【インタビュー】Petit Brabancon、ミヤが語るアルバム『Fetish』「やっぱりドリームチームだなって感じがある」
■最近のバンドにはない空気感をまとっている
■当時を知らない人には新しく映ると思います
──現段階で、Petit Brabanconはどういうバンドであるとお考えですか?
ミヤ:なんかね、最近のバンドにはない空気感をまとっている。ライヴに来てもらえたら、それは感じられると思う。それぞれのメンバーがバンドに寄せようとしていないんじゃないですかね? それぞれの場所で自分というものを表現していれば、そのバンドになるっていうことですね。
──それでバラバラにならないでまとまるなら理想的ですよね。
ミヤ:それはもちろん、京さんという強力な個性を持ったヴォーカリストがいるからっていうのがあるんですけど。それぞれの個性がそこで揃えば、Petit Brabanconというバンドになる。今、そういう空気感を感じられるバンドって少ないと思うんですよ。自分が'90年代にライヴを観に行ってたバンドから感じてた“なんかいいよね、なんて言ったらいいかはわからないけど”っていうのが感じられたらいいなぁって思っています。それってメンバー間の呼吸だったり空気感だったり、“間”だったり。万人にわかりやすい空気かどうかはわからないんですけど、わかる人はわかると思うし、当時を知らない人には逆に新しく映ると思いますよ。こういうバンドもいるんだ、こういう空気感もありなんだっていう。変に整理されすぎていないドタバタな感じを楽しんでいたじゃないですか、'80年代から'90年代くらいまでって。それはなんで楽しめたかっていうと、新しいものだったから。その感じってすごく楽しかったしワクワクしたし、突っ込みどころがあったし、余白もあって。そういう余白がこのバンドには感じられると思う。
──9月からはいよいよツアー<Petit Brabancon Tour 2022「Resonance of the corpse」>も始まります。
ミヤ:フルサイズのライヴでツアーを廻るのが初めてなので、なんとも言えないなっていうところもありますけど、でもその“空気感”は、出ちゃうと思う。それを楽しんでほしいなって。すごく丁寧なものではないし、わかりやすくもないけど、何かを感じたいなと思うなら来てほしいし、そういうものを楽しんでほしいですね。それぞれの解釈をより広げられるバンドかなと。例えばこのアルバムジャケットの絵も、真面目すぎない感じがすごくいいバランスというか。
──京さんの書く歌詞にしても、DIR EN GREYと比べると明らかに荒っぽいというか、感情をむき出しにした感じが面白くて。この荒っぽさ、整理されていない衝動が押し寄せてくるみたいな、そういう手応えがありましたね。
ミヤ:そうですね。意外と俺は今回のアルバムの歌詞は結構幅が広いなって思うんです。アプローチが荒々しくて、というのはもちろんあるんですけど、言葉の使い方とか面白いなって思います。日本語だけど日本語に聴かせない、日本語に聴かせたいところはちゃんと聴こえるように歌っているし。
──確かに。歌詞カードがないとちょっとわかりづらいかもしれないけど。
ミヤ:そうですね。でもなんて歌ってるか逐一わかることが正義じゃないと思うんですよ。
──昔、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーが先輩の歌手から「歌詞なんて聴こえなくていいんだ、むしろ聴こえないほうがいいんだ」って教えを受けたらしいですよ。
ミヤ:へぇー。そうなんですね。でもそれは一理ありますよね。
──それがかえって想像力を刺激する。
ミヤ:そうそう。ファン心理としては何を歌っているのかを知りたいっていう気持ちはわかりますけど。ただ、それがわからないバンドもうちらは勝手に耳コピしていたし。英語の歌詞を歌ってそれが正しい発音かどうかもわからないまま、耳で覚えて歌ってたじゃないですか。それでいいんですよ。
──おっしゃる通りです。
ミヤ:ある意味、例えば「Don’t forget」のサビだって、なんて言っているかわからないじゃないですか(笑)。だからどういう風にも捉えられる。そういう楽しみ方って意外と今の人はしていないんじゃないかな、情報が多すぎて。人間って解明できないものがあると解明しようとするんで。その時点で脳の違う部分を使い始めるんですよ。全てが与えられた状態でいるのと、欠落した状態でいるのと、人間変わってくるので。それがすごく面白いと思います。
──良いお話です。このバンドは当然、来年以降も続いていくと思うんですけど、今後このバンドをどういうバンドにしたいとか、そういう希望はありますか?
ミヤ:とりあえずバンドでツアーを廻ってからですね。やってみないとわからないことが多すぎるというか。ただ、制作に関しては、コロナだったからそれぞれリモートで録音してっていうやり方をしましたけど、最初はそれが一番合っていたんだなっていう感じがしていますね、今。
──でもミヤさんは“せーの”でやりたかったんですよね?
