E3%82%8A%E3%81%8B%E3%81%94_13013843
▼ディスクユニオン・オンラインショップ
https://diskunion.net/progre/ct/detail/XAT-1245759406
▼ORICON NEWS
https://www.oricon.co.jp/prof/22955/products/1449531/1/
▼楽天ブックス
https://books.rakuten.co.jp/rb/17176340/


■<Shammon レコ発ワンマンショー in clubasia>

2022年8月19日(金) 東京・渋谷clubasia
open18:00 / start19:00
▼support member
G:本田毅
B:本田聡
Key:Tacos Naomi
▼チケット
6,000円(税込)
イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/3619590001-P0030001
(問)clubasia 03-5458-2551



◆インタビュー【2】へ戻る
◆インタビュー【1】へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報