【インタビュー】安斉かれん、「22歳の私が思うことをしっかりと描きたい」
安斉かれんが2021年9月より、7作品連続リリースを行なっている。
◆撮り下ろし画像
「バーチャルか? リアルか?」と話題になったデューから、いきなりのドラマ『M 愛すべき人がいて』での主演、「M・A・C」を初めとするビジュアルモデルなど華々しい活躍を見せている安斉かれんだが、その本質は“音楽”。
マーチングバンドとコラボした「僕らは強くなれる。」、トラップを取り入れた「GAL-TRAP」、「キミとボクの歌」では連続した三部作のミュージックビデオを公開するなど、様々な音楽を作ってきた。そんな安斉かれんが挑戦する、今回の7作品連続リリースも、もちろん多彩な音楽性であふれている。今回BARKSでは3作目となる「現実カメラ」、4作目となる「一周目の冬」のリリースに向けてのインタビューを実施し、安斉かれんの今に迫った。
◆ ◆ ◆
■本当に大切な人にはカメラを通さず
■ちゃんと対面して本当の私をちゃんと見て欲しい
──現在、配信シングルを7作連続リリースという驚く企画をされていますが、その反響も大きいのではないでしょうか。
安斉かれん:いまは3作目となるんですが、7曲、全部違うテイストを見せることができているので、私自身もすごく楽しいんです。聴いてくれているファンのみなさんのSNSの反応なども、楽しみながら見ています!
──もともとはなにがきっかけでこのような企画ができたのでしょうか。
安斉:前回リリースした後、今回の企画までに7か月空いているんですが、今回のリリースに向けて準備してきたので、“突っ走っていこう!”という意味で7作に決めました(笑)。
──すごい勢い…! その7か月間はどのように過ごしていたのでしょうか。
安斉:歌詞を書きためていました。書けば書くほど、早くみんなに届けたいなと言う気持ちでいっぱいになってきたんです。それまでは自分の思ったことや、経験したことだけを書いていたんですが、最近は映画を観て “私がこの主人公だったらどんな感情かな”ってことを思い、勝手にアフターストーリーを作って書いちゃうこともあるんですよ。
──妄想や想像が好きなんですね。
安斉:好きというか……もはやずっとしています(笑)。
──あはは! そこでストーリーテラーとしての能力が鍛えられているのかもしれないですね。
安斉:そうだといいですね。本当に妄想はよくしているので(笑)。
──ちなみに、連続リリースの2作目である「夜は未完成」は、今までのイメージとは違う、グルーヴィな曲で驚きました。
安斉:すごく素敵ですよね。ちょっとジャズティストもあって、私もめっちゃ好きな曲です。これまではまっすぐ歌うことが多かったんですが、この曲はグルーヴ感を意識したので、違う歌い方に挑戦したんです。それに、ドラマ『凛子さんはシテみたい』のエンディング主題歌になっていたんですが、実は、書き下ろしではなく、元からある曲を使っていただいたんです。そしたら、すごくドラマとフィットしていてビックリしました!
──早速、先ほどの想像力、妄想力が発揮されていたのかも…。
安斉:あはは! そうかもしれないですね。以前、「Secret Love」の時は、ドラマの原作を読んでから、書き下ろさせていただいたんです。その時は初めて恋愛についてがっつりと書いたので、ちょっと恥ずかしかったですね。
──かなり赤裸々な歌詞でしたよね。
安斉:そうなんです。でも、その方がすごく伝わるみたいで、反応も面白かったです。
──さて、連続リリース3作目となる「現実カメラ」は、特にかれんさんの同世代には響く歌詞になっている曲ですが、どんな想いで歌詞を書かれたのでしょうか。
安斉:いまって、写真を撮る時は、加工カメラが主流ですよね。だからこそ、普通のスマホのカメラで写真を撮ると、写った時の自分の姿のギャップに戸惑う子も多いんです。その現実をそのまま書きました(笑)。
──“現実カメラ”って、そういう意味だったんですね。
安斉:そうなんです。私はずっとこの言葉をずっと造語だと思って使っていたんですけど、調べたら実際にあったようでビックリして! SNSにアップする写真は加工しているからこそ、周りから“こう見られたい自分”なんですが、本当に大切な人にはカメラを通さず、ちゃんと対面して本当の私をちゃんと見て欲しいという想いを描いたんです。
──かれんさんは、大切な人の前ではかわいくなるタイプですか?
安斉:う~ん…。私は素で居られる人こそ、大切な人だと思うんですよね。だからこそ、歌詞にもある“あなただけ見ていてね”という感覚なんです。そういうところを含めて好きになってくれる人が好きですね。
──頑張って、よく見せようと作ってしまう経験はありますか?
安斉:もちろん、最初は作っている姿です(笑)。でも、家族や友達、大切な人って、飾らずにそのままでいられる人なのかなって思っています。
──かれんさんって、パブリックイメージは、どちらかというと強いイメージがあると思うんですが、こうやってお話ししていると、すごく自然体ですよね。
安斉:それ、めっちゃ言われます(笑)。自分ではよくわからないんですが、メディアを通すとめっちゃ強く見えるみたいで! 今日、初めてお会いしたメイクさんにも、“怖かったらどうしようと思ったけど、大丈夫で安心した”って言われて(笑)。そのギャップはいいのか悪いのかわからないので、ちょっと戸惑っています(苦笑)。
──そのギャップも、この歌詞と上手くリンクしているのかもしれないですね。
安斉:なるほど!(笑) そう思ってもらえたら嬉しいです。
──レコーディングはいかがでしたか?
安斉:この曲は本当に音数が多いので、すごく大変でした。でも、最後にシャッター音が入っているんですが、それは実際に私のスマホでシャッターを押して入れたんです。本当の現実カメラが入っているところがかわいいポイントです。そこも注目してもらいたいですね。
──この連続リリースでは、イラストレーターさんとのコラボも話題となっていますが、今回はがーこさんになるんですね。
安斉:はい。曲とリンクした、かわいい感じにしたかったので、ビジュアルも初めてツインテールにしたんです。そこに近未来的なちょっと尖ったイラストを乗せてくれたのですごく気に入っています。よく見ると、歌っている私が映っている鏡の中の私は化粧直しをしていたりと、ここでも二面性を表しているんです。イラストは後から乗るので、全部ブルーバックでの撮影も楽しかったですね。ぜひミュージックビデオと一緒に楽しんでください!
◆インタビュー(2)へ
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