【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第12回ゲスト:JESSE [RIZE / The BONEZ]
■ASH DA HEROは半年前にできたばかり
■でも、できたてのバンド、強いっすよ
──そういう意味では、ASHはソロからバンドへ。
ASH:うん、俺は逆だから。ソロでやってきて、ここからバンドになるわけで。ソロだからこそ自由度も高いし、いろんなことをやってきてよかった。ただ、ソロを基軸に活動していると、変な話、バンドと対バンする機会を得ることが難しかったんですよ。今はメンバーを得てバンドになったから、チームプレイの強さもある。
JESSE:いや、すごいよね。“俺は団体行動が苦手だ”ってところから、そこまでグワーッと愛に感情が溢れるぐらいのメンバーと出会えたってことだから。そこは滲み出てるよ、ASHから。
ASH:そうですね。やっぱりコロナがすごくデカくて。コロナ禍になったとき、めちゃくちゃ悲しくて辛くなって。様変わりしてしまう世界もそうだし、世界が変わると人って変わるじゃないですか。すごくバイブスが高かったヤツが、すげークールになり始めたりとか。“夢よりも現実っしょ、今の世の中。こんな世の中では不要不急なことは…”とか。そこに俺は胸を痛めていて。
JESSE:俺らにとって不要不急じゃないからね、音楽もバンドも。
ASH:その時は俺も、“夢とか希望とか、そういうこと言っちゃダメなのか”って惑わされそうになって。そう思わされるぐらい食らっちゃった時期もあったんですけど、“それでも、俺はあきらめたくないけどね”ってのが一番に出てきて。“俺はあきらめたくないけど、オメーらはどうなんだよ”って。そう見上げたとき、一緒に顔を上げていたのが今のメンバーなんですよ。
JESSE:同じところを見てたんだ?
ASH:そう。俺はすげー塞ぎ込んで、考えこんじゃっていたけど、パッと顔を上げたら、「大丈夫だ、行こうぜ!」って言ってくれるメンバーがいた。で、ここからはチーム戦で行こうって。コロナ禍という悪状況でのバンド始動とか関係ない。どっちにしたって、もう進むしかないから。ブレずに真っすぐ行くことが未来になっていくと思う。
──分かりやすいところでは、12年前に楽屋口でJESSEに言ったこと。ブレずに進んできたからこそ、それが実現するわけですからね。
ASH:そう。3月の対バンでは、めちゃくちゃすごいライヴをかまされちゃうと思うんですよ、The BONEZに。でも、俺らにできることって、The BONEZに勝とうってことではなくて。“ASH DA HEROというロックバンドは半年前にできたばっかり。でも、できたてのバンド、強いっすよ”ってことで(笑)。
JESSE:分かる。そこでしか出せないものがあるからね。
ASH:そう、今しか出せない初期衝動ってあるから。どんなバンドも1stアルバムって勢いがヤバいじゃないですか。そういうところでThe BONEZと勝負したい。JESSE君がさっき言った“花の話”になぞらえるなら、俺達はまだ見つけられていないし、俺自身も探している途中で。でもThe BONEZがガチンコ対バンでグワーッとやってくれて、それに煽られて俺達もウリャーッと行くことで、そこで俺達の花を見つけられるかもしれない。
JESSE:探そうと思っているか、思っていないかも大事なんだと思う。すげーヒントが、自分の目の前を何回も通っていたはずなんだよ。でも、“これは大事なもんだ”ってことには、最初は当たり前のように気づけないから。ただ、それは遠くにあるものではない。自分の両手が届く位置に何度も入って来ていて。それを“大事だ”ってサッと自分のものにするには、常に自分から探していないと見つけられもしない。もしかしたら自分の花っていうものが、自分が見つけたと思っていたものとは違うかもしれない。でも探す姿勢をずっと研ぎ澄ませていないとね。インプットできる機会だって、毎日いろんなところにあるし、今日のこの対談だってインプットだからね。
ASH:人と会って話するのはめちゃめちゃインプットだと思う。
JESSE:特に今の時期はね。
──対バンなんていったら、観に行く側にとっても大きなインプットになるし、大事なものを見つける瞬間になるかもしれないですよ。
JESSE:今の時期、ライヴ自体が新鮮なものだから。勇気を出して、刺激を受けるために行きまくっている人達だらけだと思うから。スポンジみたいな状態になってると思う。俺らが出せば染み込むし、出さなかったら入らない。ガチンコの対バンってものを見せてやりたいね。対バンはいいんだよ、戦いって感じでもなくてさ。例えばオリンピックのスケボーでは、自分が失敗しても、他の国の選手がうまくトリックメイクしたら、自分のことのように喜ぶじゃん。その感じが対バンのバンドマンにもある。ヤバいライヴしたら、ステージ袖に他のバンドマンが観に来るし、それってやってるヤツの気分も上がるじゃん。一番いいのは、他のバンドのヤツがテンション上がって、ダイヴしちゃう感じ。
──それはフェスでよく見るJESSEの姿でしょ。いろんなバンドのライヴ中、ついテンションが上がって、ダメだと言われてるのにダイヴとかしまくって。
JESSE:俺は各イベンターから怒られる担当だから(笑)。今の時期はそんなことできないけどさ。でもこの前、ステージから初めて降りたんだ、このコロナ禍で。<TOKYO AUTO SALON 2022>ってフェスだったんだけど、初めてThe BONEZが2日間の大トリだったんだわ。ステージからお客さんの位置まで7〜8メートル空いてたから、ステージの最前で激しく歌ってたら、ついステージから落っこちちゃったみたいな。
──つい落っこちちゃった、という演技ですか(笑)?