ミヤ:ちゃんとスタジオで録りたいっていうのはあります。ただ、このバンドは“せーの”が合うかどうかわからないです、ツアーを廻ってみないと。まぁ、バラバラで録っても完全に問題なくできちゃうメンバーなので不安はないんですけど。ただ細かいことをもっと突き詰めていきたいなぁっていう部分はあったりもしますね。あとは、そうですね、ドラムの本チャンを録ってから歌を録りたいなっていうのはありますね。
──ああ。京さんの作業が早すぎて、他のパートよりも先に歌があるっていう状態だったみたいですね(笑)。
ミヤ:そうですそうです。それでも成立しちゃうんですけどね。
──ヴォーカルがリズムセクションよりも先にあるって、珍しいっていうか、聞いたことがないです。
ミヤ:だって、そうなっちゃっているんです(笑)。そうしたいわけじゃないけど。でもそこがすごく面白い。楽しみながらやってます。ツアーも楽しみです。どんな感じになるのか。
取材・文◎⼩野島⼤
撮影◎河本悠貴(MV撮影時)
■5日間連続 期間限定インタビュー動画『Petit Brabancon 京 × yukihiro』
※8月1日(月) 18:00プレミア公開
▼2/5:『バンド結成について』
※8月2日(火) 18:00プレミア公開
▼3/5:『Petit Brabanconで実現したいこと』
※8月3日(水) 18:00プレミア公開
▼4/5:『Tour 2022「Resonance of the corpse」に向けて』
※8月4日(木) 18:00プレミア公開
▼5/5:『Petit Brabanconの将来像』
※8月5日(金) 18:00プレミア公開
■1stアルバム『Fetish』
※2022年8月10日(水)に発売を予定していた『Fetish』は、アルバムパッケージ製作上の不備により、2022年8月31日(水)に発売延期となりました。
【完全限定盤(CD+Blu-ray+フィギュア)】DCCA-108/109 ¥9,900(税込)
※CD特殊パッケージ仕様
●Blu-ray:2022年1月14日にCLUB CITTA’川崎で行われた<Petit Brabancon The 1st Premium Live「渇き」>を収録
・収録曲:1. 非人間、独白に在らず 2. 刻 3.OBEY 4.A Praying Man 5.疑音 6.渇き
●フィギュア:MAVERICK STORE限定デザイン/ GALAXY BROAD SHOP限定デザインの2種類からいずれか
●スペシャルパッケージ仕様:映画『パペット・マスター』シリーズ、『ZOMBIO/死霊のしたたり』等をリリースしている是空がディレクション、ミヤジリョウヘイ氏がデザインを担当
●ステッカー:1種ランダム封入(全5種)
●完全限定盤 購入者限定オリジナルTシャツ:購入サイトページアクセスコード封入
・Tシャツ販売価格 ¥6,000(税込)
・フリーサイズ(XLサイズ相当):身丈78cm、身幅58cm、肩幅53cm、袖丈24cm
・素材:綿100%
▲MAVERICK STORE限定デザイン
▲GALAXY BROAD SHOP限定デザイン
▲限定オリジナルTシャツ
【通常盤(CD)】DCCA-107 ¥3,300円(税込)
●ステッカー:1種ランダム封入(全5種)
01. Don’t forget
作詩:京/作曲:ミヤ
02. 疑音
作詩:京/作曲:ミヤ
03. OBEY
作詩:京/作曲:ミヤ
04. Ruin of Existence
作詩:京/作曲:antz
05. 主張に手を伸ばす修羅
作詩:京/作曲:antz
06. 刻
作詩:京/作曲:ミヤ
07. come to a screaming halt
作詩:京/作曲:yukihiro
08. I kill myself
作詩:京/作曲:ミヤ
09. Pull the trigger
作詩:京/作曲:ミヤ
10. 非人間、独白に在らず
作詩:京/作曲:antz
11. Isolated spira
作詩:京/作曲:ミヤ
12. 無秩序は無口と謳う
作詩:京/作曲:antz
13. 渇き
作詩:京/作曲:ミヤ
※CD特殊パッケージ仕様。完全限定盤のCDはフィギュアと同梱された特殊仕様となります。
※完全限定盤はMAVERICK STOREもしくはGALAXY BROAD SHOPのみで購入可能商品となります。
※MAVERICK STORE限定デザインフィギュア/ GALAXY BROAD SHOP限定デザインフィギュアは購入ストアごとにデザインが異なります。
※通常盤はAmazon、TOWER RECORDS(店舗/ONLINE)でも購入可能な商品となります。
予約:https://www.petitbrabancon.jp/
■<Petit Brabancon Tour 2022「Resonance of the corpse」>
open18:00 / start19:00
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
9月09日(金) 大阪・なんばHatch
open18:00 / start19:00 ※SOLD OUT
(問)SOUND CREATOR 06-6357-4400
9月13日(火) 神奈川・KT Zepp Yokohama
open18:00 / start19:00
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
9月16日(金) 福岡・Zepp Fukuoka
open18:00 / start19:00
(問)キョードー西日本 0570-09-2424
9月21日(水) 東京・Zepp Haneda
open18:00 / start19:00 ※SOLD OUT
(問)HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999
▼チケット
SS席 グッズ付 ¥25,000(税込・ドリンク代別)
・刺繍ベルト付きショルダーバッグ
・各日会場限定デコレーションワッペン
・各日会場限定ステッカー
※こちらに加え会場での特典サービスを予定しております。詳細は追ってお知らせいたします。
S席 ¥15,000(税込・ドリンク代別)
A席 ¥6,500(税込・ドリンク代別)
2階席 ¥15,000(税込・ドリンク代別)
一般発売中:先着受付
イープラス https://eplus.jp/pb22/
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