【インタビュー】有馬爽人、恋愛に積極的な主人公を見事に演じた新曲「This Mad Love」
今年6月に歌手デビューを果たし、2021年11月に上演予定の舞台『ギヴン』では主役にも抜擢されているアーティスト・有馬爽人(読み:ありま さやと)が瑞々しい成長ぶりを見せている。早くも8月25日(水)にリリースとなった2ndデジタルシングル「This Mad Love」では、デビュー作の透きとおる美しさから打って変わった大胆でアグレッシブな姿を披露。その歌唱スタンスにおいて本人が「曲それぞれの主人公に入り込んでしまう」と語ったように、演技力と歌唱力の両輪でリスナーを魅了する姿からは目が離せない。今回のインタビューでは最新曲から有馬自身の初恋エピソード、また近況について彼の言葉を聞いた。
◆ ◆ ◆
■歌うとき、曲それぞれの主人公に入り込んでしまう
──6月に、1stデジタルシングル「colorless」でアーティストデビューを果たした有馬さん。BARKSで取材させていただいたあとにMVが公開され、テレビ番組『音流〜ONRYU〜』(テレビ東京)でのオンエアもありましたが、たくさんの反響があったようですね。
有馬爽人(以下、有馬):そうなんです。SNSを通じて、ありがたい言葉や反応をたくさんいただきまして。家族や親戚、地元の友だちも僕の歌を周りに広めてくれているみたいで(笑)、多くの方に自分の歌を聴いてもらえていることが、本当に嬉しいです。海外の方から、メッセージをいただいたりもするんですよ。
──前回のインタビューで、「いつか海外進出も果たしたい」と語っていましたが、もうすでに夢への扉は開いていますね。
有馬:中学で洋楽に出会って音楽にはまっていった僕は、言葉は通じなくても心が動く、ということをすごく感じているので。自分の歌も国境を越えてもっともっと届いていったらいいな、「colorless」はそのための大切な一歩になったんじゃないかな、と思っています。
──間違いないです。11月上演予定の舞台『ギヴン』出演に向けての準備や稽古もあることでしょうが、コロナ禍にあって、最近はどう過ごされていますか?
有馬:ひとりでぶらぶらしたり、旅に出るのも好きなんですけど、それがなかなかできない今は、『ギヴン』の劇中バンドでギター&ボーカルとして歌って演奏するためにギター練習をしたり、海外での活動も視野に入れて英語の勉強をしたり、洋邦問わずさまざまな音楽を聴いたり……そんなふうに過ごしています。
──オフの日も、自分磨きに余念がないとは!
有馬:どれも、自分の好きなことなので。おうち時間も、すごく充実しています。
──8月25日には、2ndデジタルシングル「This Mad Love」がリリースされました。美しく、どこか儚い有馬さんの歌声に心奪われてしまう「colorless」とは打って変わったファンキーなテイストといい、前作からわずか2か月での新曲リリースというハイペースといい、驚かされてしまいます。
▲/有馬爽人「This Mad Love」
有馬:どんどん新しい表現に挑んで発表していきたい!という気持ちが強くて。「This Mad Love」はだいぶ中毒性の高いナンバーに仕上がったし、「colorless」とはガラっと異なる表情を見せられているんじゃないかな、と思います。
──ヴィジュアルにしても、別人のようですし。
有馬:ですよね、自分でも思います(笑)。
──「colorless」と同様、Yonthさんとのタッグで生まれたナンバーですが、制作にあたりなにかテーマやキーワードはあったのでしょうか。
有馬:「colorless」も「This Mad Love」も、軸となるのは“恋愛”で。自分の想いを言葉にして伝えることの大事さを歌う「colorless」の主人公は、過去の自分に重なる内気で不器用な人物なんですけど、「This Mad Love」の主人公は、恋する相手がいるなら行動に移そう、自分を知ってもらおう、という積極的な人物なんです。
──タイトルからして大胆で、「This Mad Love」=“この狂った愛”ですものね。
有馬:我ながら、なかなかインパクトのあるタイトルですよね(笑)。クールに装っていたとしても、男性が実はこんな想いで恋愛をしているんだ、片想いをしているんだ、っていうことを女性に知っていただきたいという気持ちが、そこにはあるんです。
──前作と同じく作詞に参加されているわけですが、“キミに溺れて染まってく”さまが鮮明に描かれていて。前回のインタビューで、「僕自身は恋愛経験が豊富な方ではないので、まだまだ知らない部分が多い」と言っていた人とは思えません(笑)。
有馬:小説を読んだり、いろいろな洋画を観たりしているおかげかもしれません。自分も含め、日本人の多くはシャイだと思うんですけど、もっとオープンに恋愛しようよ、好きなら行動を起こそうよっていう。歌うとき、曲それぞれの主人公に入り込んでしまう僕は、「This Mad Love」も感情移入して歌いました。
──演技の経験も、活かされていたりとか。
有馬:いえいえ、『ギヴン』が自分にとって初めてのお芝居で、バンド練習は先に始めていますけど、演技に関しての準備や稽古はこれからなんです、実は。
──そうでしたか! だとしたら、もともと想像力、妄想力が豊かで、それが歌の表現に活かされているのですね、きっと。
有馬:確かに、なにかと妄想しちゃうタイプではあるから、それが歌に活かされていたらいいんですけど(笑)。
──それに、ソウルフルな歌い方も素晴らしく「This Mad Love」にはまっています。
有馬:「This Mad Love」の主人公になりきって歌ったら、そうなりました。自然と身体が動いて、踊りながら歌録りしていましたもん。ただ、もともとは、アップテンポの曲があまり得意ではなくて。
──「This Mad Love」を聴くと、とてもそうとは思えません。
有馬:いやぁ、バラードばかり歌ってきたから、自分的には苦手意識があったし、最初は感情が入りすぎて歌が先走ってしまいがちだったんですよ。でも、Yonthさんが優しくていねいに導いてくれたおかげで、だんだん身体になじんでいって。壁を乗り越えてみれば、すごく楽しいレコーディングだったし、アップテンポな曲への苦手意識も克服できました。
──今後に向けて、表現の幅が広がりましたね。
◆インタビュー(2)
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