【インタビュー】KENN ×阿部 敦、MEZZO”1stアルバムリリース「アプローチできる武器が増えた」

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アプリ『アイドリッシュセブン』の四葉 環(CV.KENN)と逢坂 壮五(CV.阿部 敦)によるユニット「MEZZO”」が10月20日(水)に1stアルバム『Intermezzo』をリリースする。

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今回BARKSでは本作のリリースにあわせて、KENNと阿部 敦にインタビューを実施。『アイドリッシュセブン』への思い、それぞれの環、壮五への思いなど、たくさんのことを語ってくれる充実のロングインタビューとなった。

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■「未来絵」は今のMEZZO”だから歌える曲

──1stアルバム『Intermezzo』のリリースが決定した時のお気持ちはいかがでしたか?

KENN:率直にうれしかったです。ファンの皆さんからもアルバムを早く出してほしいというお声を頂戴していたので、ようやく形になってすごくうれしかったです。

阿部:僕は、アルバムを出せるほど曲が溜まっていたんだ!って驚いたかも。

KENN:確かに、僕たちにとってもうれしいサプライズでしたよね。

阿部:そうだね。僕たちは、皆さんのお耳に入るよりはちょっと早めにアルバムのお話を聞いていたのですが、改めてこうして形になるのはうれしかったですね。

KENN:最近アニメ3期の第1クールが終わったばかりで、その振り返り番組にも出演させていただいて。そんな中もう1stアルバムが発売されるということで、ずっと「アイドリッシュセブン」の世界に浸れているな、という感覚があるのもうれしいですね。

──今回、「未来絵」と「Tears Over ~この星の君と~」(以下「Tears Over」)の2曲の新曲がありますが、それぞれの仮歌を聴いた印象はいかがでしたか?

阿部:まず「未来絵」は今のMEZZO”だから歌える曲だと思いました。MEZZO”って「Forever Note」あたりから爽やかなポップロックにも挑戦していけるユニットになったと思っていて。そういった意味でも、すごく今のMEZZO”らしい曲だと思ったし、逆に今じゃないと歌えない曲でもあると思いました。

KENN:そうですね。僕のなかでは初期のMEZZO”はミディアムテンポのラブバラードの印象が強くて。でも、アプリ第4部でそーちゃん(逢坂 壮五)が作曲に携わるストーリーが描かれて、そーちゃんが初めて作曲した曲として「Monologue Note」と「Forever Note」が作られて。それを機に、MEZZO”の楽曲もバラエティ豊かになってきましたよね。今回新曲を聴いて、さらにMEZZO”の可能性が広がったというか、アプローチできる武器が増えたんだな、と感じさせられました。

阿部:今KENNくんが言ってくれたように、ストーリーと歌詞がリンクするところが『アイドリッシュセブン』の面白いところだと思うのですが、「未来絵」2番のBパートで「足がすくんだまま動けないでいたのは」という歌詞は、自身の過去から目を背けたり、逆に見つめすぎて視野が狭くなったりして過去に囚われていたふたりだと思うんです。でも、数々の困難を乗り越えてきたからこそ、今は過去を俯瞰して「あの頃はそうだったよね、でも大丈夫だよ」と言えるようになった歌詞だと思っています。その意味で、すごく今のMEZZO”っぽい楽曲だし、逆に今じゃないと歌えない曲だな、と。でも、単純にすごく軽やかで軽やかな聴き心地だし、前向きで陽のオーラにあふれているいい曲だなと思いました。

KENN:爽やかな応援ソングでありつつ、環の主観では今まで経験してきたことを踏まえて達観している部分もあると感じて。なので、今までのようにテレビに映ることに躍起になって相手になかなか寄り添わず過ごしてきてがむしゃらにエネルギーをぶつけるという環、というよりは、少し大人な目線で温かく微笑みながら背中を優しく押してあげるようなイメージで歌いました。

──では、「Tears Over」はいかかでしたか?

阿部:僕の個人的な衝撃度でいうと、どちらかというと「Tears Over」のほうが大きくて。歌詞を読むと恋の歌だというのは見えてくると思うのですが、今までMEZZO”が歌ってきたラブソングって、初恋だったり誰かを想っていたりと、基本的には「会えるものなら今すぐ会いにいきたい」という情念強めな曲だったと思うんです。でも「Tears Over」の歌詞を見ていると、大人の距離感を保っているなと思うんですよ。誰かをすごく想ってはいるけど、敢えて会いに行かなかったり遠くから見守ったりすることを選んだのかな、という印象を受けました。そういった意味で「意外だな!」と衝撃を受けた曲です。

KENN:確かに、すごくエモーショナルで大人な雰囲気ですよね。僕は、なかなかリアルに会うことが難しい世の中だけど「会えないけどちゃんと感じているし、見ているから大丈夫だよ」と語りかけているようなイメージを持ちました。切ない曲、というイメージを持たれた方もいらっしゃいましたが、僕はポジティブな方に受け取って歌いました。そういえば、お陰様で今までたくさん歌を歌ってきましたが、商標が入っている歌詞を歌ったのは初めてですかね?貴重な体験でした。

──気に入っているフレーズなどはありますか?

KENN:特に「朝のレールに揺られ無くしそうになっても名前を呼んで」という歌詞が好きで。限定的な歌詞ではないので想像の余地があって、いろいろな解釈ができそうなのが面白いなと思いました。その意味で、歌い手の解釈やアプローチによっても印象がガラッと変わる楽曲だと思うので、「Wonderful Octave」みたいにIDOLiSH7のメンバーがソロで歌う「Tears Over」も聴きたくなっちゃいますよね。

阿部:確かに、大和(二階堂 大和)とか歌わなさそうだから聴いてみたいかも。こういうの照れそうじゃない(笑)? でも、やるとなったら本気で歌ってくれると思うので、どんな本気の表現をしてくれるのか気になりますね。

KENN:ヤマさん、超セクシーに歌いそうだなぁ(笑)。でも、大人の魅力があってすごく似合いそうです。

阿部:あと、僕はシティーポップのサウンドが好きで、「Tears Over」もそれに近いなと思いました。Bメロに入ったときの音はシティーポップでよく聴く音でワクワクしました。夜のベイブリッジを車で走りながら聞いてほしいですよね。あとは、単純にメロディーが難しそうだったのでそういった面では挑戦だな、と思いながら収録に臨ませていただきました。

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