【インタビュー】THE BEAT GARDENの“オハコうた”は？

十八番(オハコ)をテーマに、アーティストの素顔と魅力に迫るTOKYO MXの音楽番組『Artist#18File』。5月はTHE BEAT GARDENが登場し、それぞれのキャラクターが光る音楽トークを繰り広げる。力強さと繊細さを併せ持つ3人の歌声にも注目だ。

──まず、今回メンバーを代表して歌唱されるUさんのオハコうた「世界が終わるまでは..」(WANDS)について聞かせてください。

U：この曲は最初、テレビアニメ『スラムダンク』のエンディングテーマとして知りました。当時はまだ変声期を迎える前だったのですが、その後声変わりをして、カラオケのオハコというよりもシンプルに歌の練習としてずっと歌ってきた曲です。この曲のポイントは“鼻腔共鳴”。サビで高音に持っていく時にちょっと鼻にかける歌い方をするんですが、それによってサビの気持ち良さが引き立つんですよね。ラブソングであり青春ソングでもあるという歌詞の作り方も素晴らしいし、甘くなったり辛くなりすぎたりして作るのがすごく難しいロックバラードとしての塩梅も絶妙。今回は原曲が好きな方にも、ただの歌真似ではないところをぜひ感じていただけたらなと思っています。


──ちなみに、REIさんとMASATOさんにとってのオハコうたは？(注：番組での歌唱はありせん)

REI：僕は川崎鷹也さんの「魔法の絨毯」です。このコロナ禍でMASATOさんと一緒にYouTubeでカバーの動画を上げ始めたんですが、それがきっかけでいろいろな曲を歌うことが増えたんですね。中でもこの曲は大好きで、よく歌っています。

MASATO：中島みゆきさんの「糸」です。この曲はいろんな方がカバーされていますが、僕はあえて聴かないようにしているんです。皆さんそれぞれのオリジナリティーがあったりして素敵ですが、やっぱり、あの中島みゆきさんの歌は超えられないよなっていうのが自分の中にあるので。

──機会があればぜひ聴いてみたいです。では次に、THE BEAT GARDENの代表曲として3人で歌唱していただく「遠距離恋愛」について聞かせてください。

U：タイトル通り、遠距離恋愛をしている2人の気持ちを女性目線で書いた曲です。リアルな遠距離恋愛もそうですが、このコロナ禍で近くにいるのに会えないという人もいると思うんですね。会いたい気持ちが強ければ強いほど大きくなる不安な気持ちを歌っています。

MASATO：最近はTikTokで、卒業写真とかと一緒にこの曲の音源を使ってくれてる方もいて。聴く状況や環境によっても、届き方って変わるんだなって思いました。

REI：この曲は、上手く歌うことよりも言葉を届けることを大事にしていつも歌っています。ライブでは、イントロが流れるとみんなすごく“聴く姿勢”になってくれる曲。今回も、より気持ちを込めて、大切に届けたいなと思っています。


──そして最後は、4月25日にリリースされた最新シングル「それなのにねぇなんで？」です。この曲も、女性目線の歌詞ですね。

U：はい。「遠距離恋愛」のカップルのその後を想像した時に、部屋で1人寂しく過ごしていた女の子の気持ちを書いてみたいなと思って。続編というわけではないですが、そういう描き方も面白いかなと思って作った曲なのでぜひじっくり聴いてみてください。

──5月14日から始まる全国ツアー＜THE BEAT GARDEN one man live「in your tour 2022」＞も楽しみですね。

REI：今回はTHE BEAT GARDENとして最大規模のツアーになります。新曲もすごく満足のいくものになったから早く届けたいですし、応援してくれているみんなのもとに自分たちの方から会いに行けるこのツアーが本当に楽しみなんです。

MASATO：今回初めて、僕の地元・滋賀にも行くんですよ。僕らのライブが見たいっていう声もたくさんいただいていたし、滋賀出身の人間がこうやって頑張っている姿を見てもらえると思うと本当に嬉しくて。初の凱旋ライブ、ブチ上がりたいと思います。

REI：これはもう、絶対ブチあがりますよね（笑）。

U：逆に硬くなる可能性もありそうだけど。気がついたらMASATO、ガッチガチだったりして（笑）。

MASATO：（笑）。全16カ所、全力で楽しみます！

取材・文：山田邦子