【レポート】UNCHAIN、配信ライブで見せた“本能のまま”の姿「改めてバンドを組んだ感じなんですよ」

UNCHAINが、4月18日にアルバム『Animal Effect』リリース記念としてワンマン配信ライブ＜TRY-Angle vol.2〜Effective Animals〜＞を開催した。到着したオフィシャルレポートをお届けする。

◆ライブ写真

ライブでは新アルバムの楽曲を中心に計15曲を披露。圧巻のパフォーマンスで視聴者を魅了した。アルバム『Animal Effect』は2020年のメンバー脱退後初のアルバム作品で、原点回帰しながらも新体制として再出発したバンドの進化をも感じさせる作品になっており、ライブパフォーマンスにも注目が集まっていた。


谷川正憲（Vo/Gt）のしっとりとした鍵盤の旋律からライブがスタートし、カメラアングルが広角になっていくと、3人の立ち位置は、お互いの絆を再確認するかのように"トライアングル"に向かい合っていた。

球体のLEDライトが幻想的な雰囲気を創り上げる中、最新アルバム収録曲の中で初めに制作された「Choices」で幕が上がり、「Wait For The Sun」「Roar」「Not Too Late」と新曲を次々と投下する。

初披露となる楽曲は、ライブアレンジがされてはいるが音源にも引けを取らない完成度を誇っていた。

「改めてUNCHAINです。今日は、オンラインの世界でお楽しみください。新体制の我々を余すことなく全部見せようと思うので、最後まで楽しんでください。」と谷川がライブへの決意を語る。

UNCHAIN結成当初の谷川＆谷浩彰（Ba/Cho）によるツインボーカルスタイルを思い出させる、ボーカルの掛け合いを堪能できる「Like A Star」、「Dark Horse」でライブ中盤を彩っていく。



その後も、竹内アンナが作詞した「Touch My Soul」を谷川の甘美なボーカルで歌い上げ、重厚なベース音とドラミング中心に構成された「Dive Into Deep」でもスキルの高さを見せつけるかのような圧巻のプレイで惹き込んでいく。

ライブも終盤に差し掛かると、最新アルバム以外の楽曲を続けて披露した。3人体制でのアレンジで演奏し、今までのライブパフォーマンスとの違いが楽しめるブロックだった。「Kiss Kiss Kiss」では、ギター・ベース・ドラムから生み出される音がシンクロし、心地よいリズムが形成され、アウトロでは谷のテンションも上がり、"Once Again！"と絶叫するシーンも見られた。続く「Libyan Glass」は、同期を使わず各メンバーのプレイを押し出したことで、スキルフルなパフォーマンスがより堪能でき、ライブバンドとしての新たな挑戦の姿勢を感じさせた。

ここで改めて谷川がMCを行うと、「新体制でニューアルバムを出して、3人でこのステージに立つまですごく大変でした。結成25周年になる我々は、この3人でバンドを始めて、また3人に戻ったんですが、改めてバンドを組んだ感じなんですよ。」吉田昇吾（Dr）も、「心機一転な感じです。」とコメント。すると、谷も「紆余曲折ありましたけども、こうして3人で立たせてもらえてるのは嬉しい限りですね。」と話す。

谷川は続けて「本当に3人だけじゃ今日という日はなくて、色々なスタッフや観てくれている皆さんがいてくれるので。まだまだ3人で頑張っていきますので、新人バンドを見るかのように新生UNCHAINをよろしくお願いします。最後まで楽しんでくれたら嬉しいです。」と話し、「Stay Broken」「deracine」とさらに新曲をパフォーマンスする。

「この3人のUNCHAINがこれからどんなことができるのか、それを模索しながらも進んでいくのでこれからも応援をお願いします。」と谷川が告げ、新アルバムのリード曲「Elephant Ship」、至極のダンスナンバー「Show Me Your Height」で締めくくった。

最後に、谷が「配信ライブをやって楽しかったんですが、やっぱり生のライブがしたいなと。その時まで元気で、みんな元気に会いましょう！ピース！」と感謝を述べ、ライブは終了した。

今回のライブで印象的だったのは、やはり同期を使わないプレイスタイルであり、自分たちのスキルのみでライブに臨む姿勢だった。彼らは、まさに"本能のまま"にプレイしているようだった。そしてこの姿こそが、新体制となったUNCHAINの意志であり、UNCHAINのライブだと確信した。

新生UNCHAINが生み出す今後から目が離せない。

撮影：ヤマダマサヒロ