スーパーチャンク、豪華ゲスト陣を迎えこの悲惨な時代に感謝すべきことについて語った自身12th AL『Wild Loneliness』リリース
スーパーチャンクが過去30数年間に制作してきた全てのレコード同様、『Wild Loneliness』はずば抜けて素晴らしく、感染性が高いと言える。
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『What a Time to Be Alive』での怒りの後、この新しい作品は、この悲惨な時代に失ったものについてではなく、感謝すべきことについてより多くを語っている。本作でバンドは再び発展の可能性にフォーカスしているかのようだ。その可能性は、曲自体に組み込まれており、その隠された驚きの中にある。例えば、タイトル・トラックでワイ・オークのアンディ・スタックのサックスが入ってくると、曲に全く新しい質感が加わる。それは、「This Night」でオーウェン・パレットのストリングスが入ってきた時も同じだ。そして一番の驚きは、「Endless Summer」におけるティーンエイジ・ファンクラブのノーマン・。ブレイクとレイモンド・マッギンリーのハーモニーだ。コロナのため、マック、ローラ、ジム、ジョンの4人は別々にレコーディングを行った。しかし、この方法により、マイク・ミルズ(R.E.M.)、シャロン・ヴァン・エッテン、フランクリン・ブルーノ、トレイシーアン・キャンベル(Camera Obscura)等の遠距離からの参加が可能となった。
収録曲の中にはパンデミック以前に書かれたものもあるが、「Wild Loneliness」のように、隔離された状況で書かれた曲もある。曲は記憶装置だ。音楽は記憶を上手く結晶化させる。「Detroit Has a Skyline」を聴くと、例えな20年前のデトロイトのライブで一緒に歌っていた自分を思い出すように。「Overflows」を聴くと、幼い子が最も欲していた子守唄として、ゆっくりとしたバージョンを囁くように歌っていたころに戻る。今、『Wild Loneliness』はリスナーの人生、そして記憶の一部となろうとしている。それは、あなたの人生の一部にもなるであろう。そして、20年後、50年後、100年後の人たちがこのレコードを聴いて、このアーティスト達が作ったものに感嘆する姿も目に浮かぶ。この憂慮すべき(そして憂慮すべきほど孤立した)時代にアーティストたちが一緒に作り上げたもの、つまり美しさ、可能性、驚きに驚嘆する姿が思い浮かぶのだ。しかし、そんなに長く待つ必要はない。今、驚嘆しようではないか。
『Wild Loneliness』
ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ
■収録曲目:
1. City of the Dead
2. Endless Summer
3. On the Floor
4. Highly Suspect
5. Set It Aside
6. This Night
7. Wild Loneliness
8. Refracting
9. Connection
10. If You’re Not Dark
※他、日本盤ボーナス・トラック収録予定
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