【インタビュー】DUAL CREED、現代に継承すべきカリスマとド派手なロックを語る「閉ざしちゃいけない」

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■一目見ただけでひきこまれるような
■スター性とかカリスマ性が刺さった

──影響を受けたという、いわゆるバッドボーイズロックはリアルタイムで流行っていたJ-ROCKやJ−POPより、かなり前の音楽ですが、2人にはどこが刺さったんでしょうか?

Kent:やっぱりスター性だと思います。歌や楽器がうまいとかうまくないとかじゃなくて、そこに立っているだけでカッコいい。ガンズのスラッシュにしても、ニルヴァーナのカート・コバーンにしても一目見ただけでひきこまれるみたいなものがあるじゃないですか。

Ryuga:スター性とかカリスマ性だよね。

Kent:とにかく派手だったのかな。あと、楽しそうなのがいいんですよ。レコーディング風景とかオフショットを撮ったミュージックビデオからもそういう雰囲気が感じられたし、デヴィッド・リー・ロスのミュージックビデオなんてぶっ飛んでたもんね。

Yuto:やりたいことやってるんだろうなって。

Kent:それとバラードがめちゃくちゃいい。これはハードロックならではです。

▲Ryuga (G)

──確かに、もう少しさかのぼるとキッスやエアロスミスにも必ずバラードに名曲がありますね。

Kent:ホワイトスネイクの「イズ・ディス・ラヴ」とか、ボンジョヴィの「ベッド・オブ・ローゼズ」とか。

Ryuga:エクストリームなんてハードロックバンドなのに一番有名なのは「モア・ザン・ワーズ」ですからね(笑)。ミスター・ビッグも「トゥ・ビー・ウィズ・ユー」だったり。僕自身はギター小僧だったのでギタリストが魅力的だと思ってましたけど。

──Ryugaさんのギターヒーローというと?

Ryuga:エクストリームのヌーノ・ベッテンコートとかミスター・ビッグのポール・ギルバート、スティーヴ・ヴァイ、ジョー・サトリアーニ。ピンでも活躍できるギタリストですね。

──当時のバンドはボーカル以上にスター性のあるギタリストが少なくなかったです。

Ryuga:そうですね。当時のロックが好きな人は、バンド名だけじゃなくてメンバー個々の名前も覚えてますよね。

Kent:みんなキャラが立ってたからね。昔、金髪ロン毛に憧れていたので、僕、未だに金髪なんですよ(笑)。

──そんなにぴったり好みが合うなんて、2人は運命の出会いですね。

Kent:そうですね。Yutoも曲を作れるので、今はさらにバリエーションに富んだ曲ができるようになりました。

Yuto:「こうしたいな」とか言い合いながら、3人で作ったりね。

──誰かひとりがDTMで作り上げたデモ通りに曲を完成させるわけではない、という作り方もバンドらしいですね。

Ryuga:そうかもしれないですね。アナログがデジタルに変わっただけで、僕たちの曲作りの方法ってそんなに変わらないんですよ。

Kent:僕らはレトロなのか(笑)、飲みながらギター弾いて「こっちのほうがカッコいいじゃん」とか言いながらやってますね。

▲Ryuga (G)

──Yutoさんが影響を受けた音楽は?

Yuto:僕はもともとメロコアとか、わちゃわちゃ楽しい音楽が好きだったんです。最初はハイスタ(Hi-STANDARD)から入って、そこからdustboxとかフェス系のバンドですね。いわゆる夏フェスには全然行かないんですけど(笑)、飲んで暴れて楽しかった!みたいな、それがロックかなって思ってます。

Ryuga:そこは僕らも一緒なので、速攻でシンパシーを感じました。

Kent:今回のアルバム『TERRITORY』収録曲「LOVE IS DEAD」もお酒のおかげでできた曲です。

──Twitterでも“酒ばっか飲んでたら、こんな曲ができた”ってつぶやいていましたね。

Kent:そうなんです。かなり難産で“どうしよう、できない!”と思っていたら酒がテーマの曲になってしまったという(笑)。

──ミュージックビデオでも酒瓶を片手に飲みながら歌ってますし、歌詞にはバーボンという言葉も出てくる。

Kent:そう、ロックと言ったらジャック・ダニエルじゃないですか?

──ははは。ホントにいつの時代かわからなくなってきました(笑)。

Kent:亡くなってしまったんですけど、僕の歌の先生がジャック・ダニエルとワイン、メタリカとAC/DCが好きで。先生の形見みたいな感じがしているんです。お酒は撮影当日、Ryugaが買ってきてくれたんですけどね。

Ryuga:ちょうど撮影スタジオの前にコンビニがあって、その場で思いついたんですよ。買ってきて、「これを撮影に使って」と。

Yuto:あのカットを撮るために何回飲んでたことか(笑)。「こっちのアングルがいい」「いや、あっちから撮ろう」とか。

Kent:かなり飲んだ撮影でした。……すみません、話が脱線しましたね(笑)。


──いやいや(笑)、話を聞かせてもらって納得です。今の時代、ロックはメインストリームの音楽ではないけれど、DUAL CREEDの曲からはロック愛が伝わってくるので、“この熱量って何だろう?”と感じていましたから。

Ryuga:光栄ですね。

Kent:僕らが好きな音楽をリアルタイムで聴いた人からすると、もしかしたらクスッて笑える部分が多いのかもしれないですね。

──まさにそのとおりです。では、バンド名の由来も教えてもらえますか?

Kent:“2つの信条”という意味です。他とかぶりたくないから結構考え抜いたんですけど、その前に“D”で始まるバンド名にしたいというのがあって。DUAL CREEDって思い付いたときには、2本の剣がクロスしているような絵が見えてカッコいいと思ったし、エモーショナルで自由な音楽をモットーにやっていきたいという意味も込めてつけたバンド名です。

Yuto:その話、初めて聞いた気がする(笑)。

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