JESSE:ははは。止まることなく客席で歌って、最後までやり抜いたっていう(笑)。でも怒られなかった。ステージが終わって、舞台スタッフに「ダメでした?」って聞いたら、「いえ、大丈夫でしたから」と言われて、俺は“イッヒッヒッヒ。よし、ひとつ小っちゃい穴を開けたぜ”と。
ASH:そのJESSE君の“永遠のクソガキ感”が最高っすよ(笑)。しかも周りも巻き込んで盛り上げちゃうっていう。
JESSE:最悪、モッシュやダイブは10年ぐらいなくてもいいと思う。ただシンガロングは是非、最初に叶えてあげたいよね。ASHの曲でも俺らの曲でも、そのお客さんには思い出の曲というのがあって、“落ち込んだときにこの曲を聴いたから助かった”とか“結婚したばっかりの頃の思い出と一緒にある”とか“親友ができた頃の曲で”とか。ストーリーは何万通りもあると思うんだけど、その曲の生演奏で、一緒に歌いたいわけよ、みんな。それをまず叶えさせてあげたい。
ASH:俺も早くそれを叶えたい。みんなの声を早く聴きたいから。
JESSE:今回のコロナ禍って、俺らバンドマンにとってもマジでチャレンジで。「今までのように戻りたい」ってよく言うけど、今まで通りにはならないはずなんだよ。っていうのも、戻ったら、みんなに溜まっていたものが爆発するわけだからさ。今まで通りどころか、今まで以上になると思う。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎森好弘
■<ASH DA HERO presents「GACHINKO」>
【ASH DA HERO vs The BONEZ】
2021年3月22日(火) 東京・渋谷Spotify O-EAST
open17:00 / start18:00
出演:ASH DA HERO / The BONEZ / Newspeak(ゲストアクト)
https://ashdahero.com/contents/9451
【ASH DA HERO vs ROTTENGRAFFTY】
2021年4月22日(金) 東京・渋谷Spotify O-EAST
open17:00 / start18:00
出演:ASH DA HERO / ROTTENGRAFFTY / 桃色ドロシー(ゲストアクト)
▼チケット
一般発売:1月22日 10:00〜
各種プレイガイド
■ASH DA HERO3ヶ月連続新曲デジタルリリース
▼3月2日(水) 「Remember」
▼4月6日(水) 「Just do it」
■The BONEZ<Welcome to The Lab House>
5月13日(金) 岡山 YEBISU YA PRO
5月15日(日) 岐阜 club-G
5月20日(金) 奈良 EVANS CASTLE HALL
5月21日(土) 神戶 THE LIVE HOUSE CHICKEN GEORGE
5月31日(火) 北見 Onion Holl
6月01日(水) 旭川 CASINO DRIVE
6月03日(金) 函館 club COCOA
6月09日(木) 高知 CARAVAN SARY
6月11日(土) 浜松 Live House 窓枠
6月17日(金) 郡山 HIPSHOT JAPAN
6月19日(日) 盛岡 CLUB CHANGE WAVE
6月24日(金) 新潟 LOTS
7月07日(木) 川崎 CLUB CITTA'
7月10日(日) 金沢 EIGHT HALL
7月18日(月・祝) 高崎 club FLEEZ
7月22日(金) 広島 LIVE VANQUISH
7月24日(日) 熊本 B.9 V1
▼チケット
前売り¥5,900(税込/ドリンク代別)
【ローソンチケット プレリクエスト】
3/9(水)12:00〜3/15(火)23:00
https://l-tike.com/thebonezticket
■The BONEZ 新曲「That Song」
https://linkco.re/VXNZ7nyt
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